私の名前は愛梨。
普通の女子高生です。
私には1つ悩みがあります。
それは最近毎日というか
不思議な夢を見るのです。
どんな夢を見るのかって?
それは同じ顔で背格好も似ている
女の子なのです。
いつも何も言わずただそこにいる
というだけなのです。
なので目が覚めるといつもその子
の事で考え込んでいると…。
優花
愛梨、愛梨ってば!
愛梨
な、何?
優花どうかしたの?
優花
愛梨ってば
また考え込んでる。
最近そんな感じが多くなってるよ。
愛梨
そ、そうかな?
普通にしている
つもりなんだけど…。
優花
普通にしてる?
何処が!?
気付けばよく下向いてることが
多いよ?
明日香もそう思うでしょ?
明日香
確かに…。
愛梨最近そんな感じが多いよ?
優花
やっぱり…。
明日香も同じ事
思ってた。
愛梨
えぇ…。
という感じで
よく心配される事が多いのです。
今回もそうでした。
優花
何か心配事?
何なら私達が聞こうか?
明日香
そうだよ。
私達友達なんだから。
愛梨
ありがとう。
でも本当に大丈夫だから。
言えるはずがありません。
同じ夢を何回も見ているなんて。
言ったところで信じてもらえるかも
分からないのですから。
優花
あ、じゃあさ
帰りに久しぶりに
3人で買い物して帰らない?
愛梨
え?
買い物?
明日香
良いね!
気分転換にもなるし
たまには良いんじゃない?
愛梨
え、でも…。
優花
ねぇ、
行こうよ!
たまには良いじゃん。
明日香
そうだよ、愛梨。
行こう、ね?
最初は悩んでたことに対して
2人に気を使わしてしまったと思い
行く事を渋りました。
ですが2人がどうしてもと言うので
行く事にしました。
優花
はぁ〜。
いっぱい買っちゃったな…。
てか、2人ともそれだけでよかったの?
今日は早く学校が終わって
時間があったのに。
愛梨
う、うん。
欲しい物だけ買えれば
良いかなって。
突然だったから特に
欲しい物がなくて…。
明日香
私も同じかな…。
欲しい物がなかったって
訳じゃないけど。
てか、優花は買い過ぎ。
優花
えぇ。
2人は欲なさすぎー笑。
明日香
優花は欲ありすぎ。
愛梨
あはは
2人の会話を聞いてつい笑ってしまった。
そして何やら視線を感じ辺りを見回した。
すると…。
青斗
…。
愛梨
(え…誰?)
そこには私達と同じ学校の制服を着た
1人の男の子がいた。
ですが目が合うとすぐに行ってしまった。
愛梨
(あ、行っちゃった…。
誰だったんだろう?
同じ学校の制服着てたし…。)
優花
愛梨?
どうかしたの?
愛梨
え?
優花
え?じゃないよ。
よそ見して。
また考え込んで。
愛梨
違うの。
今のは考え込んでた訳じゃなくて。
その…。
優花
何?
言えない事?
明日香
優花、あまり
聞かない方が良いよ。
優花
でも…。
愛梨
良いの!
私がそんな素振りを
見せてたんだから。
優花
愛梨…。
愛梨
それで、さっきのは
私達を見てた人がいたの。
優花
見てた人?
愛梨
そう…。
でも、すぐに
何処かに行ってしまって。
明日香
何処かに?
愛梨
うん…。
優花
でも、そんな人いたかな?
気付かなかったってのもあるけど…。
明日香
私も、気付かなかった…。
ごめんね、愛梨。
愛梨
ううん。
良いの。
私の勘違いってのも
考えられるから。
優花
でも、怖いね…。
もしかしたらストーカーって事もあるから
気を付けなね?
愛梨
う、うん。
ありがとう。
明日香
とりあえず
今日はもうかえろう。
門限も近いし。
愛梨
そうだね。
私達の通っている学校は全寮制であり門限があります。
それを過ぎると反省文と次の日の放課後
食堂の床掃除をさせられるのです。
なので、皆はそれを嫌がり
門限前までには帰るようにしているのです。