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暁のヨナ夢

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暁のヨナ夢

3 - 皆体調はどう?

♥

5,605

2024年01月06日

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ユン

皆体調はどう?

ジェハ

大分いいよ、カルガン君の薬のおかげだね

キジャ

しかし薬のせいもあるが、高華国に戻って来たら本当に体調が良くなった気がするな

ユン

熱は引いたけど傷は治ってないんだ、もう少し寝てなよ

ジェハ

しかし酷い闘いだった

ジェハ

惜しむらくは....

ジェハ

シンア君が面を外したのに眼を見る暇がなかったことだね

シンア

ビクッ

ユン

本当そこに命かけてるよね

キジャ

よさぬか、シンアが困っておる

ジェハ

だってシンア君の眼はこの世のものとは思えぬ美しさなんだろ?

シンア

.....そんなんじゃ....ない.....

ジェハ

そんなんじゃないかは確かめて見ないとね

キジャ

ジェハ

ゼノ

お前ら元気だな〜

ゼノ

あんなに怪我したのになあ〜

ゼノ

やー結構結構

ジェハ

ばっ

ゼノ

なんだぁ?

ジェハ

1番怪我をしたのは君だよ

ユン

傷も鱗もない...

ゼノ

時が経つと普通の体に戻るから

ユン

本当に...死なないの?

ゼノ

死なないから

ユン

...あのさ

ユン

ゼノって何歳なの?

ゼノ

17歳

ハク

嘘つけ

キジャ

何百年でも闘えると申したではないか

ジェハ

いくつサバ読んでるんだい?

ゼノ

えー

ゼノ

歳とか覚えてないから、数えるのもめんどくさいから

キジャ

つまりそれ程長く生きていると

キジャ

ゼノ、そなたは

キジャ

初代...なのか....?

ゼノ

...そだよ

ゼノ

俺は緋龍王に仕えていた始まりの龍

ゼノ

黄龍ゼノ

ヨナ

神話の時代からの...龍...

ヨナ

龍神から血を賜ったという...?

ゼノ

そんなこともあったっけな

ゼノ

昔は俺も少し神様の声が聞けるくらいのただの小僧だったんだけど

ユン

神の声が?

ゼノ

ゼノ

ボウズのとこの神官の兄ちゃんと一緒

ヨナ

ずっと...昔からその姿のままなの....?

ゼノ

龍の血を飲んだ時からな

ゼノ

不死の体を持つ者、それが黄龍だ

キジャ

そなた里は...?里はとっくに出たと申していたな

ゼノ

とっくに出たよ

ゼノ

生まれた里はな

ゼノ

でももうそこには昔の面影ねぇし、白龍の里みたいな里のこと言ってんならそんなもんはねぇよ

ヨナ

なら...ずっと独りで....?

ゼノ

あーー

ゼノ

ゼノね結婚してた時もあった

ユン

え....

キジャ

けっこ......

ジェハ

結婚.....

ゼノ

長い人生結婚することくらいあるから

ジェハ

そう...だね

ゼノ

でも里はないから

ゼノ

こんな体だからな、色んなとこ巡って転々としてた

ゼノ

たくさんの人々が...龍達が。生まれて死んだ

ゼノ

愚帝も賢帝も見てきた。その中で

ゼノ

緋龍王の生まれ変わりが現れるのを.....娘さんが現れるのを待ってたんだ

ヨナ

私...が?

ヨナ

緋龍王の生まれ変わり....?

キジャ

...っそうであろう?やはり!

キジャ

ではなぜ姫様が四龍を求めていた時すぐに現れなかった?

ゼノ

悪い言い方だけど、試してた

ゼノ

四龍の能力を使うに値する人物かどうかを

ゼノ

...娘さんが城を追われて白龍の里へ行き、青龍の里や阿波で危ない目に遭ってたのも見てた

ゼノ

そして阿波を出る時、この娘さんなら大丈夫だって思って、会いに行ったんだ

ヨナ

緋龍王の生まれ変わりって....私なんの力も持ってないわ

ゼノ

緋龍王もただの人間だったよ

ゼノ

別に娘さんが緋龍王の人生を辿る必要は無い。ただ俺が娘さんについて行こうと思っただけ

ゼノ

...さっ

ゼノ

もー質問はないかな?いいかな?じゃ終わり終わり

ゼノ

ご飯にしよごはん

ユン

ちょっと待った!

ユン

それだけ?今まで生きてきてヨナに会って、何か伝える事とかないの?

ゼノ

...何か...ありましたっけ

ハク

何で今まで黙ってた?

ゼノ

知らせたってどつてことない話だし、ゼノは大怪我しないと能力発動しないし

ジェハ

ゼノ君が結婚ね.....

ゼノ

ボウズメシメシー!

ユン

ユルいなー

ヨナ

...ミアは、どこに行ってるのかしら

ライ

今はちょっと拗ねてるだけだよ、その辺うろついてるさ

ゼノ

...結構ヤバい感じ?怒らせちゃった?

ライ

んー、ヤバい感じ。

ハク

どんまいゼノ

キジャ

そなたも無茶をしていたと怒っていたではないか

ジェハ

多分俺ら全員に怒ってんね〜

シンア

ごめんなさい...する?一人じゃ...危ない...

