翌日 朝
b r
温かい布団から離れて スマホを握る
電源ボタンを押して 時間を確認する
まだ日の登っていない時間だった
今日は珍しく早起きしたらしい
学校に行くまで まだ時間がある
悠長な時間をどう使おう
二度寝をするのもいい
ゲームをするのもいい
幾つもの案が浮かんで 少々悩まされた
最終的に決まったのが
なにも考えずまったり散歩すること
昼に比べたら人も少ないだろうし
面倒な輩に絡まれることもなさそう
そんな気がしていたから
布団から降りて お気に入りのパーカーを羽織る
少しでも人間らしさを隠すために フードを被っておく
朝の散歩に特別感を抱き 心を踊らせながら家を出た
玄関のドアを開けると 冷たい風が肌に触れる
b r
辺りに雪が積もっていた
幸い 今はやんでいるようだ
僕は雪に足を沈ませながら
目的地もなく歩き進める
凍えそうな寒さも 徐々に心地よくなっていった
澄んだ空気で
本当にいつもいる町とは思えない
人もいず
痛い視線を感じない
毎日が今のような世界であればいいのに
だなんてくだらないことを考えていた
b r
ふと
ツンとした香りがした
生臭い
まるで...
僕は なにか に近づいていく
まって!
そっちはだめ!
脳に響く声を無視して
お願いだから...
良くないとは分かっていた
でもこの匂いの正体に 気づいてしまったら
逃げるなんてできなかった
b r
飛び散った血に
ぐちゃぐちゃの体
顔は原型を留めていない
見ていられない
ポケットから取り出したスマホで
警察に電話をかけた
警察
警察署と近かったからか 電話してすぐにパトカーは到着した
b r
警察
警察
b r
面倒事に巻き込まれる
分かっていたはずなのに
不思議と後悔の波が押し寄せる
悪いことをしていないのに
パトカーに乗ると 僕が悪いって顔をして周りの人が見てくる
顔が嫌なわけではない
本当に悪いことをしたみたいで
なにもかもに苛立った
警察署では暗い部屋で 椅子に座り警察官と対面で話した
警察
警察
警察
警察官は獣人
どうせ僕みたいな人間を嫌ってるだけ
b r
警察
警察
まともに聞いてもらえない
あまりにも不平等な世の中
警察
b r
警察
警察が家に来るかもしれない
nkにも迷惑をかけてしまう
どうして人間ってだけで
こんなにも苦しまないといけないのか
差別されないといけないのか
どんな理由だろうが納得いかない
警察
遠くから嘲笑う警察
あんな奴らに負けたくない
僕は絶対に屈しない
コメント
1件
それはbrさん可哀想すぎるなぁ...🥺 が、がんばれ(?)