愛
…あっ、そういえばさ
哀
ん?
愛
哀ってどこから来たの?
哀
病院…
愛
病院っ?
愛
私と一緒だっ!
哀
そ、そうなの?
愛
うん!
哀
同じだね笑
愛
お父さんお母さんとかは?
哀
っ…
哀
し、仕事…が忙しくて
哀
あんまりいないんだ
愛
そっか…
愛
哀って、どこの病院?
哀
へっ?
愛
どこの病院って!
哀
あぁ、あの○×病院だよ
愛
えー!!
同じじゃん!!
同じじゃん!!
哀
そうなんだ
ご近所さんだね笑
ご近所さんだね笑
愛
あのさっ
哀
?
愛
お父さんお母さんがいないならっ
愛
私がお見舞い行ってあげる…!
哀
…え?
愛
だ、だって誰もいないと寂しいでしょ…!
愛
どこの病室?
愛
哀はどこの調子が悪いのっ?
愛
お父さんお母さんはどんぐらいお見舞い来てくれるのっ?
愛
どれぐらいで退院できるっ?
哀
えっ…
愛
あっごめん…!
愛
ちょっと一気に質問しすぎちゃったね…
哀
いっ、いや私は別に大丈夫なんだけど…
この瞬間、針の秒針が一つ、二つと
ずれていくのが分かった。
少しずつ、着実に…
愛
ここからだと地味に病院遠いなぁ…
哀
そうだね〜…
哀
あっ、暇だししりとりでもする?笑
愛
もー、子供じゃないんだから笑
哀
まだ子供でしょー?
愛
うっ確かに…
(愛は14歳、哀は15歳)
愛
あっそうだ…
哀
んー?
愛
私って、なんであそこにいたんだっけ…?
愛
何かに追いつきたくて…
愛
う〜ん…
哀
まっ
哀
今無理に考えなくてもいいんじゃない?
愛
確かにっ
愛
じゃあとりあえず今は…
2人
病院に出発だーっ!
愛
おぉ…!
愛
ここが哀の病室っ
哀
そうそう!
哀
いらっしゃい(?
愛
あれぇ…?
愛
ここ…
愛
私の隣じゃない…!?
哀
え…?
哀
ほ、ほんとだねっ!
愛
やったー!!
お隣さんっ!
お隣さんっ!
愛
毎日お見舞いできる…!
哀
だね、!
哀
毎日…
愛
やったやった!
哀
ふふ、かわいい笑
愛
私のお見舞いにも…来てくれる?
哀
っ!
哀
うんっ!
愛
私…お父さんとお母さんが嫌いなの。
哀
私も、同じ
愛
哀はどうして?
哀
私は…
哀
“自分の子供”として見られてないみたいだから笑
愛
…そっか
愛
私と逆だね
私は
両親が大嫌い。
“自分の”子供としてしか見られてないみたいだから。
私は昔からやんちゃでよく怪我をした。
体もそんなに強くない方だったのに。
むしろ、少し人より弱かった。
なのに無茶して両親に過度に心配させて。
ううん。今思えば、あの時両親は
“勝手に心配した”だけだった。
特に怪我も酷くないのに行きつけの病院へとすぐさま私を連れて行き
過度な治療をさせた
医師も両親の過保護には懲り懲りなようで
ろくに治療をしなかった。
_いや、元からする必要が無かった
少しの擦り傷なのだから。
それに怒った両親が偽の裁判で医師を起訴した
私の家系は裕福だった為金で人などいくらでも動かせる。
それがかえって私を不幸にさせた。