キジャ

うむ...そうだな...ミアを捕まえよう!

ミア

別にしなくていいわ。そんなこと。拗ねてないし。

ヨナ

ミア!

ユン

ちょっと、ミアも怪我してるんだから休んでなよね

ミア

私の怪我は大したことない。

ミア

昔話は終わったか?大人しくしてなさい

シンア

無茶...して...ごめんなさい...

キジャ

すまなかった、苦労をかけたな

ジェハ

このとーりだから許してくれる?

ミア

.....

ゼノ

お嬢ちゃん、ごめんよ

ミア

怒ってない。

ハク

嘘つけ〜

ミア

本当。もう、怒ってない。

ミア

ゼノ、力いっぱい叩いてごめんなさい。言い過ぎたわ....能力をどう使おうが貴方達の勝手だものね。部外者が口を挟みすぎた。

ハク

ヨナ

部外者だなんて...そんな

ゼノ

嬢ちゃんのビンタは結構効いた笑

ゼノ

けど、俺は本気で怒ってくれて嬉しかったよ。だからさ、お嬢ちゃんもそそっかしくしないで、心配されて嫌だなんて人いないから

キジャ

そうだぞ!我々が無茶し過ぎたのは本当だし、そなたが心配から申したことは承知している!気に病む必要はない!

ジェハ

そーゆー事、君ももう、僕らの仲間なんだよ。だから君も無茶しないよーに

ハク

ま、とにかく言いたい事ある時は全部ズバッと言えよ。今まで通りでいい。その方がお前らしいしな

ミア

.....分かった...

ヨナ

ミア、私、出来ることなら何でもするから...

ヨナ

頼ってね....!

ミア

.......コツン

ミア

何でもするなんて、軽々しく言うものじゃありません

ヨナ

あ....

ヨナ

ごめ...

ミア

でも、元気出たわ
ありがとう((ニコッ

ヨナ

ヨナ

笑った....!

ジェハ

ミアちゃんの激レア笑顔!?

ハク

おー

キジャ

笑った顔も良いな👍

ミア

.......

ゼノ

皆、落ち着いて、すんごく面倒って感じの目で見てるから

―――――――――――――――――

ユン

よし、今日はこの辺りで休もう

ユン

雷獣は火を起こして

ハク

はいよ

ユン

キジャは水を汲んで

キジャ

うむ

ユン

シンアは薪をたくさん集めてきて

ユン

ジェハは天幕張って

ジェハ

了解

ヨナ

じゃあ私は狩りでもしてくるわ

ユン

あ、ホント?肉がちょっと少なかったから助かるよ

ヨナ

任せて

ヨナ

熊捕ってくる

ユン

ワーヨナカッコイー

ユン

雷獣止めて!あんたんとこのお姫様逞しくなりすぎ!

ハク

熊かー姫さん腹減ってんだなー

ユン

あんたも慣れすぎ!!

ユン

鳥とかでいいから!無茶しないでね!!

ヨナ

はーい

ミア

私は薬草でも採って来るわ。食べられそうな植物があったらついでに持ってくる

ライ

じゃ俺も手伝うわ

ユン

ありがとう!

ユン

あとはー....

ゼノ

ゼノは寝るからご飯出来たら起こして〜

ユン

待った

ユン

ゼノは料理手伝って。実は普通に作れるってもう分かってんだからね?

ゼノ

ゼノはー....

ユン

子供のフリしてもダメ

ゼノ

朝から腰が腰痛で...

ユン

黙れ永遠の17歳

ゼノ

最近の若いもんは年寄りの扱いが荒いから...

ゼノ

ユン

どうかした?

ゼノ

...ううん

ユン

シンア遅いね

ユン

ヨナと雷獣も、ミアもライも戻ってこないし

ユン

夕食準備進めらんないよ

ジェハ

僕が探しに行ってくるよ、あ。シンアくん...

ジェハ

戻っ....

ゼノ

...緑龍

ジェハ

なに...?ゼノ君

ゼノ

感想は?

ジェハ

え?

ゼノ

お前いつも青龍の眼見たがってたから
夢叶ったから

ジェハ

あー....そだね....

ジェハ

いや...なんて言うかこう来ると僕もどうしていいか分からないっていうかや、確かにないくらい美しい黄金の瞳だよでもホラ近頃は嫌がるシンア君の眼を無理やり覗き込んで「やめて」「見るな」「来るな」って喋る珍しさに楽しみを見出してたからね

ゼノ

お前そろそろ心臓麻痺で死ぬぞ

ユン

...なんかいつも面をしてるシンアの素顔は迫力だね

キジャ

私は嬉しいぞ

キジャ

シンアが我らに心底気を許したということだからな。そなた達、あまり大事にしてはならぬぞ、そっとな...

キジャ

シンア!そなたの眼は本当に美しいな!

ゼノ

白龍が1番そっと出来ないから

ジェハ

キジャ君は思った事全部口から出ちゃう病だね

キジャ

シンア、こちらへ

シンア

触るな下郎

キジャ

......あ......そうか....

