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轟と加藤は散歩デートをイチャイチャしながら楽しんだあと、タクシーを拾い、景色を見る為に山の上に来ていた。
加藤 恭子
轟 健二
轟は正直な感想を言った。
加藤 恭子
加藤はハァと息を吐き、首を左右に振った。
轟 健二
加藤 恭子
轟 健二
そんなふざけた事を言い合っているが、お互いにとても愉しそうだ。
轟 健二
轟は景色が一望出来るベンチの方を指差し言った。
加藤 恭子
2人がいる場所の少し遠くに、赤い自動販売機が見える。
轟 健二
加藤 恭子
轟 健二
加藤は轟の返事を聞き、自動販売機の所まで走って行った。
轟 健二
息をゆっくりと吐きながらベンチへと座った。
轟 健二
???
そう言い近くの木影から姿を現したのは、今回の事件の被害者で顔を潰され死んだ筈の後藤大輔だった。
後藤 大輔
轟 健二
後藤 大輔
轟 健二
後藤 大輔
轟 健二
後藤 大輔
轟 健二
轟は大きく冷たい息を吸い込んだ。
轟 健二
轟 健二
後藤 大輔
轟 健二
轟 健二
轟 健二
後藤 大輔
轟 健二
後藤 大輔
後藤 大輔
後藤 大輔
轟 健二
轟 健二
後藤 大輔
轟 健二
後藤 大輔
轟 健二
後藤 大輔
後藤 大輔
後藤 大輔
後藤は満面の笑みで高笑いした。
轟 健二
後藤 大輔
後藤 大輔
轟 健二
後藤 大輔
轟 健二
後藤 大輔
轟 健二
後藤 大輔
轟 健二
轟は後藤の方を向き、眼を見て言った。
後藤 大輔
轟 健二
轟は大きく息を吐いた。
そしてベンチから立ち上がった。
後藤 大輔
その刹那だった!
加藤 恭子
自動販売機の方に行っていた筈の加藤がいきなり轟の目の前に立ちはだかった。
轟 健二
加藤 恭子
加藤はコートのポケットから破れた紙を取り出した。
そこには「来るな」と短く、殴り書きで書いてあった。
後藤 大輔
後藤は呆れながら言った。
加藤 恭子
後藤 大輔
後藤は胸ポケットから、黒光りするモノを取り出した。
轟 健二
それは想定外だぞ・・・
後藤 大輔
ガッチャン
スチャ
後藤は銃口を加藤に向けた。
轟 健二
後藤 大輔
轟 健二
轟は火事場の馬鹿力で瞬速で加藤を抱き寄せ、後ろのガードレールの方まで下がった。
後藤 大輔
後藤は轟の行動を訝しげた。
轟 健二
轟は地面を蹴り、後ろ向きでガードレールを乗り越えた。
そして、そのまま雪の積もった急な崖を滑っていく。
後藤 大輔
今度は後藤が舌打ちを打ち、ガードレール下の轟達に向かって、甲高い音を3発打った。
後藤 大輔
だがこの下は木が密集している。どこかでぶつかって死ぬか、死にはしなくても、動けなくはなるだろ。
轟は加藤を力強く抱き締め、崖を滑ってゆく。
轟 健二
加藤 恭子
轟 健二
加藤 恭子
轟 健二
加藤 恭子
轟 健二
加藤 恭子
加藤の叫び声と同時に轟の背中に物凄い衝撃が襲った!
轟 健二
そして2人は木にぶつかり止まった。
が、モロ木に衝突した轟はまともに呼吸が出来ていない。
轟 健二
加藤 恭子
加藤は轟に駆け寄った。
轟は手を喉に当て、必死に呼吸をしようとしていた。
加藤 恭子
轟はゆっくりとだが、徐々に落ち着いてきたが、突然目を見開いた。
加藤 恭子
轟は力いっぱい加藤を引っ張った。
そして加藤の上に覆いかぶさった。
加藤 恭子
加藤は最後に見た景色は、木の枝に積もっていた雪が2人を押し潰そうとする景色だった。
加藤 恭子
大量の雪に押し潰された加藤は気が付き始めた。
加藤 恭子
気が付いた加藤の目に映ったのは、頭部から流血している轟の姿だった。
加藤 恭子
そんな轟を見た加藤は一瞬で涙目になり、思わず頭部の怪我に触ってしまった。
轟 健二
加藤 恭子
轟は触られた事によって顔を顰めた。
轟 健二
轟 健二
加藤 恭子
轟 健二
加藤 恭子
加藤はそう言うが、轟はゆっくりと首を横に振った。
轟 健二
轟 健二
轟 健二
加藤は轟の足を見ると、両足が雪に埋まり、身動きが取れなかった。
加藤 恭子
轟 健二
轟は途切れ途切れの意識の中言った。
すると、微かに何が滑ってくる音が聞こえた。
轟は咄嗟に加藤の口を手で塞いだ。
加藤 恭子
轟 健二
加藤は轟に言われるがまま、黙った。
後藤 大輔
加藤 恭子
後藤 大輔
後藤は轟達が埋まっている雪山に向けて、複数発、発砲した。
轟 健二
後藤が発砲した弾は轟の脇腹や脚、肩などに着弾した!
しかし一部の弾は轟の身体を貫通せず、体内に残ったままだ。
後藤 大輔
後藤の雪を踏み締める足音は徐々に遠のいた。
轟 健二
内臓を撃たれた轟は口から大量の血を吐いた。
加藤 恭子
自分の頭上で血の吐かれる音と、鉄の匂いに加藤は恐怖した。
それは最愛の人が死んでしまうのではないだろうか、と言う恐怖だ。
轟 健二
加藤は何とか轟を応急処置だけでもしようとするが、轟に抑えられて動けない。
加藤は轟の状態を見ようと首を回すと、轟の脇腹に太い木の枝が刺さっていた!
後藤 大輔
加藤はそう言い、轟の方を向くと、血を過剰に失い寒さに震えている。
歯をカタカタと鳴らし、身体を震わしている。
身体は徐々に冷たくなる。
加藤はそんな轟をギュッと抱き締めた。
轟 健二
加藤 恭子
加藤は抱き締める力を強める。
加藤 恭子
轟 健二
再び吐血した。
この時既に失ってもいい血の3分の1を失っている。
加藤は自分のマフラーを出血している脇腹にキツく巻き付けた。
轟 健二
だが脇腹に枝が突き刺さった箇所からは遠慮なく血が流れ出す。
そして身体を支えていた腕の力が一気に抜ける。
支えが無くなった身体は加藤の上に落ちた。
加藤 恭子
げん・・・かい・・・だ・・・な・・・
せ・・・めて・・・きょう・・・・・・こ・・・だけ・・・でも・・・
轟は加藤の首に手を回し抱き締める。
加藤 恭子
轟 健二
そう言う轟の口端からは、ツーと血が垂れる。
加藤 恭子
加藤は轟を抱き締める力を強くする。
轟 健二
加藤 恭子
加藤は涙を流す。
轟 健二
加藤 恭子
轟 健二
轟はゆっくりと瞼を閉じる。
加藤 恭子
加藤 恭子
轟 健二
轟 健二
加藤 恭子
加藤 恭子
加藤の声は震える。
それは寒さからではない。
轟 健二
轟は瞼を閉じた。
加藤 恭子
加藤は轟を揺すり起こそうとする。
涙が頬をつたる。
懸命に起こそうとするが、轟は一言足りとも口を開く事はなかった・・・
第16話に続く