主
主
主
日帝には、ずっと昔から 想いを寄せている相手がいる。 それは。
ソ連
日帝
日帝
お互い全力で殺し合いをした かつての強敵であるこの男 ソビエト連邦こと通称ソ連だ。
いつ、好きになったかなんて覚えていない。 知らない内に目で追いかけるようになっていて 日本に指摘されて恋心に気づいたのだから。
ソ連
ソ連
日帝を見つけたソ連は あからさまに目が輝やかせたかと思うと 直ぐに笑みを浮かべ日帝の方へと駆け寄ってきた。
日帝
ソ連
日帝
ソ連
ソ連
日帝
日帝
ソ連
ソ連
日帝
日帝は、ソ連に背を向けると か早足にその場を立ち去った。 去り際に横目で見たソ連は、少し悲しげな顔をしていたがそれには気付かないふりをして。
日帝
ソ連と別れた日帝は 誰も居ない会議室に入ると その場で蹲り己の言動に 死ぬ程後悔していた。
日帝
日帝
日帝
日帝
これは、ソ連と会って別れた後日帝のルーティンと化しており、自身の気持ちとは真逆の事を言ってはいつもこうやって自己嫌悪に陥っている。 毎回毎回、同じ行動をして懲りていないのは自分もだった。
日帝
ソ連の悲しげな顔が頭を過ぎり その度に胸を締め付けるような痛みが襲う。
日帝
日帝
日帝
夕方日本と日帝は、合流すると適当に近場にあった個室の居酒屋に入った。 店内は、 こじんまりとした印象でまだ時間も早い上に平日のため他のお客さんも疎らだ。 防音も割としっかりしており、小声で話す分には問題無さそうだ。
日本
日帝
日本と飲み始めて早1時間が経とうとしている。 初めはお酒の合間に少しの会話と食事を挟みながら、ゆったりとした時間を楽しんでいた。
はずだったのだが。 今ではもう日帝は、来たばかりの日本酒を一気に飲み干すとまた次の日本酒に手を伸ばしている。 まるで、水を飲むかのようにどんどんお酒を口にする日帝に等々日本から苦言が零れた。
日本
日帝
日本
日帝
日本
日帝
日本
日本
日帝
日本
日帝
日本
日帝
日本
日本
日帝
日帝
ドンッ
後ろの部屋から グラスを机に叩きつけた様な 一際大きい音が響いた。
日本
日本
日帝
日本
日帝
日帝
ガンッ
またまた、後ろの部屋で なにかに固いものがぶつかったような音が鳴り響いた。
日本
日本
日帝
日本
日帝
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日本と日帝が恋愛話に華を咲かせている中 後ろの部屋では、ソ連に対してロシアが 死んだ魚の様な目を向けていた。
ソ連
ロシア
ロシア
ソ連
日帝
今度は、そのまま頭を机の上に叩きつけた。 ロシアの目が死んだ魚の様な目から 蔑む様な冷たい目に変わっている。
ソ連
ロシア
ロシア
ソ連の顔が元から赤く無ければ、今頃既に真っ赤に染まっていたであろう事は想像に容易い。 目は、驚きの余り今まで見たこと無いほど丸く見開かれている。 強くぶつけたおでこがヒリヒリと痛むのでこれは夢では無さそうだ。 嬉しさの余り、大きい声を出してしまいそうで咄嗟に口元を手で隠した。
日帝
ソ連
ソ連
ロシア
ロシア
ソ連
ソ連
そう宣言するとソ連は、徐に外に飛びした。 それから2分程経った頃、ロシアの携帯からメッセージを受信した事を知らせる通知が流れる。 それに目を通したロシアは思わずふっと笑ってしまった。
ロシア
日本
日本
ロシア
ロシア
日本
日本
日本
日帝が1人お酒を飲んでいた所 スっと扉が開いた音がする。
日帝
日帝
日帝は、先程出ていったはずだが やけに戻って来るのが早いなと思いつつ 開いた扉に顔を向けた。
ソ連
日帝
そこに立っていたのは 日本では無く正に先程まで 話題の中心となっていた 自身の想い人だった。
日帝
ソ連
ソ連
日帝
ソ連
日帝
ソ連
自分の吐露した想いがまさかの本人に聞かれていた。 その事実に羞恥に呑み込まれてしまった日帝は、勢いよく立ち上がるとそのままソ連を押しのけ店から脱兎の如く逃げ出した。
ソ連
日帝が店から脱走した後 突然の事に呆然としていたソ連だったが 我に返ると日帝を追いかけるため 慌てて店を飛び出した。
数秒程お互い全力で走っていたが 成人男性相手に逃げ切れる訳も無いので。 手首を掴まれ引き寄せられたかと思うとそのまま後ろから、力強い腕の中に閉じ込められた。
ソ連
日帝
ソ連
ソ連
日帝
ソ連
ソ連
ソ連
日帝
ソ連
日帝
ソ連
ソ連
日帝を抱きしめている腕に力が籠る。 背中に頭を付けて 切実にそう訴えるソ連の声は 小さく震えていた。
日帝は、抱きしめている腕はそのままに 後ろへ身体を捩った。 それと、同時にソ連も頭を上げた。 見上げた顔は、とても悲痛な面持ちで瞳は不安げに揺れている。
日帝
ソ連
ソ連の肩がビクッと大きく揺れた
日帝
日帝
ソ連
日帝
ソ連は信じられないと言わんばかりの顔をして、また日帝に問いかけた。 それに応える為に、幾度も自分の想いを口にする。 自身の愛する人が、少しでも安心出来る様に 先程までの固くなっていたソ連の表情が、嘘だったかの様に跡形も無く消え去った。 代わりに、今度は顔を綻ばせて微笑んでいる。 それは、とても慈愛に満ちていて目が離せなくなる程美しかった。
ソ連
ソ連
日帝
ソ連
日帝
ソ連
日帝
日帝
ソ連
ソ連
ソ連
日帝
そう言うとお互い顔を見合わせ、これから先2人の愛を誓うようにそのままキスをする。 長くて短いキスが終わった後、再度熱い抱擁を交わす。 その時の2人は、溢れんばかりの幸せを感じさせる満面の笑みを浮かべていた。
終 次ページその後
お互いの想いが通じ合い 晴れて恋人同士になったソ連と日帝 戻った居酒屋で、ロシアと日本に報告をした後早々にバカップル振りを発揮していた。
ソ連
ソ連
日帝
ソ連
日帝
日帝
ソ連
日帝
ロシア
ロシア
日本
ロシア
日本
ロシア
その光景を、白い目で見つつ今日ぐらいは好きにさせてやろうと思う日本とロシアであった。
主
主
主
主
コメント
17件
ソ連と日帝がくっついたから日本とロシアくっつかねぇかなぁ ソ日帝最高!!∩(‘∀’∩)ワッショーイ異論は認めん!!(?)
主様……好きです、(*/∀\*) 今回のもすごいですね?✨ なんだか最近、主様の作品を読むたびに心の中の悲鳴と口角上昇が数十分ぐらい続くのですよ、 家族や友達も「あぁ…((またやってるよ」っていう感じでこちらを見てくるのですよ、 …主様、好きですよホント(*T^T) こういう乙女チックなソ日帝ってなかなかにないので新鮮でした✨