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ポリアモリーの日常

第1話 - ０日目宣言

2025年07月26日

#コメディ

#日常系

#特殊能力

#ギャグコメディ

音羽

園田火憐

皆、集まってくれてありがとう。

白鴎路雪

全然気にせんよ！

片桐舞咲

でも、珍しいね。男性陣無しで話すのなんて

九條理子

それ思った！

白鴎路雪華

もしかして、貴女と奈緒君の事かしら

園田火憐

うん、……っていうか、水瀬君と雪ちゃんにも関係ある

白鴎路雪

え、ウチらも！？

武藤純恋

ますます分かりませんな

阿部奏音

まぁとりあえず聞こうよ

阿部奏音

何があったの？

園田火憐

単刀直入に言うと……

園田火憐

なっちゃんと別れたい

女子陣－火憐

え？？

白鴎路雪

ホンマに言うてる？？

白鴎路雪華

奈緒君になにかされたの？

武藤純恋

まさか……DVでござるか！？

片桐舞咲

それともモラハラとか？

阿部奏音

本当のことを言って火憐。どちらかでも当てはまればアタシが奈緒さんの顔面に膝蹴りしたげる

濱家桜凛

奏音、多分それはやりすぎだよ。

園田火憐

なっちゃんが私になんかしたとかじゃないよ！もちろんDVもモラもないから大丈夫！

九條理子

あの岡野っちがそれはないか

園田火憐

ちゃんと理由があるから、話すね。

園田火憐

なんていうか……嫉妬に狂っちゃって

女子陣－火憐

嫉妬？

片桐舞咲

他の女の子と仲良くしてるとか？

白鴎路雪華

でも、奈緒君は男子校よ？

濱家桜凛

だよね、じゃあなんで

白鴎路雪

火憐ちゃんは誰に嫉妬してるん？

園田火憐

怒らないでね？

女子陣－火憐

うん

園田火憐

……水瀬君

女子陣－火憐

はい？？？

白鴎路雪

えっ、ちょっと待って？？

白鴎路雪

どー言うこと？？

園田火憐

わかんない！？

火憐は思わず、テーブルを両手で立てて、声を荒らげた

武藤純恋

火憐……一体どうしたでござるか

園田火憐

だって……私にはあんなこと……

白鴎路雪華

これは長くなりそうね……

九條理子

ほら、炭酸の力借りてぶちまけよ？

片桐舞咲

お酒みたいに言うんじゃないよ

園田火憐

ルートビア……私に力を！！

白鴎路雪華

しかもルートビアなのね

白鴎路雪

あれ湿布みたいな匂いするよな

園田火憐

ぬおおおお……

阿部奏音

美味いのか不味いのか微妙にわかんない反応すなよ

園田火憐

っし……話すね。

園田火憐

水瀬君って可愛いじゃん

白鴎路雪

可愛い、人間国宝、地球は今すぐ保護すべき

白鴎路雪華

たしかに可愛いけど、それがどうしたのよ

園田火憐

だから、なっちゃんはすんごく水瀬君を可愛がるんだよ！！

園田火憐

『困ったことがあればすぐに俺を呼べ』とか、『お前がいいと思うならそれでいい』とか……

園田火憐

私そんなこと言われたことないよおおおおおおお！！！

園田火憐

あと、偶然見かけたんだけど……

園田火憐

(あれ、なっちゃんと水瀬君だ)

岡野奈緒

涼、これで買いたいものは全部買えたか？

水瀬涼也

うん！ありがとう奈緒君。

岡野奈緒

気にするなって、俺はああいうお店1人ではなかなか行かないから新鮮な気持ちで楽しめた。

岡野奈緒

むしろ、ありがとうな。涼

水瀬涼也

そう？ふふ、良かった〜

園田火憐

(本当に仲良いよね、あの二人)