キジャ

すまぬ、痛かったか、私の手はどうも加減が出来ぬ....

シンア

右腕を振り回すだけの能無しの力など、痛いわけあるか阿呆

ユン

シン....ア....?

キジャ

........

キジャ

今から四龍兄弟会議を始める。議題、「シンアが反抗期」

ジェハ

さーて面白くなって来ました

ユン

四龍兄弟会議なら俺関係ないね、部外者だもん

キジャ

そんな事はないぞユン

キジャ

そなたの事は母....いや弟同然のように思っている

ユン

今母って言わなかった?

キジャ

私は反抗期というものを経験したことがない。そなたの意見を聞かせてくれジェハ

ジェハ

どうして僕?

キジャ

そなた阿波で反抗期だっただろう?

ジェハ

誰が反抗期だ

ゼノ

心配ないから、少しくらい反抗した方が後々まっすぐ育つから

キジャ

何?私は歪んで育ったとでも?

ゼノ

白龍のまっすぐさは歪み知らずの鋼鉄製だから、緑龍は歪みまくってベコベコになってるところを更生されて今は愉快な兄ちゃんだけど全ては純粋すぎた故だから

ジェハ

よーしゼノ君そろそろ黙ろうか

キジャ

ユンはどうだ?神官殿に反抗したことなど...

ユン

いいよぉ俺の話は

キジャ

とにかくシンアもジェハのように純粋すぎたゆえ反発しているのだな?

ジェハ

や...キジャ君あのね...

ゼノ

こういうのは台風みたいなものだから!通り過ぎたら元の優しい青龍に戻るから

キジャ

成程、寛容な心でシンアと向き合えば良いのだな

ゼノ

だなだな♪

キジャ

シンア!今!!苦しんでいるか!?

キジャ

しかし負けるな諦めは敵だ!!頑張れそなたなら出来る!!

キジャ

困った時はあの太陽に向かって吠えろ!!大地の気持ちになれ!!1番にならなくても良い!元々特別なたった1人になればいい...

シンア

うるさい黙れ

キジャ

あうっ

キジャ

おかしいな殴られたぞ

ユン

大丈夫今のは俺でも殴る

キジャ

そうか

ジェハ

まあまあこういうのは放っておくのが1番だよ、自然にね

ジェハ

シンア君天幕張るの手伝ってくれないかな

ズバッ

ユン

ちょっとシンア!なんてことするの!?

ジェハ

落ち着いてユン君、頭ごなしに怒っては駄目だよ

ジェハ

天幕がなくたってちょっと僕らが夜寒い思いしたりキジャ君が虫に怯えたりするのが笑える....それだけの事さ

キジャ

虫!?

ユン

天幕...タダじゃないんですけど。

ユン

天幕の布は俺が夜なべして縫うんですけど。

ジェハ

シンア君!!お母さんに謝りなさい!!

ユン

だから誰がお母さんだ!!

ミア

何事?

ユン

ミア...!

ユン

ちょっと聞いてよ、シンアが....

ミア

!!

ミア

.....シンア、森の奥で何か見つけたか?

シンア

誰だ貴様、答える筋合いはない

ミア

今言っても無駄か

ミア

どうやら単なる反抗期ではないみたいよ

ユン

え....?

ミア

...とりあえずは放っておきましょう。ユン、天幕を縫うのは私が手伝うから、シンアのこと。多目に見てあげて

ジェハ

やれやれ困ったね

キジャ

反抗期では無いのか....

ミア

...早めに見つけなければ

キジャ

何をだ?

ミア

ミア

いや....

キジャ

もしやシンアに関することか?

ジェハ

え?なになに教えて

ミア

.....貴方達にはまだダメ

キジャ

何故だ!?

ミア

とにかく、、

シンア

変な気配がする女だな

シンア

何者だ、お前は

ミア

....知らないと言うのなら私から言う義理はないな

シンア

やはり気配がおかしい.....

シンア

正直に話さなければ痛い目を見るぞ

ミア

...それはどちらかしらね

キジャ

2人とも落ち着け!...って、シンア、そなたアオはどうした?

シンア

アオ...?

キジャ

そなたの相棒だ

シンア

知らん。何だそれは

キジャ

キジャ

...

ジェハ

キジャ君...?

キジャ

...そなた、誰だ...?

ユン

えっ.....

ユン

シンアじゃない...!?

ジェハ

いや、でも彼は間違いなく...

キジャ

気配はな。確かに青龍だ

キジャ

だが...

キジャ

ジェハの記憶を抹消したならともかく、プッキューを忘れるなどそれはもうシンアではない!シンアっぽい何かだ!

ジェハ

ちょっと待って僕の扱い

ミア

...何だ、気づいたのか

キジャ

そなた何者だ!シンアとアオをどうした!

シンア

....

ミア

ミア

離れなさい!

ジェハ

キジャ君!

ユン

シンア....

ジェハ

ユン君、シンア君の目を見るな!

ミア

ゼノ、貴方も....

ゼノ

....つっ.

ジェハ

ゼノ君!

キジャ

ゼノ...っ麻痺の能力が....

