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千陽
ゆずきは特別だから
ゆずき
えっ？
千陽
だから、まだ居て？
ゆずき
（特別？）
ゆずき
（今、私のこと特別って言ってくれた！？）
ゆずき
（やばい！顔真っ赤だ！）
ゆずき
（なっ、何か話さなきゃ！）
ゆずき
一人暮らし…なの？
千陽
うん、そうだよ
ゆずき
（なんか、顔暗くなった？）
着信音
ゆずき
（仁から電話？）
ゆずき
ちょっとごめんね！
ゆずき
もしもし？どうしたの？
仁
ゆずき、今どこ？
ゆずき
えっ！えっと…
ゆずき
（正直に言った方がいいのかな…？）
仁
あいつと一緒なのか？
ゆずき
それは…
仁
なんでだよ…
ゆずき
えっ？
ゆずき
（なんか、いつもの仁じゃない？）
ゆずき
あっ、ごめん！
ゆずき
もう切るね！
ゆずき
（何だったんだろ、今の…）
ゆずき
（今は千陽くんのことだけに集中しなきゃ！）
千陽
大丈夫？
ゆずき
（でも、仁の様子おかしかったかも…）
ゆずき
（何かあったんじゃ…？）
千陽
ゆずき？
ゆずき
あっ、ごめん…！
ゆずき
飲み物、何がいい？
千陽
ごめんね？無理しないで
千陽
僕が無理に引き止めたからだよね
ゆずき
そんな！無理なんて…！
ゆずき
（無理なんてしてない）
ゆずき
（千陽くんに会いたくて来たんだもん）
ゆずき
（今は千陽くんのそばにいたい…）
千陽
僕はもう大丈夫だから！
千陽
ゆずきから差し入れも貰ったし！
ゆずき
（千陽くん、笑顔だ…）
ゆずき
（でも、いつもの千陽くんの笑顔じゃない）
ゆずき
（私のために、無理して笑ってくれてるんだ…）
ゆずき
私は、千陽くんのそばにいるよ？
千陽
えっ？
ゆずき
千陽くんといたいの
ゆずき
だから、安心して
ゆずき
（千陽くんが、私を思ってくれてなくてもいい）
ゆずき
（私は千陽くんのそばにいたいから…）
千陽
ゆずき…
千陽
（あれ、なんだこの気持ち…）
千陽
（こんなこと言ってくれる子、初めてだ）
ゆずき
千陽くん…？
ゆずき
（ずっと私のこと見つめてるけど）
ゆずき
（急にどうしたんだろ？）
ゆずき
（えっ！だんだん近づいてくる！？）
ゆずき
ちっ、千陽くん！？
紫月
───千陽くん〜！
ゆずき
…お姉ちゃん！？
千陽
紫月さん！
紫月
あれ、ゆずきも来てたの？
ゆずき
えっ？
ゆずき
（私もって、なに？）
紫月
色々買ってきたよ〜
紫月
あっ、これとか良くない？
千陽
すごい嬉しいです！
千陽
ありがとうございます
紫月
早く治して、また撮影再会するよ〜？
千陽
はい！
ゆずき
（あっ…）
ゆずき
（なんかやだ、この空気…）
ゆずき
（私だけ取り残されてるみたいな）
ゆずき
…じゃあ私、帰るね！
千陽
えっ？
紫月
もう帰っちゃうの？
ゆずき
やることあるの、忘れてた！
ゆずき
じゃあ、お大事に！
千陽
ゆずき！
ゆずき
ううっ…
ゆずき
（あんな展開になること）
ゆずき
（わかってたはずなのに…）
仁
…ゆずき？
ゆずき
仁…
ゆずき
（どうしよ、今の私すごい泣いてる…）
ゆずき
（こんな顔、見せたくない）
ゆずき
（誤魔化さなきゃ…！）
ゆずき
こっ、これは…
ゆずき
えっ！
ゆずき
（仁に、抱きしめられてる…！？）
ゆずき
あの、仁…？
仁
泣くなよ…
ゆずき
えっ？
仁
あいつのために、泣くなよ…
ゆずき
それって、どういう…
仁
好きだ
ゆずき
！！
仁
俺、ずっと前から
仁
ゆずきに惚れてる
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