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6色のクレヨン。

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6色のクレヨン。

1 - 無くなる度に消えていく。

♥

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2023年04月04日

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誰も居ない部屋で1人きり。

ベッドに座り足をぶらぶらと揺らす。

ふと目に入ったのは6色の クレヨン。

そして、スケッチブック。

...絵でも書こうかな...。

桃色のクレヨンを手に取り お絵描きを始めた。

ないくん書こ~...!

黙々と桃色のクレヨンは描く度に 小さくなっていく。

...あ、...クレヨン無くなっちゃった...

...ないくん書けたし...、いっか、!

完成と共に無くなった桃色のクレヨン。

早くないくん帰って来ないかな~...!

ぅあ゛...

やめ...て...゛...、!!

...ないくん、?

すると扉の向こうから4人番目の兄の苦しそうな声が。

ぐしゃっと鈍い音が鳴り響く。

どうしたの...、?

っ...

来ちゃダメ...゛っ...!!

...っ、ビクッ

数分経って兄の声が聞こえなくなった。

ないくん、...、?

ねぇ、...何があったの...、?

ないくんっ...!

ひぁ...っ?!

...?

兄の名前を言い続けていると、 2人目の兄が驚いた声を出した。

俺は部屋から出て2番目の兄の所へ 向かった。

どうし...た...

...の、...。

扉を開けて最初に目に入ったのは、

血が着いた壁と血まみれの4番目の兄の姿だった。

...っ...ガクガク

.....、ッ...

り、りうちゃんは...大丈夫...っ?

襲われてない...、?

震えながら俺の事を心配している 2番目の兄。

だいじょうぶ...だよ...

その日は5人で震えながら寝た。

また、誰か襲われるかもしれないから。

そしてまた部屋で1人きり。

また5色のクレヨンが目に入って しまった。

ほとけっちの絵描いたら... 喜んでくれるかな、...?

そう思い、水色のクレヨンを 手に取り、また絵を書き進めた。

昨日と同じように絵の完成と共に 水色のクレヨンは無くなってしまった。

...んふふ、

ほとけっち帰ってきたら見せるんだっ...!

そんな事は叶わなかった。

...っ...ぅ...゛...

...へ、...?

2番目の兄の苦しむ声が。

り、...ぅちゃ...゛...

...逃げ.....゛...

ほとけっち、...、

りうら、絵描いたんだよ...っ...

...ねぇ、ほとけっち...ッ...ポロッ

2番目の兄の声が聞こえなくなった 数分後。

床が軋む音がした。

段々と近づいてくる足音。

ドアノブが動き、もうダメだと 思った。

いや、...来ないで...っ...、

...りうら...っ!

けれど、開けた瞬間出てきたのは 大好きな6番目の兄。

そして、5番目の兄だった。

大丈夫か、...っ、?

う...っ...ポロポロ

...っ...ナデナデ

ほとけっちと初兎ちゃんはぁ.....ッ?

初兎は学校に居るよ、...

...、

3番目の兄の居場所を言ったあと、 無言になってしまった。

...ほとけっちは、...っポロポロ

ねぇ、...!!ポロポロ

...ごめんなっ...

っ...なんでぇ...ポロポロ

なんでみんな居なくなっちゃうの...っ?

置いてかないでよ...。

また部屋に1人きり。

絵を描こうとクレヨンを確認した。

...あれ、紫色がない...。

残っていたのは黄色と青色と赤色。

紫...使ったっけ...?

...

俺は気づいてしまった。 気づきたくなかった。

俺が描いた兄がその描いた日に 亡くなっていること。

もし、そうだとしたら... りうらがお兄ちゃん達を_。

そう思った瞬間3色のクレヨンを 落としてしまった。

...っバラバラッ

...絵、描いちゃだめだ、...っ...

大人しくして無きゃ...ッ...

紫色のクレヨンのことなど忘れて。

俺は3色のクレヨンをケースにしまった。

りうら...、、

どうしたの、...?

今日は誰も居なくならないはず。

初兎が__。

.....え、...

そんな...ッ...なんで...っ...!

なんで、今日は絵を書いていないはず、...

...朝クレヨン1本...

...っ!

紫色のクレヨンだけ無かったんだ...っ...!!

...何があっても守ったるから...、ギュッ

っ...ポロポロ

今日こそは無くさないように。

もう後悔しないように。

俺はクレヨンを入れたケースの蓋を 開けた。

...は、...?

なんで...?

ケースの中には赤色のクレヨンだけが 残されていた。

3本あったはずなのに...ッ...

...っ...

青色と黄色のクレヨンが無い。

...探さなきゃ。

2人が帰ってくる前に。

俺は精一杯探した。

けれど結局見つからなかった。

...ぅ゛ぉ...?!

...あにき...っ!!

もう、...だめだ...。

目の前で2人が消えていく。

...っ...

どうすればいいの...っ、

お願い神様、もう辞めて。

1人にしないで。

...ぅ...ぁ...゛...、

...、!

俺の足元には小さな青色のクレヨンが 転がっていた。

あった、...っ!!

っ...グッ

俺は急いでそのクレヨンを手に取った。

お願い、間に合って...。

...。

...。

...あにき、、?

まろ...?

2人の声が途切れた。

遅かったんだ。全てが。

自分の手を見ると青色のクレヨンが 粉々になっていた。

...はは、...

...赤色...1人になっちゃったね、...ッ、

ケースの中に取り残された 赤色のクレヨンを見てそう呟いた。

このクレヨンが無くなったら。

次は_。

 

...

部屋に鈍い音が響き渡った。

俺が最後に見たのは真っ二つに割れた 赤色のクレヨンだった。

下書きにあった謎のやつ...(((

自分でも意味が分からない...(>︿<。)

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