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私は、生まれて初めて、 ドキッとしました

その言葉に

その顔に…

教室――

美空

おはよう、神凪

神凪

美空~
おはよう!

神凪

ねねっ、塾の宿題やった?

美空

あっ、やってない……!

神凪

え~??
私はやったもんね!

美空

今からやりま~す……

美空

(……あっ…)

神凪

あ!
和弥じゃん!

神凪

ねっ、美空、おはようって言いなよ!

美空

ええっ?!
なんで私…?!

神凪

だって美空は……

美空

あー!ストップストップ!!

美空

おはようなんて言わなくても大丈夫だからっ……!

神凪

そう?
いいと思ったんだけどな~

美空

(挨拶するこっちが恥ずかしいっての……!)

スタスタ

和弥

三月

美空

??!!?!!!!?

和弥

お、おはよう…
そんなに驚かなくてもいいだろ?w

神凪

おはよう和弥!

神凪

よかったじゃん…!ヒソヒソ

美空

うっ、うん…ヒソヒソ

和弥

これ

ポンッ

美空

あだっ
頭叩かないでって言ったじゃん!

和弥

じゃ、よろしく

美空

もぉ………

神凪

まっ、和弥は恥ずかしがり屋&かまちょだからね

神凪

子どもみたいなところばっかりだし

神凪

いくならもっとガツン!といきなね?

美空

……うん、ありがとう、神凪

美空

私、もう少し頑張ってみるよ

そう、私はもっと、頑張らなくちゃいけないんだ

環境委員会――

先生

では、今期の役職を決めたいと思いまーす

先生

委員長をやりたい人…

美空

(よしっ!挙げよう…!)

美空

はいっ!

先生

おっ、花柳か!
2年の後期にもやってるしな
3年になってもよろしく

パチパチパチパチ!

先生

それじゃあ、副委員長は……

シーン……

美空

(この委員会、積極性がないからなぁ……)

美空

(誰もやってくれないのか……)

スッ……

先生

お!やっと手が挙がった

美空

(……!)

和弥

俺、やりますよ
どーせ誰もやんないだし、恨まれないだろ

美空

和弥…!
本当にありがとう!

和弥

別に、3年間この委員会にいるからだから

美空

あはっ、素直じゃないな~

美空

(あー、ほんと………)

やっぱり、好きだなぁ……

役職が決まっていき……

美空

それじゃあ、今日の委員会はここまでにしましょう

美空

お疲れ様でした!

みんな帰っていく…

先生

三月

美空

はい、なんですか、先生

先生

今日のセンター委員会、高峰と一緒に出てくれないか?

和弥

え?

美空

ええ?

美空

でも、センター委員会は委員長しか参加できないはずじゃ……?

先生

そうなんだが、今回の議題は大変だから2人に出てほしいんだ

先生

高峰、サポートしてやれよ

和弥

へーい

美空

(な、なんか、変な感じ……)

センター委員会とは、各委員会の委員長が代表で、委員会で話し合った内容を発表する場だ

生徒会長

今回の議題は、ボランティア清掃です

生徒会長

環境委員会を中心に行いますので、今回は副委員長にも参加してもらいました

和弥

よ、よろしくお願いします…

美空

(緊張してる……!
かっ、かわいい…!)

美空

(いや、ちがうちがう!今は目の前のことに集中だ)

話し合いは続き……

生徒会長

では、三月委員長、高峰副委員長はさっき渡したメモに書いてある掃除用具の買い出し、お願いしまーす!

和弥

……あの先生が大変だって言ってたのはこのことか…

美空

これくらいなら、私一人でも買い出しできるのに…

和弥

重いものとかあるだろ、お前一人じゃ無理だ

美空

うっ……
それもそっか…

和弥

これ終わったら、早く買い出し行こう

美空

りょーかい

放課後――

美空

(え?!まって、今思えばこれって………)

美空

(デートとか、そういうやつ…?!)

