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健司は謎の少年ハスの誘いに乗って、家に帰らずに遊びに行くことにした。
そして──。
ハス
健司
ハス
ハス
健司
かなり時間が経ったはずなのに、夕焼けは夜に変わらない。
ハス
ハス
健司
ハス
健司
健司
ハス
ハス
ハス
健司
健司
健司
ハス
ハス
ハス
ハス
健司
ぼくはハスに背を向けて歩き始める。
するとハスが後ろをついてきながら歌い始めた。
あの歌だ。
お姉ちゃんたちが話していた、幻の四番を聞いてしまうと神隠しに遭う歌。
ハス
ハス
ハス
ハス
一番。
健司
ハス
僕は歌から逃げるように走り出す。
ランドセルにつけた鈴がうるさいくらいに鳴る。
ハス
ハス
二番。
健司
健司
路地裏
健司
健司
健司
健司
健司
「健司を叱るのは、いい子になってほしいからよ」
「ほら、これは健司のへその緒が入っている桐の箱」
「子供が難しい病気をした時に煎じて飲むと薬になるの」
「だから、大切に大切に取ってあるのよ」
「大事な子だもの、大事な子」
お母さんはそう言って小さな箱を抱きしめていた。
健司
健司
健司
健司
健司
健司
健司
ランドセルについている鈴がチリンと鳴る。
お母さんがお守りにつけてくれた鈴。
健司
ハス
ハス
健司
ハス
健司
一瞬、ハスの姿が消える。
ハス
けれど、すぐまた現れた。
健司
ハス
ハス
健司
健司
今度は姿は消えたのに、ハスの歌声だけがあたりに響く。
ハス
ハス
ハス
ハス
三番。
健司