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ある名家の一人娘がいた。
その少女は両親に酷い虐待を受けていた。
それは、ある日のこと。
いつものように両親が家へ戻って来る。
ピィティー
両親
両親
今日はいつにも増して気分が悪かった。今晩はいつにも増して気性が荒かった。
ピィティー
ガタッ
クローゼットの中の物が動く。
両親
両親
ピィティー
両親
殴りかかろうとする両親。
咄嗟に近くにあったナイフを持つ。
両親
ピィティー
2人の体から赤い液体が飛び出る。
ピィティー
両親
両親
ピィティー
消える声
止まる息
生ぬるい指
両親は死んだのだ。
か弱いその少女の手によって。
使い
ピィティー
使い
ピィティー
ピィティー
ピィティー
孤独を恐れ、また殺してしまう。
ピィティー
ピィティー
それから少女は好奇心にとらわれ、大切なものを次々と壊していく。
両親
使い
ペット
そして、感情。
ピィティー
いつしかあの時の綺麗な少女は消え去っていた。
もう二度と希望の火は灯らないのだ。
そんな日々を送る中、少女はある人形を見つけた。
ピィティー
ロンリネス
ピィティー
その人形は呪われていた。
声こそ出ないが、木製の人形が勝手に動くことなど普通では有り得ない。
ピィティー
ロンリネス
首を横に振る人形。
ピィティー
ピィティー
人形は首を縦に振った。
ピィティー
少女が頭を下げると、彼も頭を下げた。
それから彼は、少女の世話を焼いた。
風呂や髪の手入れ、洋服など、何においても彼は見事にやってこなした。
その時、少女は気付いてしまった。
無くなる前に壊して傍に置いても"孤独"は消えないということに。
ピィティー
ロンリネス
ピィティー
ピィティー
「次、目を開けたら、全てが戻っている」
ピィティー
有り得ないことを願いながら
少女はまた、眠りにつくのだ。