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『スチャ』
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コメント
1件
うわあ…読み終わって、しばらく動けなかった。 廃墟の中の花畑、あの綺麗なのに切ない描写から始まって、最後にあんな展開になるなんて思わなかったよ。岩手の部屋のシーン、宮城くんの「ごめん」がずっと繰り返されるの、胸が締め付けられた…。 「現代化身は死なない」って自分に言い聞かせるところが逆に悲しすぎて。自分を責める展開、読んでて苦しかったけど、それだけ彼が大切な人を失いたくなかったんだね。 なおいつものめだかさん、本当に重くて美しいお話をありがとうございます。続きが気になります…😢🌙
宮城
花畑
こんな荒廃した世界に、花畑かよ。
醜い土地ほど鮮やかに花は咲く なんて言うけど
周りが廃れてるから、そう見えるだけじゃねーか。
あぁでも、とても綺麗だなぁ。
ほんっとに...綺麗...
宮城
みんなを見つけないと
とりあえず...一番ありそうなのは家だよな
シェアハウスのとこに行ってみるか
誰かが来た跡とかあるかもだし
宮城
意外と荒らされてはない...んだな
綺麗、とも言えないけど...
宮城
宮城
まあ...いないか
宮城
「はぁぁぁ??宮城の芋煮は豚汁だ!」
「おめのはただのすき焼きだ!!!」
「すき焼きは汁まで飲まねべした!!」
「どっちも美味いのに...」
「俺から見たらどっちも芋の子汁だけれどねえ」
「「うるさい鶏肉!!」」
「とりっ......」
「あっはっは!!!傑作だなぁ南部がショック受けてる顔なんて!」
「青兄急に元気になるじゃん」
宮城
...念のため2階にも行ってみよ
一段登ろうと手すりに手を置く
そのときに視界に映った、黒い痕のようなもの
丸くて、何か反射で光ってて...
宮城
なんで、階段と壁に弾痕が...?
1階にはなかったのに
宮城
嫌な予感がする
とてつもなく、嫌な予感が
立ち止まっていたら、その予感に全身を飲み込まれそうだったので 逃げるように、確かめるように動く
頼む、頼むから、気のせいであってくれ
二階にある、それぞれの自室
手前から順に見て行ていって
一番奥の、岩手と青森の部屋
青森の部屋も、特に何ともない
じゃあ......
宮城
震える手で、ドアノブを掴み、開けた
宮城
ドアを開けた瞬間
血生臭い匂いが一気に襲い掛かり、思わず後ずさる
でも、その直後視界に入ってきた「それ」は
匂いなんて忘れるくらい衝撃的で、悲しいことで
岩手
宮城
壁とベッドの隅に寄り掛かるように座っていて、ピクリとも動かない
膝をつき、目線を合わせ、肩をゆすっても ただ揺れるだけで、なにも起こらない
ゆっくり手を離し、何気なく、本当に何気なく自分の手のひらを見る
宮城
赤いソレが、べったりと付着していた
ソレを脳が処理し、理解した瞬間 脳味噌が歪む錯覚と、手の震え
叫びそうになるのを何とか堪える
宮城
宮城
無理やり自分を納得させる
実際そうだ、現代化身はどう足掻いても死なないんだ
土地が、人が、歴史が死なない限り
......
深く考えたら、今度こそ動けなくなる
別のことを考えよう
なんで岩手はこんなことになっているんだ
「付着する」ってことは こうなったのはつい最近...?
......
「逃亡した化身は直ちに殺せ!!!!」
「殺すつもりで撃て!!!」
「協力者がいた場合人間であろうと容赦はしない、全員殺せ」
ふと、脳裏に浮かんだ 逃亡中に聞いた言葉たち
......
俺の、せい?
俺が、俺があの場から逃げ出さなかったら
逃げてもすぐに捕まっていれば
逃げようなんて、思いつかなかったら
宮城
宮城
宮城
宮城
宮城
宮城
宮城
宮城
宮城
宮城
小さい頃
俺が泣いていたら 水沢さんと一緒に飛んできてくれた
「どうしたの」 「大丈夫?」
水沢さんの優しい声と 岩手の元気づけようとする明るい声
水沢さんがいなくなって どこかおかしな関係になって
それでも、俺が泣いていたら 必ず一番にそばに来てくれた
泣いたら、岩手のだらんとした手の指が動いてさ
目を覚まして、そっと抱きしめて どうしたんだいって聞いてくれる。
そんな「夢物語」を 期待してしまったんだ。
夢...
あぁ、そっか。
もう、終わるんだね。
宮城
宮城
ゆっくり立ち上がって ドアの方に向かう
宮城
それだけ呟いて、静かに部屋を後にした
パタン