岡野奈緒

ん？涼、もしかして疲れた？大丈夫？

水瀬涼也

う、うん……。ちょっとね

岡野奈緒

3件くらいハシゴしたから疲れるよな。ごめん、そこまで考えれてなかったよ

水瀬涼也

ううん、僕が行きたいって言ったのに、勝手に疲れちゃってごめんね。

岡野奈緒

涼が謝ることないって、ちょっと店で涼もう。それで少しマシになったら俺の家に来いよ。

水瀬涼也

え？申し訳ないよ……

岡野奈緒

今家に誰もいないんだ。一人で居てもなんかつまんないから、俺と居てくれない？

水瀬涼也

そ、そういうことなら……行く

岡野奈緒

ありがとう、涼

水瀬涼也

こちらこそ、ありがとうね。奈緒君

園田火憐

(家！？今家っつった！？)

園田火憐

(家に誘っただと！？！？)

園田火憐

(私まだ……うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！)

園田火憐

……ってことがあって

武藤純恋

これはこれは……

白鴎路雪華

申し訳ないけど萌えるわね

園田火憐

そこからだよ、

園田火憐

私……その2人のことばっかり考えるようになって……

阿部奏音

……まさか

園田火憐

あの二人と似たような男の子がイチャイチャしてるイラストをp|×s/∀で探すようになっちゃった……

九條理子

開いちゃったかぁ……

武藤純恋

ようこそ腐の世界へ

白鴎路雪華

歓迎するわ

白鴎路雪

……ごめん

白鴎路雪

全然ついていけない

片桐舞咲

そりゃそうだよ

阿部奏音

妹ちゃんはそりゃ複雑な気持ちになるわな

濱家桜凛

親友が親友の彼氏と自分の彼氏とのカップリングで新しい扉が開いたらね……

白鴎路雪

BLに沼ってしまったから、別れるってこと？

園田火憐

うん……、あの二人のせいで私は……

園田火憐

うおおおおおおおおおおおおお……

九條理子

あ、泣いちゃった

白鴎路雪

え待って、それで私とりょー君も別れてとか言わないやんね？

白鴎路雪

そうなんな？

園田火憐

うん

白鴎路雪

長い！！長いわ！！

白鴎路雪

言っとくけど無理よ！？そんなん！！

白鴎路雪

ウチがどんだけりょー君のこと好きや思とるん！！

白鴎路雪

火憐ちゃんのことは大好きやし、親友やと思ってるけどそれは絶対に無理！！

園田火憐

それは分かってる……わかってるけど……

園田火憐

2人の絡みがもっとみたいの！！

白鴎路雪

なら今で十分じゃん私達別れるとか絶対無理だから！！

片桐舞咲

大変なことになってきたね

阿部奏音

それな

白鴎路雪華

落ち着きなさいよ

白鴎路雪華

私たちで完結できる問題じゃないでしょ。

濱家桜凛

2人を交えて話し合いするしかなさそうだね。

阿部奏音

じゃあアタシは涼也さんに電話するから、誰か奈緒さんに電話してくれる？

片桐舞咲

私が奈緒君に電話掛けるね。

武藤純恋

ありがとう二人とも。

白鴎路雪華

それじゃあ、涼也君と奈緒君が来たら私達はお邪魔でしょうし、どこかに遊びに行きましょ

九條理子

でも待って、今のゆっきぃとれんれんの状態だと、あの二人が危ないかもだから、一応仲介役を決めとかない〜？

武藤純恋

ありよりのありでござるな

武藤純恋

この中だと、拙者と舞咲が1番フィジカルつよつよなので、適任でござるな

武藤純恋

拙者とお供してくれませぬか？舞咲

片桐舞咲

任せて。

九條理子

お二人さーん、2人の彼ピ呼んだからあとは4人と仲介の二人で宜しくやってねー