ゼノ

...だーいじょうぶ

ゼノ

感覚が無くなるのは一瞬だけだ

ゼノ

俺には効かない

ゼノ

んー...青龍の力を食らったのは初めてだなぁ...

ゼノ

聞いてはいたけど、龍に食われる幻影を見るってこんな感じか

ゼノ

二千年以上生きてても学ぶことは多いから、ゼノもまだヒヨっ子ヒヨっ子

ゼノ

...さあてと....

ゼノ

ここに来た時から妙な気配はしてたんだけど、青龍の中に何か居るなぁ

キジャ

シンアの中に!?

シンア

...ニヤ

ゼノ

バタ

ミア

....これ以上力を使うな。

シンア

...あぁ、いい気分だ

シンア

貴様はどうだ?バラバラに食われる気分は

ゼノ

欠伸が出るね。めんどくせぇから心臓ツブして見ろよ

キジャ

ゼノ!

ジェハ

ゼノ君!

ミア

...ゼノ

シンア

はははっ、最っ高...

シンア

うっ、

ドサッ

ミア

人の体で無茶苦茶するのはよしなさい。貴方は自分が何をしているのか分かっているの?

ゼノ

...よいせっ

ゼノ

青龍大人しくなった?

キジャ

ゼノ!そなた心臓に悪いことはよせ

ゼノ

このくらいでくたばるならとっくの昔に死んでるよ

ユン

ねぇ.....シンア大丈夫なの?

ゼノ

うーん、今は麻痺返しくらってるだけだから暫くは動けないと思うけど、中のヤツがなあ

シンア

.....

シンア

(あの女、やはり妙な気配)

ゼノ

ユン

シンア、麻痺返しにならない...!?

ゼノ

...あれ...?もしやゼノに効いてないから青龍にもあんまり反動がないのか?

ジェハ

シンア君対ゼノ君では戦いにならないってことだね

ゼノ

然り然り、青龍の能力効かないけど、ゼノも大怪我しないと単なる見つめ合い大会に.....

シンア

.....ゴォォォ

ミア

ジェハ

うっ.....

キジャ

ぐっ......

ゼノ

ん?

ユン

ああ.....っ

ミア

ユン!

ゼノ

ボウズ!!

シンア

(なぜあの女には効いていない?龍でもなんでもない、ただの人間だぞ)

ユン

頭が痛い...っ!

ミア

ユン、!

ユン

っ、(ミアが来たらマシに...?)

ゼノ

よせ!!

シンア

お前は何故この圧に耐えられる?

ゼノ

年季が違うからな、ゼノには効かな....

ゼノ

い?

ゼノ

あれー....そう来る?

キジャ

ゼノっ

ゼノ

そゆことされるとゼノ実は手も足も出ないから、非力だから

ジェハ

ゼノ君っ

ゼノ

あ。一思いに刀で斬ってみても構わんよ?

ゼノ

おーーいどこ行くの?ゼノは貸し出し禁止だからっ

ユン

ゼノ...っ

ミア

止まりなさい。

ゼノ

!よせお嬢さん、下がって!

ミア

ゼノは渡さないわよ。

シンア

.....癪に障る、何故お前も圧に耐えていられる?

ミア

...ふっ、私が耐えて来た物はこんなものではないぞ....

ミア

それに、私に麻痺を使っても無駄だぞ

ミア

まあ、眼を合わせることが出来ないだろうが

シンア

.....なら試して見るがいい、

ゼノ

やめろ!

シンア

二度と動けないようにしてやる

ミア

...

シンア

......

ミア

今すぐにゼノを返してくれるかしら。そうしたら見逃してあげるわ

ミア

...シンアの体を乗っ取った事もね

ジェハ

っミアちゃん、、龍の力を舐めては行けない...

キジャ

そうだ、下がっていろっ、ここは我々に...!

ミア

まだ立てもしないくせに

ミア

大人しく寝てなさい、ゼノは私が守るから

シンア

.....ドッ

ミア

ミア

.....はは、何だこの程度か?

シンア

っ....!

ゼノ

よせ煽るな!

ミア

っ.....結構本気で力使ってきたわね...!

ミア

(少しの間動けなくなる...)

シンア

.....守れるものなら守ってみよ

ゼノ

ミア

逃げる方を選んだか

ミア

ユン!ハクに伝えて!

ミア

ゼノは私が必ず連れ帰る!

ユン

っ.....ミア......

ミア

...暗い、ゼノの気配は奥からね

ミア

.....沢山の魂...怨念の香り

ミア

....もうすぐ、解放してあげるから......

ミア

...今はゼノが先

ミア

...この向こうか...結構硬いわね

ジェハ

ミアちゃん!

キジャ

ミア!

ミア

ミア

...なんでここにいるのよ、寝ていれば良かったのに

ジェハ

君ってやつはどうして毎回一人で走り出すんだい!?

キジャ

我々もシンアが心配なのだ!それにミアを1人で行かせる訳には行かぬ!

ミア

...そう、貴方達も分かっているでしょうけど、青龍とゼノはこの先にいるわ

ジェハ

あぁ、とりあえずやってみるしかないね

キジャ

うむ

ジェハ

キジャ君、行くよ

ジェハ

せーのッ!

