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18鬼ごっこ

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18鬼ごっこ

5 - 4話.本当の味方って何?

♥

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2023年01月10日

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!?―

…い…むくん…?…ポロッ

呼ぶ声に誘われてドアの方を見ると、そこにはいむくんが居た。

h

っ…そうだよ?

今にも泣き出しそうな声で返事をする。

h

初兎ちゃんっ…

「何でそんな格好なの…?」

!?…

…え…?チラッ

その視線の先、自分の制服を見つめる。

ネクタイは解けかけ、Yシャツも上の方のボタンが開いている。

見るからにボロボロで、でもそこが少し”誘っている”ような雰囲気を包んでいた。

h

っ///…

いむくんが俺を見ながら片手の手の甲で顔を覆い、赤面を隠していた。

h

ッとにかく!!///

h

そんな格好じゃいつ誰に何されてもおかしくないから!!

h

…こっち…来て…?//

そう言って俺から目線を外そうとする。

……んぅ……―――

疲れか快楽の余韻か、ふわふわした脳内のまんまいむくんの元へ寄る。

トサッ…――――

―――フラッ

h

ッ!?///

その瞬間、バランスを崩し、いむくんに弱々しくもたれ掛かる体制になる。

h

///

キャパオーバーしそうなほど顔が赤くなっているいむを横目に、

―こんな弱々しい自分見せたくなかったな…

そんな思いに沈んでゆく。

h

///……制服なのにそんな卑しい着方じゃダメでしょ!

…?

…あかん…ぼんやりしてて頭が全然回らへん。

h

…もう///

そう言っていむくんは俺のシャツのボタンを閉め直そうとした。

h

!?――

その瞬間、いむくんは俺の首元に目線を落として絶句していた。

h

…初兎ちゃんっ…

h

…この傷…誰にヤられたのっ…!??

―――?

h

ちょっ…ちょっと待ってて!!

急ぐように近くの棚にあった鏡をこちら側へと向ける。

h

――ほら…これっ……

――!?!?

そこにはとても多くの噛み跡が残り、赤くなったり茶色くなったりしている 怪我が首まで繋がっていた。

…何で……ッ…

h

……

そう呟いたものの、お互いに察しがついていた。

急に言葉がなくなり、重い空気が2人を包む。

h

…ぁ……

h

…あのね…?

言い出すにも言え無さそうな雰囲気でいむくんは話し始める。

―その時だった。

――ガラガラッ

はぁっはぁっ……

初兎…ちゃんっ……

どんだけ走って来たんだと言わんばかりに息を切らして喋る。

っ…あっちにさ、

…このゲームの謎が解けそうなものがあったんだよね…。

……は…?

意外な話過ぎて間の抜けた声が漏れる。

h

!…それじゃあ僕が…

…ごめんほとけっち。

…あのヒントは初兎ちゃんだけでしか解けなさそうなんだ――

…俺だけ…?どういう事…??

――さっ、初兎ちゃん行くよっ!!ギュッ…

―グイッ…うぁっ…ちょッ!!

早くその謎を解きたいのか、話すのがめんどくさくなったかの様に俺の腕が 引っ張られ、そのまま連れて行かれる。

h

ちょっと…――初兎ちゃん!!

初兎ちゃんっ…

…そこに仰向けになってみて!

えぇ……うん…。

そう言って芝生に視線を向ける。

このどこにヒントがあるのか、警戒もしないで仰向けになった。

…w

――あははっw!!

……??

その途端、「仰向けになる」という単純行動を煽る様に嘲笑った。

ほんとに初兎ちゃんは可愛いよねw

…そういうところが素直でさ…//

ッ!?

…俺もいむと一緒で善良な人間だと思うなよ?♡

――えっ…

グリィッ…♡♡

グリッ…//♡

そう言って俺のへ、少し強めに自分の膝を押し付けた。

もう…//

初兎ちゃんはそういうところがあるから悪~い子に襲われちゃうのっ///

はうっ”……!?//♡

…ないちゃんまでがこんな人間だったなんて。

俺は諦めて無心で寝っ転がる。

夜空はとても綺麗なのに…

…何で俺の運命はッ…

ほらほら~w///

ん”っ//……ひぅ”ッ///…

…大きな声出しちゃうとメンバーが駆け寄ってきちゃうよ///?――

シュッ――――…

ほんの一瞬で不意に身体が浮かんだ。

!?――

…僕の初兎ちゃんに

h

手、出さないでくれない?

っ……――ジッ

…ッ……ゾクッ

ないちゃんが物欲しそうな眼でこちらを凝視する。

h

初兎ちゃん、しっかり掴まってて…――

h

っはあっ……

h

…撒いた、かな…?ニコッ

っ―――

いむくんに揺られ着いた先は屋上だった。

いむくんが校舎外から俺を抱いてここまで走って来たかと思うと、

…なんで、

(…僕なんかの為に)

そう思ってしまう。

h

ハヒュッハヒュッ……――…ゴホッ…

だがいむくんも限界をとうに越え、過呼吸になっていた。

!…いむくん!?

h

っぅ……ヒューッ――

それはいつまで経っても治まらない…むしろ悪化するばかりだ。

…ッ――///

今、弱ってるいむくんにならキス…できるかな…

今までされるがまま、下側の立場になって皆に服従してきたんだ。

こんなのダメだって分かってる…けど…

…何でっ…友達が苦しんでいるのにこんな想像をしてしまうのだろう。

必死に頭を張り巡らせようとする気持ちと人並みの欲が複雑に絡まっていた。

…///

”兎”って自分の好みの状態だと身体関係を満たしたくなってしまう。

何で…イケない事だって分かってるのに、

クチュッ///…レロッ//…ジュルジュルッ///…レロッ///♡

h

!?――んっ”♡……ぅっ”…///

いむくんが優しいから…

俺だって溺れるからっ…

ッ…――

h

――初兎ちゃ…///♡

ヤバっ…何やってんやろ…俺……

…いきなりごめん――

…って…頬に傷ついとる//

h

//えっ…?

スッ――

気まずい空気を勢いと時間で乗り切ろうとした末、頬の傷について指摘する。

きっと、さっき走っている途中で出来たものだろう。

h

…ふふっ…これぐらい大丈夫だよ…!…ピトッ

――///

いむくんの頬に触ってる俺の手を包むように触る。

h

…さっきのキス…///

h

…嬉しかった//

消え入りそうな声で呟く。

h

…今は…

そう言って自分の腕時計の時刻を確認する。

h

…もう0時か…

…日付、変わってる?

h

うんっ…

「あと5時間…」

h

一緒に逃げ切ろうよ…ニコッ

空気を読んでいたかの様に真冬とは思えない優しい風が吹く。

…そうやな…頑張ろ!

そう言っていむくんの言葉に同意した。

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