阿部奏音

もしもし涼也さーん？
ごめんね急に。今空いてる？

阿部奏音

あ、今終わったとこ？おけおけ、白鴎路邸まで来てくれない？大丈夫な話あんだわ。

阿部奏音

ガチでごめんね！頼むわ！！近くに奈緒さんいたりする？あ、いる！！じゃあ一緒に来て！！

阿部奏音

ありがとうー！！アタシは席外すけど、君らの彼女達はいるから安心しな

阿部奏音

あはは！じゃーね。
うん！またー

阿部奏音

ごめんね舞ちゃん。お仕事取っちゃった

片桐舞咲

ううん、ありがとう。奏音ちゃん

片桐舞咲

その分、しっかり仲介やるからね

阿部奏音

任せた

阿部奏音

んじゃあ、そーゆー事でアタシたちはどっか行くからごゆっくり〜

園田火憐

えっ！！行くの！？

白鴎路雪華

私たちが居てもお邪魔だもの

白鴎路雪華

それではごきげんよう

お姉ちゃん達が去った後、すぐにりょー君と岡野君が来た。

水瀬涼也

お邪魔します。

岡野奈緒

どうした？何かあったの？

園田火憐

単刀直入に言うね。

園田火憐

別れよう。なっちゃん

岡野奈緒

……え？

白鴎路雪

いや！！ダメ！！別れないで！！

岡野奈緒

え、え？？

園田火憐

お願い別れて！！

水瀬涼也

ね、ねぇ雪ちゃん。どういうこと？

白鴎路雪

あのね、この2人が別れると私とりょーくんも別れないといけなくなるの！！

水瀬涼也

もっと意味がわからないんだけど！？

片桐舞咲

実は、火憐ちゃんは水瀬君と、岡野君の仲の良さに脳を焼かれちゃったみたいでね。

武藤純恋

それで、火憐は別れた方がその二人が仲良いのをもっと見れるからその方がいいって思ったみたいで

水瀬涼也

つまり……火憐さんはBLが好きになったってこと？

片桐舞咲

そういうことだね

武藤純恋

話が早くて助かるでござる

岡野奈緒

なぁ火憐一旦落ち着こう。

園田火憐

落ち着いてるって！！

岡野奈緒

お互い落ち着いてから話そうぜ。それに急に別れようって言われても納得出来ないよ

園田火憐

だって……だって水瀬君とすんごく仲良いじゃん！！

園田火憐

私にはしないことだって……

園田火憐

コンチクショォォォ！！これがNTRかぁぁぁぁぁ！！

武藤純恋

火憐、ダメ、一旦ステイするでござる

園田火憐

ってか、雪ちゃんはなんにも思わないわけ！？

白鴎路雪

えっ、私！？

園田火憐

だって、貴女の彼氏が私の彼氏とすんごく仲良いんだよ！？恋人には出来ないくらいの事を出来んだよ！？

園田火憐

嫉妬しないの！？ってか脳焼かれん！？

白鴎路雪

待って私のアイデンティティ取らんで

岡野奈緒

別に俺と涼はお互い恋人だとは思ってないよ

水瀬涼也

……僕の恋人は雪ちゃんだけだよ？

白鴎路雪

えっ……

白鴎路雪

嬉しい、え待って泣いちゃう

白鴎路雪

えぇーんもうりょーくん大好きぃ〜

水瀬涼也

僕も大好きだよ。

武藤純恋

ラブソースイート流したいんだけどダメ？

片桐舞咲

思った。

園田火憐

そこのバカップル止まりなさい！！

岡野奈緒

あ、あのさぁ！！

岡野奈緒

俺と涼は、腹心の友なんだよ！！

片桐舞咲

腹心の……

園田火憐

友？

武藤純恋

赤毛のアンに出てきた言葉でござるな

岡野奈緒

そう、俺は元々涼とはそんなに仲が良くなかった

白鴎路雪

またなんか始まんでこれ

小学校の時の涼は小柄で今よりも女の子らしかった。

それが原因で同性からは嫌われていた。

