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大原界
よし！！
先生にチョコを渡そうと思う。
僕はそう決心し
一ノ瀬先生が居るであろう
職員室のドアに手を伸ばす。
ガラッ
大原界
失礼しますっ！
大原界
一ノ瀬先生はいらっしゃいますか！？
一ノ瀬綾人
おー、大原
一ノ瀬綾人
どうした？
大原界
あっ、あの！
大原界
こ、これ！
先生に向けてチョコを差し出す。
一ノ瀬綾人
え？
あ、びっくりしてる…
そりゃあそうだよね…
男が男にチョコあげるなんて...
野口仁人
これ俺に？
大原界
え、あ、はい！
大原界
そう、ですけど…
大原界
僕が先生にあげるなんてやっぱりおかしいですよね…
やっぱりダメだ...
一ノ瀬綾人
そんなことない
一ノ瀬綾人
嬉しいよ
一ノ瀬綾人
ありがとう。
先生はそう言って
僕が見たかった笑顔をくれた。
大原界
え、いいんですか？
一ノ瀬綾人
うん、嬉しいよ
大原界
あ、じゃあ、よかったで、す...
一ノ瀬綾人
うん
大原界
あ、あの、
大原界
先生って他の、その、人とかに、チョコ貰いましたか！？
一ノ瀬綾人
あー、
一ノ瀬綾人
生徒から渡されたんだけど、
一ノ瀬綾人
貰ってないよ。
大原界
え？
大原界
じゃあ、なんで？
大原界
僕には、、
一ノ瀬綾人
それは
一ノ瀬綾人
大原だからかな。
え？
僕だから？？
大原界
ぼ、僕だから？
一ノ瀬綾人
そう
一ノ瀬綾人
あのー、大原って静かだからさ、
一ノ瀬綾人
あんまり喋ったりしないから、
一ノ瀬綾人
大原と仲良くなりたいからかなーって、
大原界
え？
どういうこと？
一ノ瀬綾人
あ、
一ノ瀬綾人
なんかごめん
一ノ瀬綾人
大原が嫌だって言うんだったら
一ノ瀬綾人
別にいいんだよ
大原界
い、いえ！！
大原界
僕も先生と仲良くなりたいので！
一ノ瀬綾人
そっか、
一ノ瀬綾人
ありがとう
大原界
はい！
〜ホワイトデー〜
大原界
はぁ...
今は放課後。
てっきり先生からバレンタインのお返しが貰えるかと思ったけど、
先生と生徒だしダメだよね…
もう帰ろ...
大原界
おい、そこの猿。
仁人に声をかける
大原界
帰るぞ
野口仁人
え？
野口仁人
うんこせ...一ノ瀬先生待つんじゃないの？
大原界
いや、貰えないよ
野口仁人
じゃあ行けばいいじゃん！
大原界
は？
仁人のバカな発言に首を傾げる
野口仁人
だ・か・ら！！
野口仁人
職員室に一ノ瀬先生いるでしょ
野口仁人
呼べばいいんだよ！！
大原界
はぁ！？
大原界
ばかじゃねーの！？
野口仁人
なんで
大原界
はずかしいわ！
大原界
てか、まず僕になんか用意してないかもしれないし...
野口仁人
分かんないじゃん！
大原界
おい仁人、
大原界
ここ教室だぞ。
大原界
こんな大声で話してたらだめだろ...
野口仁人
大丈夫だっ...
ガラッ
一ノ瀬綾人
お、大原...に野口？
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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