長編物語

別れてください

貴方に放った、私の一言

「君じゃない誰かの愛し方」

高橋 菜乃 青葉城西 高校3年生 想い人､､､？

及川 徹 青葉城西 3年生 バレーボール部 想い人､､､？

忘れたいのに、忘れられない

私から別れを告げたのに。

目の前の嫌な光景

もうあの笑顔は、私に向けられた ものじゃない

それだけで心が痛くなる

ダメだ、苗字や名前を聞くだけで 反応してしまう

目の前の光景に、嫌気がさす

菜乃の頭に手を置く 雄島 悠月

菜乃とは小さい頃から知り合いで 仲がいいらしい

俺はまだ好きだよ、菜乃

菜乃はまだ俺の事好きなの？

百合園 結衣

可愛いけど、性格はそこまで良くなくて女子に嫌われてる

嫌味言われたってしょうがない

あんなに私のことを愛してくれた人を 振るなんてありえない

私が振ったこと、バレてない？

徹、皆に言ってないのかな

徹…やるのかな、

タイマーをかけて瞬間、教室に 活気が広がる

俺は君に話しかける

君は驚いた後に、気まづそうな顔を しながらゆっくり綺麗な 唇を開く

ﾋﾟﾋﾟﾋﾟｯ

タイマーの音が鳴る

プリンセス喫茶…か、

菜乃はなんでも似合うから 着て欲しい

待って、思考が追いつかない

ん？、

何でアイツが勝手に決めてる わけ???

嫌だ、やってほしくない

けど、私にはそれを言う資格は もうない

…なんか、

及川と悠月の間から火花 が見える…

悠月の真剣な眼

綺麗な瞳に、吸い込まれそう

徹のこと…忘れたい

私はもう、徹を愛しちゃいけない

けど…悠月なら、

嘘の愛を偽って、貴方を 忘れる

そんな事…私にできるの？

悠月を愛してると偽って 最低な愛を囁く

貴方じゃない、誰かの愛し方

お父さんは私に完璧を求める

テストが90点以上じゃないと 怒鳴られる

失望したと言われる

私はそれが怖い

お母さんはまるで、絵に書いた ような母親

優しいけど、全く怒らない

認めるって、

付き合うには親の許可が 必要なの？

女の子らしくしなさいとか

優秀でいなさいとか

私だって、徹とは別れたく なかった

あんな人、もう二度と出会えない かもしれないのに

お母さんは声をかけてくれる どころかカバーもしない

お父さんはただ怒鳴ってる だけ

誰か助けてよ

既読

既読

この会話の相手が徹だったらと思う 私は最低？

既読

既読

悠月はきっと、死ぬまで私の 事を愛してくれるんだろう

けど、私はどうしても徹を 忘れられないの

この気持ちは…どうすれば いいの？

徹はもう忘れよう

私の恋人は、悠月なんだから、

そんなに…でてた、？

悠月は優しいなぁ、笑

多分、この付き合ってるのは 明日には全校に広がる

何で菜乃が泣くの？

まだ俺の事好きなの？

何も答えてくれない君

何か事情があるのは俺の 勘違い、か

やっぱ、俺の勘違いなんかじゃない

菜乃は俺に何か隠してる

そうだ、

悠月は愛が重いんだった

ｶﾞﾗ＿＿＿＿

怖い

悠月がこんなになる事は 知ってたのに

悠月が私に殴りかかろうと する

あの後、悠月には私から 別れを告げた

私がちゃんと愛すって悠月と 約束したのに

どうしよう、

言っていいのかな

貴方は私を優しく包み込んで くれた

やばい、また泣きそう

そうだよ、最初からこうすれば 良かったんだ

俺が菜乃の異変に早く気づいて あげれば良かった

菜乃は俺の身体に勢いよく 飛びついてきた

怒鳴られた怖い

初めて、お母さんがお父さんに 反抗した

波の音が私を飲み込むよう

この時、私の素の笑顔が もう一度戻った気がした

菜乃は俺の家で暮らしてる

俺の母親にも菜乃の事情を 話して許可を貰った

俺と菜乃が卒業して結婚するのは また別の話＿。

「君じゃない誰かの愛し方」