ドゴッ

キジャ

....っ崩れぬ...っ

ジェハ

僕らの能力を持ってしても壊れないか....っ

キジャ

...別の道を探すぞ、ここに2人がいるのは間違いない

ジェハ

分かってる、でも....

ジェハ

やっぱこの道以外ないのかなー...?

キジャ

何か問題でも?

ジェハ

え、ほら何か居ない?ここ

キジャ

何かいるのか?どこだ?

ジェハ

あれ、僕だけ?まあ昔から少し見える方ではあったけど

キジャ

何か見えるのか?どこだ?

ミア

...キジャは初代の加護と精神面が凄く強いのね

キジャ

ん?

ジェハ

ミアちゃんも分かるかい?

ミア

...流石にこの怨念達は分からざるを得ない。

ジェハ

うん、それらが肩に重くのしかかってきて気分悪いんだよね

ミア

...ジェハは精神面そこまで強くないものね

ジェハ

それ言われると余計に凹むなぁ

ジェハ

今も気を抜くと意識が消えそうになるのに

キジャ

案ずるな

キジャ

そうなれば私がこの手でバチーンと1発

ジェハ

意識が消える前に命が消えるわけだね

キジャ

キジャ

ジェ、ジェハジェハ!虫ッ虫ー!

ジェハ

君といると気絶してる暇もないね

ミア

キジャが虫ダメなの、時々忘れそうになるわ

キジャ

うわぁっ動いた!!

がばっ

ミア

ジェハ

あれあれキジャ君

ジェハ

怖いフリしてセクハラはよくないなあ

キジャ

それどころではないっ!とにかく虫がっ!!

ミア

...いいわ、掴まってても

ミア

それで安心出来るなら、いいわ

ジェハ

...

ジェハ

じゃあ僕も抱きついてもいーい?♡

ミア

下心丸出しは対象外

ジェハ

つれないねえ

キジャ

あっ!人骨の後ろに隠れたぞ!!

ジェハ

普通は人骨に驚くもんだよ

キジャ

む、そういえばそうだな、この様な所に

ジェハ

これが僕らの未来の姿にならなきゃいいけどね

ジェハ

かなり古いな、刀も落ちている。争いごとがあったみたいだね

ジェハ

...これ...何か思い出さない?

キジャ

ん?

キジャ

...確かに少し似ているな

キジャ

シンアの面に

ミア

....過去に、青龍が何人もここで死んだのでしょうね

ジェハ

ミア

恐らくシンアの中に居るのも、ここで死んだ青龍の内の一人

ミア

.......どうか、安らかに.......

キジャ

....

キジャ

ゼノとシンアの気配だ

ジェハ

う....ん....

ミア

...!

ミア

ジェハ、貴方....

ドサッ

キジャ

ジェハ!?

ミア

...やはり重圧に耐えられないか....!

ジェハ

っ......

ミア

.....っ

ぎゅうっ....

ジェハ

ミア...ちゃん...?

ミア

耐えられないなら引き返してもいい。だけどそれは貴方が嫌がるでしょう?

ミア

なら、これでもう少し耐えて

チュ(おでこにキス)

キジャ

な!?

ジェハ

!?!

ミア

私は怨念達と....。怨念達は私の方に寄ってくる...

ミア

偶然なのか何か理由があるのかは分からないけど....私が近くにいれば少しはマシになるはず....

ミア

キジャ、貴方も私に寄って

キジャ

え!?いや、私は....

ミア

大丈夫かもしれない。けど、念の為。お願い、近くにいて

キジャ

.....っそれではそなたが....!

ミア

(悲しい声がする....とても悲しい、一体何人の青龍がここで息絶えて来ただろうか。)

ミア

ジェハ、もう少しの辛抱よ。来たからには最後まで耐えて頂戴

ミア

....どうか...もう少し........

ジェハ

ミアちゃん、無理をしなくていい、僕は大丈夫だ

ミア

無理なんてしていないわ。大人しくしていて

ジェハ

君、沢山の...魂を、受け入れている...そのままでは...そのうち乗っ取られてしまう...

ミア

いいえ、私は乗っ取られたりしないわ

ミア

出来るはず、ないもの

ドゴッ

ミア

キジャ

ゼノ!

ゼノ

白龍〜こっちこっち〜

ゼノ

緑龍、生きてるかー?

ジェハ

う...ん...ミアちゃんのおかげでねー....

シンア

黄龍、お前の能力は一体...

キジャ

....

シンア

はくりゅ....

ガッ

キジャ

私の弟を返せ

シンア

....くく....弟...?四龍同士で兄弟ごっこだと?笑わせる....

キジャ

取り憑きたくば私に取り憑くが良い。

キジャ

構わぬ。全て背負ってやる

シンア

....ふ

シンア

お前は駄目だ

シンア

先代白龍の加護が強すぎる

ミア

...事情が事情だから多目に見ていたけど...これ以上調子に乗るのは許さない

シンア

(妙な気配の女、やけに心が乱される)

ヨナ

シンア

ミア

ヨナ、どうしてここに....

キジャ

姫様このようなところに...

ヨナ

キジャ、遅くなってごめんね

ヨナ

.....どうしたの?

