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ぬっしー
ぬっしー
___あれから、夕くんは週2程の頻度で図書館に来ている。
___夕くんは「サボり」という意味で来ているといっていたけど
___私が「本当にサボってていいの?」と聞くと
西谷夕
___と笑って答えた。
___私はふとシャーペンを止めてこう言った
清水綾那
西谷夕
清水綾那
清水綾那
西谷夕
___夕くんはまた笑って答える。
___きっとその笑顔で周りの人を引っ張ってきたんだろうな、
___どんなに辛いことがあっても屈せずに笑ってきたんだろう
___そんなことを思っているとだんだんと私がバカらしく思えてくる
___こんな所で立ち止まってなんかいられない…
___私も…夕くんみたいに…
___家に帰って、私は一番最初にやらなくてはいけないことがあった
___やらなくちゃいけないこと。それは…
___お姉ちゃんへの謝罪。
___あんなに酷いことを言った。だからそう簡単には許してはくれない
___分かりきったことだった…それでも、
___それでも私の思いを伝えようと思った。
清水綾那
___生憎にも、お姉ちゃんは居なかった
___暫くお姉ちゃんの部屋を見ていると、そこには…
清水綾那
___きっとお姉ちゃんがつけているものだろう、
___そう思って日記を開いた
清水綾那
___そこで見たのは、間違いなくお姉ちゃんの字で綴れた…
___中学の…あの日のことだった。
___内容はこうだ。
清水綾那
⚪︎月△日
今日もいつも通り綾那と帰ろう。
そしていつも通り綾那と勉強して…
いつも通り綾那と夕飯を食べる…はずだったのに
知らなかった。私が…私自身が綾那を傷つけていたなんて。
知った瞬間、胸が苦しくなった。ただ必死に…ひたすら綾那に
謝ろうと…それだけでいっぱいだった。
遅かった、「都合が良すぎる」
⚪︎月□日
当たり前だよね…私が今まで綾那を傷つけていたのに。
謝ったって意味がない…そんなこと分かってたはずなのに
清水綾那
ごめんね、綾那。
___私は思わず日記を閉じて、
清水綾那
清水綾那
___そう思っていた時、ガチャ…と音がして気付いたら
清水潔子
___お姉ちゃんがいた
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