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斎田瞬(さいだしゅん)

斎田瞬(さいだしゅん)

微かに覚えている

斎田瞬(さいだしゅん)

俺達、高校3年生が会議室に集められたこと

斎田瞬(さいだしゅん)

たくさんの視線が1つのモニターに注がれていたこと

斎田瞬(さいだしゅん)

規約書や同意書にサインして

斎田瞬(さいだしゅん)

今となっては後悔に溺れる

斎田瞬(さいだしゅん)

斎田瞬(さいだしゅん)

最悪の決断をしてしまったこと…

斎田瞬(さいだしゅん)

ん…

斎田瞬(さいだしゅん)

あれ…ここは…?

斎田瞬(さいだしゅん)

目が覚めると知らない天井が映っていた

斎田瞬(さいだしゅん)

ああ、そうか

斎田瞬(さいだしゅん)

就職試験だったな

斎田瞬(さいだしゅん)

ここの試験はちょっと変わってるらしいから泊まりの試験の可能性もあるな

斎田瞬(さいだしゅん)

ふぁあ…起きたばっかりだって言うのに

斎田瞬(さいだしゅん)

斎田瞬(さいだしゅん)

行くか

重い体をゆっくりと動かしベッドから降りる

躊躇いもせずドアノブに手をかけるとそのまま外に出た

斎田瞬(さいだしゅん)

ドアを開けると長い廊下に出た

コンクリートで固められた殺伐とした景色が広がる

さっきまでいた部屋とは空間が切り離されたように違う雰囲気に身震いした

斎田瞬(さいだしゅん)

うわっ…

斎田瞬(さいだしゅん)

悪趣味だな

斎田瞬(さいだしゅん)

というかさっきから頭がさえないな…

斎田瞬(さいだしゅん)

勉強だってしてきたのに全く内容が思い出せない

斎田瞬(さいだしゅん)

てかここに来る前の記憶があやふやなんだよな…

斎田瞬(さいだしゅん)

くっそ…勉強したことは覚えてんのに内容覚えてなきゃ意味ねぇだろ

そんな文句をぶつぶつと言いながらホールの扉の前に着く

扉は両開きの大きな重たい扉のようだ

斎田瞬(さいだしゅん)

ぐっ…

力を入れて扉を前に押す

キィッ…という音と共にホールの中を覗く

斎田瞬(さいだしゅん)

斎田瞬(さいだしゅん)

広っ

パーティーでも始められそうな大きな空間が広がっている

そこには様々な学校の高校生7人が集まっていた

???

ねぇ、君

???

可愛らしい顔が覗き込んだと思うと、ふとある事に気づく

斎田瞬(さいだしゅん)

宇田川女子…

???

あっ、やっぱわかっちゃう?

襟の部分に刺繍された「U」の文字が彼女の高校を表していた

七原ゆのん(ななはらゆのん)

私、宇田川女子高等学校出身の七原ゆのんでーす♪

七原ゆのん(ななはらゆのん)

君の名前も教えてくれる?

斎田瞬(さいだしゅん)

(いるよなぁ、受験前に絡んでくるやつ)

斎田瞬(さいだしゅん)

俺は斎田瞬

斎田瞬(さいだしゅん)

君も弁護士志望なんだよね?

七原ゆのん(ななはらゆのん)

そうだよっ!

七原ゆのん(ななはらゆのん)

受かれば、国が弁護士のトップにするために本来大学に行く期間を使って

七原ゆのん(ななはらゆのん)

弁護士専門の勉強だけをさせて極めさせてくれる。

七原ゆのん(ななはらゆのん)

弁護士になることは決まってるしこんないい試験他にないよ!

斎田瞬(さいだしゅん)

そうだな

斎田瞬(さいだしゅん)

受かれば弁護士になることはもちろん、将来も約束されてる。

斎田瞬(さいだしゅん)

この試験は国家が関わってるから間違いないだろうな

七原ゆのん(ななはらゆのん)

でも、ゆのんね

七原ゆのん(ななはらゆのん)

規約書や同意書いろいろ書かされたでしょ?