シンア

....分からない、お前は何者だ....?

ヨナ

ただの人間よ

ヨナ

貴方が能力を使っても、取り憑いても。抗う術はない程には

シンア

(この気配...あの女と似た...いや、同じ....)

シンア

.....何故だ....足が震える、涙が止まらない...

シンア

恐れ多くて

シンア

これ以上は近づけない

ヨナ

...シンアから聞いたわ、

ヨナ

もっとあなたの事を聞かせて

ミア

.....

ミア

.....ごめんなさい(((ボソ

シンア

....恐ろしかった.....

シンア

幼い頃から忌み嫌われ、戦闘に不慣れな俺を囮にし、朽ち果てるまで暗闇に閉じ込められ...

シンア

全てを、呪わずにいられなかった....

シンア

俺の味方は...ここに残された魂達だけだった....

ヨナ

うん...だからシンアもあなたに少しの間体を譲った...

ヨナ

ゼノ達に乱暴したのはとても心を痛めていたけど

シンア

わざと....譲った....?

ヨナ

シンアは優しい人よ

ヨナ

とても優しい人なの

ヨナ

青龍、シンアが許すならそこに居ていいわ、でも、気持ちが落ち着いたらその体、シンアに返してね

ヨナ

シンアもようやく......暗闇から太陽の下に出られた人だから

シンア

........もういい....

シンア

分かっていた...どれだけ足掻いても俺の時は戻らない

ミア

.......

シンア

何故だろう、"お前達が"来るのを、待っていたような気がするのは....

ミア

(ちゃんと天に....昇れたかしら)

シンア

...ヨナ

ヨナ

...シンア?

シンア

.....ただ...いま.....

キジャ

シンア!戻ったか!

ハク

ん...なんか体軽くなったな

ジェハ

僕も

ゼノ

やー年寄りには骨の折れる事件だったから

シンア

.......皆.....ごめん....

キジャ

気にするな、そなたが無事で何よりだ

トコトコ

ミア

.....

シンア

ジェハ

ミアちゃん?もしかしてお怒り?

キジャ

待て、シンアも反省して....

ミア

....

ぎゅっ

ミア

.....分かっていても....頭の片隅ではもしかしてと......

ミア

ここにいる魂達に呼びかけられる度.....悲痛の叫びを聴く度....不安になる...

ハク

ジェハ

魂達...か...

シンア

.....もう、しない

ミア

.....お前達は、優し過ぎるのよ...

ライ

.....

ジェハ

君もね

キジャ

そなた、顔色が悪いぞ、大丈夫か?

ミア

...大...丈夫....魂達...も...無事に.....

ハク

!!

ハク

おい!

ミア

っ......

シンア

シンア

どう...しよう...

シンア

ごめん....っ

なでなで

シンア

ミア

優しすぎる...けど...その優しさを失って欲しくない....

ミア

シンアのせいじゃない.....どうやら魂達と.....

ミア

共鳴...し過ぎた.....

ライ

ミア!

ミア

....!

ミア

そんな事より、まずはここから出ましょう

ハク

....

ヨナ

そうね、

ハク

入口しまってんぞ

ジェハ

うわあ

キジャ

私に任せよ!

ゼノ

わーーロウソク消えたから

ハク

松明ももうダメだ

ジェハ

いよいよこれはみんなで骸骨?

ヨナ

困ったわねー

シンア

....大丈夫

シンア

俺...見える...掴まって

シンア

あ、いや1列に...

ミア

....

ミア

ふっ、

シンア

...ここ上ぶつかる避けて....

キジャ

うむ、ぐぁっ

ジェハ

キジャ君本当君はそそっかし...あだっ

ゼノ

ふはっ、馬鹿だな2人とも...あいてっ

ハク

お前ら飽きねーわ

うぉぁぁぁぁ

ヨナ

え?何?

ゼノ

変な声聞こえたから

ジェハ

まさかまた亡霊?

ハク

こっちに来るぞ

ユン

いたーっ、馬鹿珍獣共!遅いんだよバカっ、世話かけさせんなよばかっ!もっ、めんどくさっ....

ヨナ

ユン!どうやってここに!?

ユン

遠くから音が聞こえたから調べて見たら別の入り口見つけたのっ

ユン

暗いし独りだし持ってきたおにぎり冷めちゃうし!!

皆「お母様...っ」

ユン

産んだ覚えないよっ!!

ヨナ

ごめんねユン

キジャ

すまぬユン、おにぎりは有難く頂くぞ

ハク

ユン、別の入り口はどこだ?

ユン

こっち

シンア

....

シンア

....おやすみなさい

ミア

....

ユン

シンアー

シンア

.....うん

ミア

.....どうか安らかにお眠りなさい

ミア

この先....光の中へと....幸があらんことを....

ミア

.....