俺も、そんな涼が少し苦手だった。

俺は男として生まれたはずなのに、物心が着く頃から可愛いものが好きで、女の子のおもちゃやキラキラしたヘアアクセサリーは憧れの存在だった。

でも、俺の心の性が女という訳でもないのに、可愛いものが好きな自分が嫌だった。きっと嫌われると思ったから、ずっと隠して生きてきた。

俺が必死に隠していたのに、見た目が女の子みたいってだけで、どんな形でも女の子扱いされていたのが気に食わなかった

水瀬涼也

ねぇ、岡野君。僕どうしたらいい

岡野奈緒

なんで俺に聞くの

水瀬涼也

だって僕は

岡野奈緒

なんで！！

岡野奈緒

嫌なら嫌っていえばいいだろうが！！

岡野奈緒

なんでわざわざ俺に聞くんだよ！！

岡野奈緒

……お前はいいよな、見た目に恵まれてそうやって構ってもらってんだから

岡野奈緒

俺が可愛い服なんて来たら後ろ指さされて白い目で見られるってのに

水瀬涼也

……え？

岡野奈緒

お前はいいよな、見た目がいいだけで誰かが寄ってきてさ。どんな目的だとしても羨ましいって思うよ俺は

岡野奈緒

誰も、俺の事を羨ましがらない。お前と違って見た目に恵まれてないから……

岡野奈緒

俺もお前と同じくらい見た目に恵まれてたら俺だってこんな……

そうして俺は初めて逃げた。

涼は、感情を表に出さない奴になっていた

感情を表に出さなくなった涼に、クラスの男達は涼にさらに酷いことをするようになり、事件は起きた。

クラスの女子の服が誰かに盗まれて、その盗まれた服が涼の机の中に入ってた

もちろん俺は涼がやっていないことも、涼が誰かのものを盗めるほど余裕が無いことも知っている

それに、涼は『ＮＯ』と言えるほどの気力も何も無いことも俺は知っていた

先生が涼に『やったのか』と言われて、涼が何かを言う前に俺は

岡野奈緒

やめろ

と言っていた

岡野奈緒

嘘を言うな

水瀬涼也

岡野君……？

岡野奈緒

やっても無いのにやったって言うな。

『証拠もないくせに』

岡野奈緒

水瀬がやった証拠も無いだろうが。

岡野奈緒

見ても無いくせによく言うぜ

『こいつの机の中に入ってるんだからこいつに決まってんだろ』

岡野奈緒

だから、お前らは水瀬が盗んでんのを見たのかっつってんの。

岡野奈緒

それに水瀬に人を傷つける余裕なんてないに決まってんだろ！

『そんなん知るかよ』

『俺たちが着せたから本当に女になりたくなったりして』

岡野奈緒

そんなのあるわけないだろうが！！

岡野奈緒

そんなので性別が変わりたくなるんだったら俺は……こんな事になってなかった

岡野奈緒

俺は……

『さっきから何？』

『もしかしてお前コイツのこと好きになったんじゃねぇの？』

岡野奈緒

……しょうもな

岡野奈緒

コイツのことが好きなのはお前らの方じゃねぇの

『は？ほんとに何言ってんの』

岡野奈緒

興味無いならそもそも関わる必要もないのに、毎日毎日水瀬に執着してさ

岡野奈緒

好きなやつに意地悪ばっかしてんのだせぇからやめろよ

岡野奈緒

男ならガツンと好きって伝えろや

岡野奈緒

別にターゲットが俺に変わってくれてもいいけど、群れてくるやり方はやめろよ。

岡野奈緒

男の価値を下げるだけだぜ

岡野奈緒

……じゃあな

俺は言うだけ言って、終礼も終わってないのに荷物を持って教室を出た。逃げたとか思われても正直どうでもよかった。

色々だせぇ事も言ってただろうけど、嫌な気はしなかった。

俺が学校の門をくぐろうとした時、あいつの声が聞こえた。

水瀬涼也