斎田瞬(さいだしゅん)

ああ

七原ゆのん(ななはらゆのん)

どんな内容だったかおぼえてないんだぁ

七原ゆのん(ななはらゆのん)

というかここに来る前のことだけポッカリ抜けてるの

斎田瞬(さいだしゅん)

それ、俺もだ

七原ゆのん(ななはらゆのん)

え!瞬くんも?

斎田瞬(さいだしゅん)

おそらく、記憶を消す何かをされてあくまで平等な状態での試験ってことらしいな

七原ゆのん(ななはらゆのん)

なら、筆記試験ではないのかな?

斎田瞬(さいだしゅん)

たぶんだけどな

七原ゆのん(ななはらゆのん)

ゆのん、こう見えて頭の回転は早い方なんだ!

七原ゆのん(ななはらゆのん)

ライバル同士がんばろうね!

斎田瞬(さいだしゅん)

自信あるんだな

斎田瞬(さいだしゅん)

(まぁ私立の名門お嬢様高校通ってるし普通か)

斎田瞬(さいだしゅん)

俺も手加減しねぇぞ

七原ゆのん(ななはらゆのん)

もちろんだよっ!

彼女の微笑みの後に少し曇った表情をしたと思うと

コツコツと気味の悪い人形が歩いてきた

???

斎田瞬(さいだしゅん)

っ…!?

七原ゆのん(ななはらゆのん)

きゃあああああ!!

生徒

なんだ!??!?

生徒2

人形が歩いてる!!

???

皆サン、ハジメマシテ

ヤヨイ

ワタシハ試験監督ノ「ヤヨイ」トモウシマス

ヤヨイ

全員ガ集マッタトコロデ

ヤヨイ

試験ヲ開始シタイト思イマス

生徒

は?ふざけてんのか?

生徒

おい、誰だよこんなイタズラしたの

生徒2

自白は早めにお願いします。こちらは受験に人生を賭けているのです。

生徒2

早く申し出てください。

シーンと室内が静まり返る

ヤヨイ

アノ…

ヤヨイ

イタズラデハナイデス

ヤヨイ

ワタシハ、教育委員会事務局総取締役カラ任命サレテキタノデス

生徒3

いや、意味わかんないし

ヤヨイ

ナラ、コレヲミロ

スクリーンが降りてきて、白髪混じりの男性が映り話し出した

白髪混じりの男性

「皆さん、こんにちは」

白髪混じりの男性

「私は教育委員会事務局総取締役の代永と申します。」

白髪混じりの男性

「突然で驚くかもしれませんが、目の前にいるその人形が試験監督です。」

白髪混じりの男性

「この試験では、大人に頼らず、自分で道を切り開いて行けるかが重要なポイントになっています。」

白髪混じりの男性

「私は別の部屋で監視していますので、安心してください。」

白髪混じりの男性

「さて、今回の試験内容ですが」

白髪混じりの男性

「皆様は【リョウメンスクナ】をご存知ですか?」

生徒

なにそれ?

生徒3

知らないな

白髪混じりの男性

「これは昔行われていた儀式のひとつなのですが」

白髪混じりの男性

「虫を壺の中に入れ、食わせ合いをさせ、最後に生き残った1匹に呪術をかけるというものがありました」

白髪混じりの男性

「それの人間バージョンと言えばわかりやすいでしょうか」

生徒2

?理解できかねます…

白髪混じりの男性

「君たちには殺し合いをしてもらう」

生徒

はあ!?

生徒3

何言ってんの…

白髪混じりの男性

「ルールは簡単です。」

白髪混じりの男性

「7日間の中で生き残ったものが勝利となる」

白髪混じりの男性

「ただし、君たちには殺人を犯した犯人を裁判で決めてもらう」

白髪混じりの男性

「その裁判で正しい犯人を当てられれば犯人だけが処刑される。」

白髪混じりの男性

「間違えれば犯人以外がその場で全員処刑だ。」

白髪混じりの男性

「もちろん証拠を揃える時間も与えよう」

生徒2

何を仰っているのか理解ができません

生徒2

そんなこと許されるはずがないです!