ゼノ

ボウズ悪かったから

ユン

信用出来ないね

ユン

もっ、服を何度も血まみれビリビリにして、縫っても縫っても追いつかない

ジェハ

というわけでゼノ君の服を買いに来たわけだね

ゼノ

あざーっす

ユン

はいお小遣い、これで適当に買ってきて

ゼノ

あい

ユン

次やったら腰蓑しか与えないから

ゼノ

裸族になる日も近い

ユン

...俺、血まみれの服洗うのもう嫌だからね

ヨナ

ゼノ、楽しそうね

ゼノ

ボウズが心配してくれてるからな

キジャ

それにしても穏やかでよい町だ

キジャ

これが本来の水の部族領なのだろうな

ジェハ

沿岸部は荒れていたからね

シンア

ヨナ

ヨナ

綺麗、シンアこれどうしたの?

シンア

あれ....

ヨナ

わっ、売り物

ヨナ

お金...少しならユンから貰ってるけど

ジェハ

いいじゃないたまには

ジェハ

可愛い髪飾りでも

キジャ

姫様、こちらにも美しい装飾品がありますよ

ヨナ

キジャ似合う可愛い♡

キジャ

いえ、私にではなくですね

ミア

気に入ったものがあれば選べば良い

ミア

私が買ってやる

キジャ

そなたお金は持っているのか?

ミア

流石に無一文で森の中長い間生活していたわけじゃない

ミア

私は...あまり自分のことに使わないので、困っていたんだ

キジャ

...

ヨナ

ジェハ

ヨナ

ハク知らない?

ジェハ

あれ

ヨナ

寝てる!?

ミア

...警戒心ないのはどっちよ

ジェハ

昨日はハクが見張り番だったから、寝不足みたいだね

ヨナ

珍しい....

ジェハ

ね、いくら疲れてるからって、ハクがあんなヌケた顔するなんて

ヨナ

みんなを信頼してるのよ

ジェハ

...へぇ

ジェハ

良い事を聞いた、今度ネタにしよう

キジャ

あ...姫様....

キジャ

....

ジェハ

...話しかけないの?

キジャ

.....今は、お邪魔をしてしまうような気がする

ジェハ

邪魔しちゃえば?

キジャ

私は無理にあの方の視界に入らずとも良い、

ジェハ

...四龍だから?

キジャ

私の考えだ、気にするな

ライ

おい、お前ら、ミアを知らねえか?

キジャ

ミア?さっきまでここに....

ジェハ

居ないね

ライ

おかしいな...気配を上手く探れねえ

ライ

人が多いせいか?

キジャ

キジャ

...探してくる

ジェハ

僕も探すよ

ミア

......

ねぇねぇお姉さん、ちょっとくらいいいじゃん

ミア

さっきからしつこいのね。鏡を見て出直してくれる?

なっ、お前だって変な仮面被ってるくせに....

仮面をとったら良さそうだったから声をかけてやったのに....生意気な女だな!

ミア

声をかけてやった?誰も頼んでないわ。貴方は私の素顔を見て良い器じゃない

っこの....!ついてこい!

ミア

...へえ、やる気?

女1人に何が出来る!

ミア

(流石にこの人ごみで騒ぎを起こす訳にはいかない...1度ついて行くか)

キジャ

おい、貴様誰に触れている

ミア

...!

キジャ

今すぐその汚らしい手を離せ

っ何だこの男...!

キジャ

放せと言っているだろう?貴様はこの御方に触れて良い者では....

キジャ

キジャ

(私は何を.....)

っ男連れかよっ!

ドンッ

ミア

キジャ

!!貴様....!

ミア

キジャ、よしなさい

ミア

落ち着いて。この人混みのなか暴れたらどうなるか、分かるでしょう

キジャ

キジャ

はい....

ミア

どうしたの?今日はなんだか様子がおかしいわね

キジャ

いえ、そんなこと!は、ない....

ミア

.....(四龍達も本能で薄々気づき始めているのか)

ミア

キジャ、緋龍王は1人だけよ

キジャ

え?あぁ、そう、だな

キジャ

(何故.....私は......)

ユン

えっちょっと、ゼノその服....

ユン

お金足りたの?

ゼノ

足りてない

ユン

はあ?じゃあどうやって買ったの?

ゼノ

おねえさんに買ってもらった

ユン

どこのおねえさんだよ!?

テトラ

ふふっ...私達が買って差し上げましたの

ヨナ

アユラ、テトラ!

アユラ

お久しぶりです

テトラ

その節はお世話に

ヨナ

こんな所で会えるなんて

テトラ

皆様お元気そうで何よりです

ヨナ

リリは?

テトラ

あ...

テトラ

リリ様は今ちょっと.....

ヨナ

あ、そっか、水呼城に戻ったのね

ハク

.....

ユン

テトラ達がゼノの服を?

テトラ

ええ、贈り物です

ユン

いいの?

テトラ

可愛い殿方には尽くしますの。更に...

テトラ

再会を祝してさらに贈り物を。1杯やりませんこと?

ジェハ

んーー♡

ジェハ

美しい女性がいると酒も格別だね

ハク

お前そうやって麻薬入り飲んだろ

ジェハ

そこ蒸し返す?

テトラ

うふふ、水の部族自慢の水で作った葡萄酒です

テトラ

もちろん麻薬は入ってません〜

ジェハ

もう大丈夫なのかい?四泉や仙水は

テトラ

...ええ、一応は

テトラ

それにしてもここで皆さんにお会いできるなんて....

