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桃赤

あまりの眩しさに目を覚ますと、そこは先程まで曇っていていた空に太陽が顔を出して青空に変わっていた

寝起きでボーッとする中、手のひらを太陽に近づける

(………眩し)

目を瞑ろうとした時、足音が近づいてきて太陽の光が閉ざされると共に伸ばしていた手を繋がられた

何やってんの?

少し手を動かして顔を見ると、にぎにぎと俺の手で遊びながら笑顔で問う彼

…昼、寝

起きてから初めて発した声はあまりに寝起きな声で自分でも驚く

そんな俺にさとみは耐えきれなかったかのように「ふはっ」と吹いた

ふっはは、マジの寝起きじゃん

楽しげな声を聞きながら俺も手を握り返す

さとみは手を繋いだまま隣に腰掛けた

そのため、再び太陽の光が俺の目を攻撃して

………眩しい

それを理由に俺はさとみのお腹ら辺に抱きついた

さとみは空いている方の手で俺の頭を撫でてくれて、その手は相変わらず暖かかった

無意識に頰が緩んで、それを見られまいと強く抱きつく

苦しいって…w

そんなさとみの声は無視をしてふと思い出した

……また2年お別れだね

俺はもうすぐ卒業してしまう

さとみはもうすぐ2年生になる

家で会えるだろ

もちろん俺たちは兄弟で、ずっと会えなくなるなんて事はないのだけれど

さとみとの時間が減ってしまうのは確かで

本当にあっという間に時間は過ぎていってしまうものなんだと改めて実感する

…………

………2年なんてあっという間だろ

また会えるし。それに、俺たちは…兄弟で…恋人な訳だし

……そう、だね

今もこの先も、離れることはない

その言葉がズシリと俺の心に響く

……ころちゃんと喧嘩すんなよ?

もうすぐ此処にころちゃんが入学する

…最善を尽くす

なんだよそれ…w

ギュッと力を込めていた手から力を抜くとそれを見計らったかのようにさとみは俺を持ち上げて膝の上に乗せた

…っ!?……びっくりすんだよ

良いじゃん

そう言うとギュッと今度はさとみが抱きついてきた

グリグリと頭を擦り寄せてくるさとみに今度は俺が頭を撫でる

するとさとみは満足気に笑いを零した

……莉犬

久しぶりに呼ばれた名前に胸が高鳴る

…好きだよ莉犬

……うん。俺も、好き

耳元で囁かれた声に顔を赤くさせながら俺もと答えて、暫く2人で抱きしめあった

~ end ~

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