発狂したい
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「昨日人を殺したんだ」 君はそう言っていた。 梅雨時ずぶ濡れのまんま、 部屋の前で泣いていた。 夏が始まったばかりというのに、 君はひどく震えていた。 そんな話で始まる、あの夏の日の記憶だ。 「殺したのは隣の席の、いつも虐めてくるアイツ。 もう嫌になって、肩を突き飛ばして、 打ち所が悪かったんだ。 もうここには居られないと思うし、 どっか遠いとこで死んでくるよ」 そんな君に僕は言った。 「それじゃ僕も連れてって」 財布を持って、ナイフを持って、 携帯ゲームもカバンに詰めて、 いらないものは全部壊していこう。 あの写真も、あの日記も、 今となっちゃもういらないさ。 人殺しとダメ人間の君と僕の旅だ。 そして僕らは逃げ出した。 この狭い狭いこの世界から。 家族もクラスの奴らも 何もかも全部捨てて君と二人で。 遠い遠い誰もいない場所で二人で死のうよ。 もうこの世界に価値などないよ。 人殺しなんてそこら中湧いてるじゃんか。 君は何も悪くないよ。君は何も悪くないよ。
発狂したい
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コメント
9件
???????????
え〜むっず、笑