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銀さん

でもこんな事して記憶戻るのかなぁ……

銀さんは渋々来ました感を出しながらそう言う

_____

べ…別に迷惑だったら…

銀さん

オドオドぶつぶつなんか言ってる方めんどくさいんで

_____

そ…そうか

ゆっくりとしたスピードで車椅子を押されながら周りを見回す

_____

それにしても…良い校舎だな…

銀さん

ん?

銀さん

良い校舎でしょ、俺が建てたんすよ

_____

き…君が!?

銀さん

いや…そんな意外なんすか…

銀さん

そんな何もできなさそうに見えてたのかよ…

_____

そりゃあびっくりするさ!

_____

こんな綺麗な学校を寸分の狂いなく建てられるなんて…

銀さん

お…おう

銀さんは先生の食い気味な反応に少々微妙な表情を浮かべた

銀さん

とりあえず…何処に行きます?

_____

あ…そうか

_____

じゃあ……うーん…

銀さん

テキパキ決めてくださいよ、こっちだって時間ないんだから

_____

教室……とか?

銀さん

ああ、教室ですか

_____

ああ、頼む

銀さん

じゃあ、さっさと行きましょう

銀さんは少し車椅子のスピードを上げ、歩を進めた

ガラガラガラガラ

銀さんがドアに手を掛け、ドアを開け放つ

銀さん

着きましたよっ……と

_____

ここが……

目の前に広がる教室に対して記憶を思い起こそうとする

_____

この…教室は…

記憶の扉をこじ開ける事のみに集中し、他のことに対しての意識を完全にシャットダウンする

_____

…………

数分が経過する

_____

うーん…うーん……

銀さん

さっきからうんうん唸ってるけど、何か思い出せたっすか?

_____

だ…だめだ…

銀さん

…やっぱりか

_____

………ごめん

銀さん

別に、良いっすよ

銀さん

俺も一回やろうとしたけど、無駄でしたし

_____

え…?君も記憶が…?

銀さん

記憶というよりは…なんだろうな

銀さん

感情の一部が抜け落ちてるって感じだな

銀さん

俺も教室を見てみたり、自分の建築物見たり、なんてしたけど

銀さん

なんの成果も得られなかった

_____

…そうなんだ

銀さん

だから…

銀さん

俺たちを襲った奴に記憶を奪われたんじゃねぇか?って思ってるぜ

_____

つまり…

銀さん

今俺たちがここでどんな事して足掻いても

銀さん

無駄

_____

無駄…

その2文字の言葉は、今の状況に絶望を与えるのに十分な言葉だった

_____

じゃあ…どうすれば…

_____

僕は…記憶が無くて…

_____

何をすれば良いのか…分からない…

_____

大事な人も忘れてしまって……!

目頭が熱くなる

銀さん

大丈夫です

銀さん

まだ、希望はありますよ

_____

き……希望…?

銀さん

この事件を起こした怪しい人物

銀さん

そいつを見つけてしまえばいいんだ

銀さん

ラッキーな事に、最近もこの学校周辺で怪しい奴の目撃情報があるんだ

_____

そ…そいつから情報を聞き出せば…?

銀さん

もしかしたら、記憶を取り戻せるかもしれない

_____

………!

ガダンッ

勢いよく車椅子から立ち上がる

_____

早速情報収集を始めy

_____

って……痛ぁぁぁぁぁぁ!?

銀さん

ほら…勢いよく立ち上がったせいで…

銀さん

一先ず、先生は安静にしていてください

_____

で…でも…

_____

僕も協力した方が…

銀さん

怪我人と一緒に行動して何の意味があるのです?

銀さん

足手纏いでしかないんですけど

_____

……

先生はシュン…と小さく窄んだ

銀さん

取り敢えず保険室に戻っていてください……

銀さん

俺は情報収集の為に外に行ってるので

そう言って、銀さんは教室から立ち去ろうとする

_____

あ!ちょっと待って君!

銀さん

な…何ですか?

銀さん

忙しいので呼び止めないでください

_____

あ…あのさ

_____

わざわざ僕の為にここに連れてきてくれてありがとう…!

_____

絶対…君の事も思い出すから…!

銀さん

……

銀さん

そうですか

銀さんは先程まで見せていたキツい表情では無く

少し柔らかい表情を見せて立ち去っていった

_____

それにしても…

_____

やっぱり慣れないなぁ…車椅子

_____

暫くすれば足は治るだろうけど…

_____

それまで車椅子ってのもなぁ…

小さくため息をつきながらも保健室へ向かっていた

_____

なんか…こう…

_____

ビューンって走れたら楽なのになぁ…

_____

記憶取り戻したら…超絶強くなったりしないかなぁ…

_____

ふ…ふふっ…

_____

僕、元々は最強だったりして

敵をバタバタと薙ぎ倒していく自分を想像する

そんな想像をしていると、自然と笑みが溢れてきた

_____

あ、そろそろ保健室だな

_____

はぁ…やっと休めるよ…

ほっと息をつき、保健室の扉に手を掛けようとしたその時

男子生徒

うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?

男子生徒

何だよお前!?

男子生徒

さ…触るな!気持ち悪い!

男子生徒

だ…誰かっ!

廊下の奥の方から誰かの助けを求める声が聞こえる

_____

!?

_____

何か…あったのか…?

_____

い…今助けに行くぞっ…!

足に力を込める

が……

_____

い…痛い…

_____

やっぱり走る事はできそうに無い…

_____

くそっ…

_____

周りに人はいなそうだし…

_____

って…こんな事考えてる場合じゃ無い!

_____

早く行かなきゃ…!

全力で車椅子の車輪を回し出す

_____

今行くからな…!

忘れてしまったとしても

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コメント

2

ユーザー

偽物なのか感情なくなってるのかわからんなぁ…

ユーザー

やばいガチで銀さん偽物なのか、単純に感情が抜け落ちている説のふたつが対立しあってる。 てか最後大丈夫なんか?あと他の生徒がでてないの気になるわ!

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