ハク

...話したらどうだ?

ハク

まわりくどい賄賂ばらまいてねぇで

ミア

用があるから私達に声をかけたのでしょう?

ユン

え?

テトラ

....さすがはハク様にミア様ですね

アユラ

実はリリ様のことでお願いがあるのです

ヨナ

リリがどうしたの?

テトラ

今リリ様は水呼城を追放されておられる身なのですが

テトラ

それ自体はご心配には及びません、しかしやはりと申しますかひとつもじっとしておられず

テトラ

今度は斉国に行くと申しておられて

ミア

...斉国?

テトラ

はい

アユラ

私共ではもうリリ様をお止め出来ません

アユラ

そこで無理を承知であなた方に

アユラ

斉国へ行くリリ様の護衛をお願いしたいのです

ジェハ

護衛?

ハク

...どうするよミア

ミア

...どうして私なのよ

ミア

どうせヨナの答えは決まっているでしょ

ヨナ

えぇ

ヨナ

私は━━

テトラ

ふふ、リリ様油断も隙もありませんわね

リリ

リリ

テトラ帰ってきたの...

リリ

!?

リリ

ちょっと!

リリ

何あれ!?何あれ!?何あれ!?

テトラ

何あれとは不躾ですわね、たまたまお会いしたのでお連れしたのですわ

リリ

なんでいるのよぉ、私これから斉に.....

テトラ

ですからお連れしたのです

リリ

まさかあの子達に協力を頼めと?駄目よ、これは水の部族の問題...

テトラ

リリ様!

テトラ

いくらなんでもおひとりで他国へ行くのは無謀すぎます

リリ

ひ、1人でとは言ってないわ

テトラ

どなたと行くんです?言っておきますが兵を他国へは動かせませんわよ

テトラ

彼らなら自由の身!無敵!オトク物件!

テトラ

目的の為これ以上の最善がありまして?

ヨナ

リリ、なんでも言って。力になるわ

ヨナ

あら?

ヨナ

どうしたの?

アユラ

自分がヨナ様を助けたいのに助けられてばかりで悔しいんです

リリ

アユラっ

ヨナ

気にしなくていいのに

リリ

...実はね...

ミア

斉国の人間が麻薬を横流ししてる?

リリ

恐らくね

リリ

仙水に残る麻薬をどれだけ潰しても、どこからともなく湧いて出るの

リリ

南戒からの流通はもう断ったはずだし

リリ

仙水の商人達に探らせていたんだけど、闇市て斉の商人が水の部族の人間に麻薬を売り付けているという噂があって

ヨナ

闇市...

リリ

それともうひとつ

リリ

斉との国境付近で行方不明者が多発するという事件も

ユン

うわあ物騒だね

ミア

行方不明...ね....

リリ

とにかく斉が妙な動きをしているのは確かなの

リリ

放っておくと水の部族がまた危険に晒される。私はそれを何としても止めたい

ハク

ふっ

リリ

そこ、なんで笑うの?

ハク

あーいや悪ぃ

ハク

第二の姫さん現れたなーと

ヨナ

ハク

ジェハ

苦労するね

テトラ

本当困ってますの

リリ

テトラ!

ヨナ

リリ、勿論協力するわ

リリ

ヨナ...

キジャ

お供します!

ジェハ

とりあえず明日国境近くの町を調査だね

ミア

.....闇市....麻薬.....行方不明...

ライ

....

ヨナ

本当にここで寝ていいの?

リリ

いいわよ狭いけど

ミア

.....私は戻る

リリ

待ちなさい!あんなうるさい男だらけの中で寝れないでしょ?

ミア

最悪寝なくても平気。2人で仲良く寝なさい

リリ

んもう!男たちに襲われるとかは考えたことないわけ?あのメンツなら安心でしょうけど!

ミア

.....いいえ大丈夫よ

ミア

それに、護身用の武器はいつでも身につけているから

リリ

あんたもなかなか物騒ね

リリ

まあ、ミアがいいならいいけど...気をつけなさいよね

ミア

...ふっ、優しいのね。心配には及ばないわ。ありがとう

ヨナ

寂しくなったらいつでも来て良いのよ?

ミア

...そうするわ

ハク

......

ミア

貴方も随分不器用なものね

ハク

....気配消すのやめてくれます?

ミア

....ヨナが笑っているのは貴方のおかげね

ハク

え?

ミア

なんでもないわ。早く寝ましょう

ハク

あんたどこで寝るの?

ミア

ここ

ハク

はぁ?

ミア

大丈夫よ、他の皆ぐっすりだし。

ミア

布団占領しようなんて思ってないわ。その辺座って寝るから

ハク

いや、あんたは男ん中で寝て平気なのか?

ミア

...問題、あるかしら

ハク

いや....はあ、あんた変なところで警戒心ねえなあ

ミア

何よそれ

ミア

今だって悟られないように護身用のナイフを隠し持っているわよ

ハク

前言撤回怖いこの女

ミア

....ハクも、早く休みなさい

ハク

...おー

ハク

(なんでこんなに...懐かしい気分なんだろうな)

その町に辿り着いたのは 夕方になってからのことだった

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