岡野君！！

岡野奈緒

お前……

岡野奈緒

あの後大丈夫だったのか

水瀬涼也

うん、無かったことにするみたい

岡野奈緒

……クソなクラスだなホントに

水瀬涼也

でも、……ありがとう

水瀬涼也

もう諦めた方が楽かなって思ってたんだけど……でも、僕は……岡野君が言ってくれて……

水瀬涼也

ごめん……僕のせいで無駄に疲れさせちゃったね……ごめんね

岡野奈緒

……だから！！

岡野奈緒

お前が悪い訳じゃないのに謝んなっつってんの！！

岡野奈緒

最初っから、お前が悪いことなんてなかったじゃねぇか！！

岡野奈緒

相手を楽にする言葉じゃねぇんだよごめんってのは！！自分を悪者にするために使うなよ！！

岡野奈緒

俺はあいつらが気に食わなかったから、言いたいことを言ったんだよ！！それを無駄って二度と言うな！！

岡野奈緒

だからもう……自分のことを捨てて諦めようとすんなよ

岡野奈緒

それに、俺がお前にごめんって言わなきゃなんねぇのによ

岡野奈緒

お前のことなんにも知らないのに、『お前はいいよな』って言っちまった。お前はずっと苦しかったのに……

岡野奈緒

お前のこと、少し見ただけでわかった気になってた……

岡野奈緒

ごめん……本当にごめん……

水瀬涼也

……ううん、謝らないで

水瀬涼也

岡野君は、岡野君だけは……僕のことを諦めないでいてくれたんだね……

水瀬涼也

ありがとう……

岡野奈緒

お礼なんて……俺は

水瀬涼也

僕、岡野君と友達になりたいんだ。

水瀬涼也

僕でも岡野君の友達になれる……？

岡野奈緒

……っ、なれねぇよ

水瀬涼也

……だよね

岡野奈緒

ただの友達にはなれねぇよ

岡野奈緒

“腹心の友”だろうが！！

水瀬涼也

腹心の友？

岡野奈緒

近くにいい公園があるから、来いよ。

水瀬涼也

えっ、ちょっ、ちょっと待って！！

岡野奈緒

よし！ここだ！！

水瀬涼也

はぁ……はぁ……岡野君、早いって……

水瀬涼也

でも、綺麗だね。ここ……

岡野奈緒

ここ、ボールで遊ぶのが禁止されてるから、あんま同級生の奴らが来ないんだよ

水瀬涼也

そうなんだ……

水瀬涼也

小川も流れていて、綺麗

水瀬涼也

それより、腹心の友って？

岡野奈緒

心の奥底を打ち明けられる友のことだよ。赤毛のアンに出てくるんだけど

水瀬涼也

赤毛のアンか、タイトルしか聞いたことが無い。

岡野奈緒

俺、それにずっと憧れてて、いつかやりたいって思ってたんだ。

岡野奈緒

だから水瀬、俺の腹心の友になってくれる？

水瀬涼也

それなら、お互いの呼び方、変えないといけないね。

水瀬涼也

岡野君って、下の名前奈緒……だよね？

岡野奈緒

う、うん。そうだけど

岡野奈緒

ごめん、俺水瀬の下の名前まだ覚えれてないや

水瀬涼也

ううん、全然いいよ。今まで苗字で呼んでたんだから仕方ないって

水瀬涼也

僕は涼也って言うんだ。

岡野奈緒

涼也……か、分かった。

岡野奈緒

それじゃあ、涼。

岡野奈緒

手を貸して

水瀬涼也

こう？

岡野奈緒

そう、それで俺の手を握って。

岡野奈緒

月と太陽のあらんかぎり、我が腹心の友、水瀬涼也に忠実なることを、我、岡野奈緒は厳かに誓おう。

岡野奈緒

次は涼の番だぜ

水瀬涼也

え、僕も！？

岡野奈緒

涼もだよ！涼も誓ってくれないと意味ないんだって！

水瀬涼也

わ、分かった。

水瀬涼也

……月と太陽のあらんかぎり、腹心の友、岡野奈緒に忠実なることを、我、水瀬涼也は厳かに誓う。

