また、今日もいつもの教室に語りかける
挨拶なんて帰ってこない
まぁ…当たり前か、w
まだ誰もいないんだもん
…さて、
…俺はまた、目を閉じる
だって…
月明かりが教室に差し込む
それが鬱陶しくて、
自然と苛立ちが募る
机に突っ伏し、そっと暗くなった視界に広がった世界を閉じる
あぁ__また…あの夢だ
君が綺麗な紫色の目で見つめてくる
その口元は笑顔を形作っていて、無性に腹立たしい
だけど…髪色より少し薄い瞳の奥は
ゆらゆらと揺れて定まっていないようで、
どこか自分とにていると思ってしまう
…それも腹立たしくて、
いつもその目を見て誰にともなく出ないままの声で語り掛ける
ヒステリックな怒鳴り声と皿が割れる音が
それが刺さって今、腕と頭が痛いんだって
…w寝られなくて、
いつも通り、今日も教室で寝てるんだって
あーぁ、
また縄持ってこれなかった
家でやると、声が出てバレちゃうからね
…ねぇ、君は
<…あの…、いいですか?
周りからはこの声で話すと…「怖い」と言われる
怒ってるって、怖がられる
普通の声…出そうと思えば出せるよ?
でも、高さが上がってくれないんだよね
だって、話すのって…w
これが…限界
もう音を発することに疲れて、
そっと立ち上がってその場を離れる
…息を吸うだけもどっと疲れて、
やっぱり俺…生きるの下手だなって、
…気の毒だな、
あの子も
毎日毎日…
あ〜ぁ、
あの鳥みたいに飛べたら、どんなに気持ちがいいだろうな〜!
風が体に当たって心地よくって
何にも邪魔されなくて、
全部が自分の思い通りで!
楽しそうだな…
「私立最難関校」
そう呼ばれる中学校に入って…もう2年と少し
喜びとか切なさ、驚きなんてない
ずっと水の中の中途半端なところで浮かんで、苦しくなってる感じ
キーンコーンカーンコーン
やけに高い、嫌な音が聞こえた
夢の中での体感時間は…30分くらい
実際より断然短いみたい
今日も、1日が始まる
…今日が来なかったのなら、
今ここにいる”俺”は、なかったことになっててくれたのかな
ガラガラ
先生
まだよそよそしさの残るクラスで、
中途半端に暖かい春を皮膚に感じて、
煮え切らない感情がまた積もり積もっていく
〜帰り道〜
隣で、仲の良い二人組のクラスメイトが通り過ぎていく
「夕日」って言葉が聞こえた
…腹が立つんだよなぁ、
こんなにも輝いているのって
人気のない道に、俺の単調な足音だけが響く
ふと、珍しく冷たい風が肩をかすめた
それに乗せて、
俺も空へ連れて行ってくれない?
桜の木が揺れて返事をする
何事もなかったかのように
いつも通りに
春は、出会いの季節って…w
こっちのことも考えろよ
キラキラにばっかりスポットライトは当てられて、
脇役には評価も批評も
そもそも視線すら与えられない
否定されたほうがマシ
…ねぇ、誰か
死んでいいって言ってよ
コメント
3件
やったぜ更新!良き新作ですね(*^^*) どぬくさん、〇んじゃやだよ〜… 続き楽しみにしてます!
見るの遅れすぎた...仕方なi(((ごめんね!
1コメ!! どぬくさん・・・😢 ○なないで〜!!