美空

(いやいや、ただの買い出しだし……)

美空

(………でも、少し浮かれても、いいよね?)

和弥

ほら、行くぞ

美空

あっ、待ってよぉ!

商店街――

美空

けっこう人いるね

和弥

そうだな

和弥

………ここか

和弥

よし、店はいるぞ………って

和弥

………いない…

和弥

(あのバカっ!どんだけ方向オンチなんだよ…!)

美空

うっわ…
また迷った……

美空

(最悪……せっかく和弥と買い出しできるのに……)

美空

(どうしよう……)

和弥

三月っ!

美空

……?!
和弥っ!

和弥

ったく!
どうしたらこんな道にたどり着くんだよ…!

美空

なっ、なんとなく歩いてたらこんな場所に…

和弥

お前は方向オンチなんだから、離れんなよ

美空

う、うん、ごめん……

美空

(はぁ……ほんとーに、最悪……)

美空

(呆れられたかな…?)

店内――

美空

ほうきと、ちりとりと……

美空

あっ、あった

美空

うっ…………!んっ……!
(届かないぃぃ……!!)

ホイッ

和弥

チビ

美空

なんだと…!!
一昨年まで私の方が身長高かったんだから!!

和弥

それはそれ、これはこれ~

美空

ムカつくっ……!

美空

………まぁ
取ってくれてありがとう

和弥

それを先に言えよな

美空

ふん!

美空

えっと、あとは………?

美空

(ん?)

美空

(んんん??)

和弥

どうした?

美空

………メモがない

和弥

は?

美空

メモがないんだよ!
人とすれ違っておとしちゃったのかな……?!

美空

どうしようっ……
私の不注意でっ…!

本当に、情けない

こんな姿、好きな人の前で見せたくない

どうして私は失敗ばっかりしちゃうんだろう

本当に、本当に………

和弥

ぷっ

美空

………え?

和弥

あはははっ!
おっ…かしいっ!!

美空

なっ、なんで笑ってるの?!
困ってるんだよこっちは…!!

和弥

道に迷うとか、メモなくすとか

和弥

本当、おっちょこちょいだな

美空

………

美空

(……あぁ、まただ)

美空

(また、ドキッとした)

和弥

大丈夫
俺、メモの内容ほとんど覚えてるから

美空

えっ!
すご……

和弥

メモなくしても変わんねーけどな!あぁっ、おっかしい…!

美空

………ありがとう
ミス、カバーしてくれて

美空

情けない委員長だねっ……

和弥

そんなことない

美空

え…?

和弥

副委員長としてサポートするのは当然だろ

和弥

しっかりしろよな

美空

……うん、ありがとう

照れ屋で、素直じゃなくて、一言余計だけど……

本当は、とても優しい

それを知ってるのは、私だけかな?

だったら、いいな…

次の日――

先生

うーん………

先生

全く違うな

和弥

えっ

美空

えっ
じゃないよ!

美空

なんかちょっと違うなって思ってたんだよ!

美空

ちりとり30個も何に使うんだろうって!

和弥

個数の問題だろ?!
そこまでは覚えてねーよ!

美空

じゃああの時てきとーに言ってたの?!

和弥

だいたい、メモをなくすお前が悪いんだ!!

和弥

これくらいかなって数字を言ってたんだよ!

美空

そうだけど!
いや、そうなんだけど!

美空

(反論したいけどっ!正論すぎるよ…!!!)

先生

わかったわかった…

先生

また2人で買い直して来なさい

和弥

えー……

美空

えーっ

和弥

元はお前が悪いんだからな?!

美空

仕方ないでしょ!?
何回も言わないでよ!

先生

はいはい、ケンカしない……

……なんだか、私の恋の結末は、 まだまだ先のような気がします…

神凪

………ふ~ん

神凪

仲良くやってるみたいだね

羨ましいなぁ~

実話以上、空想未満

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