水瀬涼也

……これでいい？

岡野奈緒

あぁ、完璧だったよ！！

水瀬涼也

ふふ、こんなセリフ言ったの初めて。

水瀬涼也

奈緒君って、本当はメルヘンチックで楽しい人なんだね！

岡野奈緒

ははは、まぁね。

岡野奈緒

帰ろうぜ、腹心の友よ

水瀬涼也

うん、帰ろう。腹心の友よ

腹心の友

ふふっ、あははははは！！

岡野奈緒

……それで、俺達は腹心の友の誓いを交わしたんだ

片桐舞咲

なっっっっっが！！！！

片桐舞咲

純恋ちゃん、起きて終わったよ

武藤純恋

ぼぇぇ……

園田火憐

濃いじゃん！！！！

園田火憐

ねぇ！！！めちゃくちゃ濃いじゃないの！！

園田火憐

何！？2人だけの綺麗な公園で！？手を繋いで！？ロマンティックな言葉を交わす！？

園田火憐

なんっだよそれ！！夢小説か！！

武藤純恋

火憐は本当に落ちる所まで落ちましたなぁ

阿部奏音

ただいまぁー

白鴎路雪華

まだやっていたの！？

白鴎路雪

全然話進んどらんよ姉ちゃん

白鴎路雪華

まぁ……

園田火憐

もうそれならこの2人がくっついた方がみんな幸せじゃぁん……

白鴎路雪

いやいやいや置いてかないで！！

水瀬涼也

そうだよ、僕と奈緒君は腹心の友で、雪ちゃんとは恋人なんだから

岡野奈緒

ほら、涼もそう言ってるんだから火憐も頭を冷やせって

園田火憐

でもただの友達じゃないもん絶対……

園田火憐

こんなのあんまりだぁぁぁぁ

白鴎路雪

もうどないしたらええの

白鴎路雪華

……それなら、この際10人まとめて付き合ったらどうかしら？

濱家桜凛

ゆ、雪華さま？

九條理子

もっと話がややこしくなる予感しかしないんだけど？

白鴎路雪華

ほら、よく二次創作でさ皆まとめて交際するじゃない？

白鴎路雪華

それが一番幸せだと思うのだけど？

白鴎路雪華

別れなくて済むし、関係もそのまんまなのよ？

白鴎路雪華

それに、私思うのよ

白鴎路雪華

グループの中で1部が恋愛をしたら、破局とグループが無くなるのがセットのことが多いわ。

白鴎路雪華

火憐ちゃんがどんな理由であろうと、別れたいと思うのを私は曲げることは出来ないわ。

白鴎路雪華

でもね、それがきっかけでどちらかがこのいつメンを離れるってことになるのは嫌なの。

白鴎路雪華

少なくとも、私は誰にもかけて欲しくないわ。いなくなっていい人なんていないのよ

阿部奏音

いいよ。私は雪華の望むことなら、それに応えたい

濱家桜凛

雪華様のお願いに弱いんだよね私

九條理子

面白そう、あたしもその話に乗った！

岡野奈緒

別れてそのまま終わるのも悲しいもんな。

水瀬涼也

そうだね、せっかくみんなと仲良くなれたんだもん。勿体ないよ

片桐舞咲

今までとそんなに変わらないかもしれないけど、それも私達らしいよね

武藤純恋

運命共同体という訳ですな。悪くないでござる

白鴎路雪

ウチも、皆のこと大好きやしそうしよう！

白鴎路雪

火憐ちゃんは？どないする？

園田火憐

……断る選択肢なんて、最初から無いよ。

白鴎路雪華

じゃあ、これからは皆、運命共同体として共に過ごしましょう。

そうして、白鴎路雪華達は10人交際を始めるのであった。

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音羽

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