テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
b r
s h k
家中から暗い雰囲気が漂う
原因は朝の眠気なんかじゃなく
最近 n k が部屋に引きこもったきり 出てこないからだ
理由についてはなにもわかっていない
k r
普段は声の大きい k r も 常人並にボリュームが落ちていた
みんな無反応で机を囲み 食事に手をつける
美味しく楽しく過ごしていた食事の時間が 今では寂しくてたまらない
沈黙を貫き
賑やかさの欠けらもない
しばらくすると完食した人らが 席を立っていった
k n
k n は机に置かれた1人分のご飯を引き寄せ お盆に置く
ルーティンになりつつあるこの行動は n k の元に食事を運ぶ準備だった
ただ、大抵運ばれた食事は 残ったまま床に置かれている
コンコンッ
手の甲をドアに向けて 軽くノックする
k n
彼の名前を呼ぶ途中で 声が止まる
あれ…
俺誰の部屋にきたんだっけ
このご飯は誰の分だっけ
全身が凍りつく
俺の記憶が どうしてだか曖昧になっている
ガチャッ
目の前のドアに 小さな隙間ができる
以前より伸びてぐしゃぐしゃになった 茶色い髪
濁った水色の瞳に パンダフードのパーカー
k n
彼の姿を久々に見た
生きたことに安堵する
よかった…でも
なんで俺は
n k のことを忘れてたんだろう
彼のことを心から愛しているはずなのに
忘れるはずがないというのに
k n
彼から目を逸らし 逃げるようにしてその場から去った
〈 k n の奇病〉 無自覚 『忘愛症候群』 想いを寄せている者を 忘れてしまう 治療法:???
n k
今日は様子がおかしかった
いつもは名前を呼んで すぐに食事を置いてくれている
なのにそうじゃなかった
名前を…呼んでくれなかった
そしてドアの隙間から見えた 彼の表情は
驚愕に満ちていた
俺が久しぶりに姿を見せたからか───
それとも…
n k
k n が去った後 なんとなくご飯を取ってみた
n k
温かかった
愛情の籠った手料理の懐かしさが 心臓を縛り付ける
俺は気づけば涙を零していた
n k
みんなに会いたい
n k
n k
醜い姿に成り果ててしまった
なにをしようと 幻滅されるんだ
n k
b r
両手の空いた k n が リビングに戻ってきた
k n
リビングを出る前より 明らかに心が沈んでいる
k r
k r も違和感に気づいたようで k n に尋ねかけた
k n
k n
動揺が伝わってくる
必ずなにかあったはずだ
s m
突然、 s m が n k の名前を出す
k n
k n は俯き 目を泳がす
s m
n k を救うことに繋がる
k n の悩みを解決できる
そんな優しさのつもりでの 言葉だったのだろう
k n
k n の 声が震える
k n
k n
拳が強く握られ 涙が揺れる
s m
部屋全体が 深い負の感情に飲み込まれる
ぶつかり合い 落ちていく
あの頃の馬鹿なことをして笑い合う親友は どこへ行ってしまったんだろう
これじゃただの
心の殺し合いだよ
k r
k r が揉める二人の間に 割って入る
k n
k n が帯びたていた熱は消え 振り返ることなく進んだ
k r
k r が s m へと 手を伸ばす
s m
腰の横に添えられていた手を 素早く動かす
まるで… k r を拒絶するかのように
k r
k r
表情が苦痛に歪む
s m
s m は短く返事をした
1,100
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!