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うっっっっわァ〜〜〜〜。なんやこれ。(by作者)
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予想外な質問にこむぎは思わず驚きの声を上げた
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と冷静にツッコミを入れるが 何故かたくぱんは止まらず __..
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正直。どう返すんが正解なんか 恋愛経験やそういう相談を受けたことが全くない俺には分からんかった。
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数秒の沈黙のあと とうとう耐え切られなくなった俺から話を切り出す
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たくぱんの方は別に沈黙は気にならないタイプらしく 返事もなんとなく素っ気ない。
何やねん、折角話広げようとしたんに。
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kom
「ええやんええやん。当てたるわ。」と変に気合いの入った返事をするとたくぱんが少し視線を落とし ぽつりと呟いた
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よく聞かないとあやうく聞き逃しそうな声で ほぼ核心に近いことを呟いたたくぱんに俺は驚きが隠せんかった。
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何故か自分事のように顔を赤らめながらこむぎはひそひそとたくぱんに言う
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一旦コーヒーを飲んだあとに「最近はそういうのもアリなんでしょ?」と言う
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こむぎは何故か焦っていた。
「たくぱんの好きな人」。その言葉になんとなく思い当たる人がふたりほど居た。
その片方、…恐らく 一番ありえへんけど一番ありえるやつ。
そいつに俺は恋愛的な好意とはまた別の、だからと言って友情的な好意でもないなんとも言えない気持ちを抱いていたのだ、
…嫌や。大切な仲間とそないなことで争うんわ。
やから俺は心の中で強くもう一方の、小柄でかわいらしい方だということを祈った
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先程までとは打って変わって少し饒舌なたくぱんに更に焦りを覚える。
「…これで、本当に好きな人が同じやったらどうなるんやろ。」
打ち明けるべきか、そっと心の中で秘めておくべきか。
諦めてそちらを応援するか…
…蹴落とすか。
どれも 俺かたくぱんかが不幸になってまう。
そんなんは嫌や。絶対に、──
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kom
俺は攻めた質問をたくぱんに振ってみた。
これで万一「かわいい」だの「小柄」だの、「歌が上手」とかが入っていればまあ確定で違うってことだけは分かる。
…でも、もし 「出会いは最悪だった」だの「俺も好きになるとは思っていなかった」だの、そんなことを言われたら、俺は、俺は……
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ドンドンと小洒落た机を軽く叩くとたくぱんが「分かったわかった、お前がこれ以上やったら机が壊れる。」と褒めてんのかディスってんのか良うわからん返しをしてきよった。
たくばんは暫らく考えてようやく口を開いた
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kom
やってもたーーーー。
せやったわ。たくぱんこういうところオタク出てなんか少しロマンチックなこと言うやつやったわ。やってもたわ。…
kom
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たくぱんがすっと話題を戻す。
せやった、元々は俺の方から聞かれてたんやったわ……
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本音を言おうか建前で「いるわけ無いやろ」と笑って返すか、究極の選択肢を迫られているこむぎにたくぱんは追い打ちをかけるように「居るの?居ないの?」と問いかける。
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無意識のうちに俺は泣いていたみたいで ポロポロと少量ながら大粒の涙が頬を伝う
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震える声を誤魔化すようにたくぱんに微笑みかけるがどうやら全く意味を成していないようで たくぱんは「どう考えても『そういうこと』でしょ。」と先程自分が言った言葉をそっくりそのまま返された
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何故かそっちまで悲しそうな顔をするから 俺は変に加虐心が擽られた
別に。特別Sとかじゃあらへんけど、…なんでやろな、たくぱんやからかもしれんけど この顔は、唆られるわ。
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せめてもの抵抗だったが それは一瞬にして打ち砕かれた
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鼻を啜りながらこむぎは震える声でそう呟いた
向かい席にいたたくぱんが俺の様子を伺うようにこちらへ向かってきて軽く背中を叩く
するとたくぱんがまたもや突拍子のないことを言い出す
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kom
ビクリ、誰が見ても目に見てわかる明らかな動揺。俺の涙は一気に止まり そのまま何も言えなくなってしまった。
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突然言われた言葉。 その言葉に俺は酷く激怒した、当然だろう。何も知らない奴に自分の愛を否定されたからだ
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自分でも今までに聞いたことないドスの効いた声だった。 だがその声はまだ泣きの余韻で震えている
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こむぎはたくぱんの声を遮るようにたくぱんよりも少し大きな声で反論した
怖気づいたのか たくぱんは息をつまらせた
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ひとつ大きなため息をつくとこむぎはいつものように穏やかな表情に戻った。
まるでさっきまでのことをなかっか事にするように
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たくぱんも密かに声を震わせながら元の席につく。
すると今度はこむぎのほうから席を立ち
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たくぱんは「何、が……」と言いかけたところでこむぎはまた少し声を張り上げて
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こむぎの顔は決意に満ち溢れていて、 そんなこむぎを利用しようとしていたたくぱんにはその顔が眩しすぎて見ていられなかった
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たくぱんは物凄い罪悪感に襲われていたが 今更引き返すことなんてできない。
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ふたりはそれぞれ強い意志を持って相手を睨み合った。
その顔は何処か清々しくて 何処か怒りに満ちていて。
互いに今どんな気持ちか分からなくて、
ぐちゃぐちゃになったまま こむぎとたくぱんは会計を済ませ、店をあとにした。