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思い出の場所

思い出の場所

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思い出の場所

♥

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2020年03月10日

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気がつくと

そこは、見知らぬ場所だった

ライ

ライ

ここは?

俺は確か1人で

徹夜で ゲームをしていてはずだが

ライ

なぜ外にいる

ライ

俺の知っている世界とは

ライ

雰囲気が違う…

まだオレンジ色が 残る空

人の気配がない 昔のお店が並ぶ商店街

かわらや、トタン屋根の一軒家

商店街を離れると 田んぼが続く道

古い街灯

ライ

これは…

ライ

いつだ?

ライ

俺が産まれる前?

ライ

いや、そもそも

ライ

タイムスリップなんて、ありえるか

ライ

いくら昔だからと言え

ライ

人がいないなんて

ライ

それはないだろう

こと

あの

ライ

えっ?

こと

見えましたか!?

ライ

な、なんの事でしょう

こと

もう来られてしまった…

ライ

へ?

こと

申し遅れました

こと

こなたは、ことと申します

ライ

(こなた…?)

ライ

あっ、俺はライ

こと

ライ…ですか

ライ

…?

こと

(聞いた事もない名…)

こと

良い名ですね

ライ

ありがとう

こと

それで

こと

今あなたは

ライ

はい

こと

前いた場所…世界では何をしていたの?

ライ

え?

ライ

(タイムスリップしてきた事を知ってる?)

ライ

なぜ、タイムスリップしてきた事を知ってるんですか?

こと

た、たいむすりっぷ?

ライ

あっ

ライ

(通じない?)

こと

どういう事です?

ライ

今から昔へ、時間が戻ることです

こと

なるほど

こと

(知らない言葉ね)

こと

正しくは、魂だけ飛んだ状態だけど。

ライ

ライ

え!?

こと

まあ、理由はねぇ

こと

ここはみな、魂が集まる所だからね…

ライ

ことさんはなぜ、そんな所に?

こと

元は私の時代の世界だからね

ライ

他の人は?

こと

こと

成仏したよ

こと

私が皆をさせた

ライ

ライ

ことさんはなんで成仏しなかったんですか?

こと

自分で自分は成仏させられないでしょ。

ライ

そっか

ライ

1人で辛くないんですか?

こと

こと

そんな事はないよ

こと

寂しい、戻って来て欲しいっていうのは、消えないけどね

ライ

じゃあ

ライ

なんで成仏させたんですか?

こと

そりゃあ

こと

こんな所いるよりも、天国へ行きたいだろう

ライ

そうですね…

ライ

あれ?

こと

どうしました?

ライ

成仏って事は

ライ

亡くなったんですか?

ライ

ライ

あ、そんな事言いたくないですよね…

こと

まあ

こと

そうだねぇ…

こと

全部、全部思い出も消え去ったね

ライ

なにでですか…?

こと

それはもう…

こと

記憶に残らないくらい昔…

こと

覚えてもいたくない記憶だろう

ライ

そうですか…

ライ

あの…

ライ

わかる限りで良いのですが

こと

はい

ライ

俺はなんで、ここに来たんでしょう

こと

ライ

死んだんでしょうか

こと

いや

こと

死んではないと思うよ

ライ

じゃあなぜここに…?

こと

なぜだろうね

こと

こなたには分からない

ライ

そうですよね

こと

まあ

こと

こなたは、そなたに巡り会えて良かった

こと

正直

こと

寂しくて仕方なかったよ

ライ

そうでしたか…

ライ

俺も

ライ

もし、ことさんがいなければ

ライ

不安で仕方なかっただろう

こと

こなたは

こと

成仏しなくていいから

こと

そなたを元の世界に返したい

ライ

こと

一生ここで過ごす事になるけど

こと

そなたの事を思えば

こと

どうでもいいわ

こと

こと

産まれた場所で過ごせるのは

こと

幸せだから。

こと

そなた…ライも

こと

こんな所にいては不安で仕方ないでしょう

ライ

でも…

ライ

ことさん1人なんて…

こと

良いのよ

こと

いつかきっと

こと

また、会える日が来るから

ライ

…そうですね

ライ

俺が、死ねば。

こと

ちょっと!💦

こと

そうじゃなくてね

こと

しっかり、やる事を尽くして

こと

ちゃんと、幸せに生きて

こと

寿命で終わるのよ

ライ

…はい!

ライ

魂だけそちらへ行かなくとも

ライ

気持ちは必ず届けますから

ライ

絶対忘れません

こと

ありがとう!

こと

それじゃあね

ライ

はい!

こと

こなたも忘れないわ

見慣れた 風景が目の前に現れる

ライ

はっ!

ライ

あれ…?

ライ

長い夢を見ていたような…

ライ

ライ

あっ!

ライ

忘れないと約束しただろう!

ライ

ありがとう、ことさん

それから 半年

俺は、大企業に就職し 結婚し、子供を授かった

それは全て ことさんのおかげだ

そして今

病室のベットの上で 愛した子供と妻に囲まれながら

一生が終わる

あの思い出の場所に 行けるか分からない

ことさんは今もそこにいるか それも、分からない

でも、俺の気持ちは変わらない

ことさん ありがとう

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