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rara🎼
nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ R18⚠️ モブ×赫⚠️ 赫様受け⚠️ 花魁パロ
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5,紅鶴の初見世
夜の帳が下り、吉原の大門が閉ざされると同時に、遊里は一層の華やかさを帯びた。
灯籠の明かりが格子を照らし、行き交う男たちの熱気が路地を満たしていく。
菊乃屋の格子の奥、紅鶴は緊張で喉を渇かせていた。
重い打掛、締め付ける帯、白粉に紅を差した顔。
鏡に映るのは、もはや「暇なつ」という名の高校生ではなかった。
師匠の女の声は容赦ない。
襖が開かれ、格子の外から注がれる視線が一気に押し寄せた。
紅鶴は呼吸を整え、背筋を正す。
足を一歩、また一歩と運び、ゆるやかに腰を沈めて座す。
ざわめきが走った。
その声は耳の奥で反響し、彼を突き動かす。
紅鶴
やがて、一人の客が紅鶴を指名した。
年嵩の商人風の男。
目の奥に試すような光を宿し、彼の手を取った。
緊張で固まる紅鶴の指先に、男の掌が重なる。
温かさと重みが、心臓の鼓動を速めた。
座敷に移されると、香の煙と灯の揺らめきが二人を包んだ。
紅鶴
正直に返した声は掠れていた。
男は笑い、徳利から酒を注ぐ。
盃を差し出され、紅鶴は受け取った。
熱い酒が喉を滑り落ち、胸に火を灯す。
衣擦れの音が、狭い座敷に響く。
裾が解かれ、紅の布が畳に落ちる。
白粉の下で肌が紅潮し、吐息が熱を帯びる。
紅鶴
声を噛み殺しながらも、紅鶴は目を逸らさなかった。
男の視線を真っ向から受け止める。
囁きが耳を撫で、全身が痺れる。
紅鶴
衣の隙間から零れ落ちる白い肌。
触れるたびに震え、逃げるたびに絡め取られる。
苦しさと甘さがないまぜになり、紅鶴の思考は霞んでいった。
どれほど時間が経ったのか。
紅鶴
灯が揺れ、香の煙が薄れる頃、紅鶴は荒い息を吐いていた。
男は満足げに頷き、彼の頬に指を滑らせた。
その言葉に、紅鶴の胸は不思議と誇りで満たされた。
恐怖でも羞恥でもない。
紅鶴
その夜、裏通りに再び六人が集まった。
疲労に沈んだ顔、それでもどこか晴れやかな表情。
翠嵐
すちが短く言い、らんが笑った。
桃李
紅鶴
なつは頬を背けたが、その声音には確かな自信が混じっていた。
夜空に浮かぶ月が、彼らの行く末を静かに照らしていた。
──六人の“花魁”としての日々が、いよいよ始まろうとしていた。
5・了
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡60
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