テラーノベル
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ハト(笑)
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──「逃げてください」
走った。
転んでも、木々に傷つけられても、走った。
遠くから、銃を乱射する音が聞こえた。
私は、ずっと奴隷として過ごしてきた。
鬼の力は危険だと、力を弱めるために片方の角を折られ。
幼い頃から、ガスの充満する高山の最深部へ送られ、つるはしを握らされ。
貴族の屋敷では、見せ物として扱われ。
そして、特殊部隊育成場では、模擬戦闘用の囮として利用されていた。
そんな私に、特殊部隊の新人としてやってきた銀髪のヒトは、なぜか味方をしてくれた。
ぼんやりとした意識の中、夜空を見上げていた。
こうやって仰ぐ星空も、案外、平凡なものだ。
私はゆっくりと体を起こした。
追手はもういない。 誰も、もういない。
何もない。
夜が終わる頃。
行くあてもない私の足は、崖へと向かっていた。
眼下には、真っ青な海が広がっている。
別に、命を終わらせたいわけじゃない。
だけど──
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心臓が跳ねた。
刹那、体が斜めってしまい、海へと投げ出されてしまった。
私が目を瞑ったとき、ひんやりとした感触が体を包んだ。
水だ。
水が、私の体を空中で受け止めている。
下では、水飛沫が大きく上がった。
水面から、水色の髪のヒトが顔を出した。
この水は、彼女が……?
水色の髪。 水を操る。 頭には、ピンク色の触覚。
そして、何よりも。
水面から、尾びれがゆっくりと姿を現した。
その下半身は鱗に包まれていて、まるで無数の宝石のようだった。
コメント
1件
第二話、読み終えたよ!「水で受け止められる」っていう救助描写、すごくドラマチックで一気に引き込まれた。水色の髪に触覚、そして宝石みたいな尾びれ――人魚の登場が幻想的で、世界観がグッと広がった感じがする。前話の銀髪の人の正体もまだ謎だし、この先の繋がりがすごく気になる!