天使に口付け 桃青

ｶﾞﾁｬｯ...

あの後、青と2人で話し合い

"2人で"人間界に行くことになった

女神と閻魔の許可もあり、明日から一緒に人間界の学校へ通うことになった

震える手を抑えて、落ち着かせて

「困った時はお互い助け合う」という約束をした

泣きながらも頷いてくれた青は少し笑っていた

昨日目を腫らしていた青を見送った後

その学校の制服や教材

様々なものが家に届いていた

きっと女神様が天界に送ってきたのだろう

そういえば青がどれくらい天界にいたのか聞いたことないな

黄ちゃんが来た時は「まだ3歳の弟がいたのに」と泣いてたっけ

いつ死んだんやろな

どっちにしろこいつが天界にいる期間も長いしこの手慣れた感じはそうとう仕事をやってんのかな

羽を伸ばして人間界へ向かっている時

ちらりと青の羽を見てみた

体の割に大きく、小さい細い体をすぐに包めそうなぐらいだった

なぜ"治療"を使う天使なのにそこまで羽がでかい...？

疑問ではあった

天使の能力はおよそ150種類

そこまで多くは無いがその4割は対した能力ではない

能力が珍しく強いものこそ羽は大きいと聞いていた

治療能力だと青の羽の半分ぐらい

青が嘘ついている

ほんとか？

１回心を読んでみるか...

なんで疑われた...？

発言間違えたかな、

言ったら嫌われる

青は多分繊細なんだ

周りを伺い、探り、

人間界でもそんな子だったんだと思う

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