生徒

そうだ!ここから出せや!

生徒3

俺達は受験しに来たんだ!

白髪混じりの男性

「君たちは何を言っているんだ?」

白髪混じりの男性

「君たちが受けたいと言って受けているんだろう?」

斎田瞬(さいだしゅん)

(…は?)

斎田瞬(さいだしゅん)

俺たちは記憶を消されているみたいなんだが、どういうことだ

白髪混じりの男性

「嘘はついてないよ。ほら、この資料を見るんだ」

そこには印が押された規約書や同意書が映されていた

白髪混じりの男性

「君達の記憶を消したのは、全員が平等に才能だけで戦えるようにするためだ」

白髪混じりの男性

「私たちが望んでいるのは【逸材】だ。」

白髪混じりの男性

「生き残った人物をそう呼んでいる。」

白髪混じりの男性

「恨むなら自分を恨むんだな。では、幸運を祈るよ諸君。」

そういうとモニターはプツリと切れてしまった

生徒

生徒2

本当にこんなものに私が同意したのか疑問しかないです…

生徒

うああああああああああああああ!!!!!

生徒

出せよ!ここから!おい!

ヤヨイ

ソレハデキマセン

ヤヨイ

試験ハ始マッタバカリデス

ヤヨイ

ソレデハ軽ク説明イタシマス

ヤヨイ

心肺停止ヲ確認シ、死体ヲ2人以上ガ確認シタ場合スマホニ通知ガ来マス

ヤヨイ

ソノ後1時間ノ捜査時間ヲ設ケマス

ヤヨイ

時間制限ニハ注意シテネ〜

ヤヨイ

裁判ハコノホールデ行イマス

ヤヨイ

ヤヨイチャンハ一切ノ助言ハシナイノデソコントコヨロシクネ

ヤヨイ

デハ試験開始!

斎田瞬(さいだしゅん)

誰一人喋ろうとしない

全員が自分しか信じられない状況になってしまった。

しかしその時

???

み、みんな!

???

このままじゃきっと何も変わらない

???

殺人なんて馬鹿げてる

???

ここは1度みんなで話し合おう!

パーカーの上にブレザーを着た顔の整った男子生徒が声を上げた

少し安心したのか生徒が円になって集まる

柴谷海斗(しばたにかいと)

俺は東原谷高校の柴谷海斗だ

柴谷海斗(しばたにかいと)

俺は弁護士の試験を受けに来た…つもりだったんだけど…まさかこんなことになるとは

斎田瞬(さいだしゅん)

(こういうまとめ役もクラスに1人は必要だよな)

柴谷海斗(しばたにかいと)

このまま回して自己紹介していこうか

利府宏樹(りふひろき)

利府宏樹だ。先が山大附属高等学校出身だよ。

隣に座っていたメガネと学ランを身につけたいかにもガリ勉そうな男子生徒が発する

七原ゆのん(ななはらゆのん)

七原ゆのんです。出身は宇田川女子高等学校です!

七原ゆのん(ななはらゆのん)

怖くて仕方ないけど、前に進むためにがんばるよっ!よろしくね

斎田瞬(さいだしゅん)

(次は俺か)

斎田瞬(さいだしゅん)

斎田瞬です。西田学園高校出身です。

斎田瞬(さいだしゅん)

斎田瞬(さいだしゅん)

(まぁ、最初の印象は悪くないだろう)

斎田瞬(さいだしゅん)

(こういう時変にイキると浮くんだよな)

そんなことを心の中で思う

斎田瞬(さいだしゅん)

(ん…?)

1人の女子が目に入る

斎田瞬(さいだしゅん)

(綺麗な顔立ちだけど…どこかで見たことが…)

そしてその子がゆっくりと口を開く

???

西田学園高校出身

???

名前は…

???

続く

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コメント

1

ユーザー

なんかダン○ンロ○パに似てるって思いました

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