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少し酷い扱いでは無いのか、と常々思う。
別にそれが嫌だというわけでは無いのだが、なんとも腑に落ちない。
もちろんのこと俺はあの人の後輩で、あの人は俺が尊敬すべき人。
だからといってこうも、いいように使われるのは少し思うところがある。
なんて考えながら、事務所から1番近い _と言っても徒歩7、8分の場所だが_ コンビニで甘味を調達した。
店員
落ち着いていて、まるでバーによくいるバーテンダーのような老紳士がコンビニで働いていることに少し面白く感じてしまった。
まあ、もちろんそれも俺の根拠の無い想像、つまり妄想であって笑うことはしないが。
店員
出雲 治
店員
店員は他にいないのか、低い老紳士の声の後には誰の声も聞こえなかったが、店を出た時に老紳士から2度目の「ありがとうございました」が聞こえた。
出雲 治
袋に入った甘味を見て、これをあの人に渡した時のあの人の笑顔を勝手に妄想して、頬が緩んだ。
出雲 治
月見 晴翔
月見 晴翔
そうやってにこやかに笑い返してくれるものだから、なかなかいいように使われていることに「何故?」と問えない。
月見 晴翔
月見 晴翔
出雲 治
月見 晴翔
出雲 治
出雲 治
ジリリリ、ジリリ
事務所に置かれた電話がけたたましく鳴る。
電話を取るのは俺の仕事なので、晴翔さんの事務机の上にある電話に手を伸ばす。
出雲 治
出雲 治
『おぅ、警察からの依頼だ』
出雲 治
『久しぶり_いやそうでもないか。』
『まあとにかくだな、なんとも誘拐事件が起きた。起きてしまった』
『どうも手がかりも掴めなくてな……そこで、お前達探偵の力を借りたいわけだ。』
出雲 治
出雲 治
出雲 治
出雲 治
『特別急いで欲しいわけではないが、なるだけ早く来てくれ』
『場所は○○町の……一条家だ』
出雲 治
『嗚呼、間違いねえよ』
『一条だって言えば伝わったな、良かったぜ』
『とにかく頼む、あっちは問題にしたくないらしくて……』
『いや、後で話そう』
『待ってるぞ、探偵諸君』
出雲 治
__ツー、ツーー
月見 晴翔
出雲 治
出雲 治
月見 晴翔
月見 晴翔
出雲 治
うんうんと考えるが、どうも問題の一条家の考えが読めない。
月見 晴翔
出雲 治
月見 晴翔
月見 晴翔
月見 晴翔
出雲 治
月見 晴翔
出雲 治
月見 晴翔
出雲 治
エンジンをかけて、まだ明るい中車を走らせる。
隣でこの車を運転する彼__晴翔さんは、この車にとても似合っている。
出雲 治
出雲 治
月見 晴翔
月見 晴翔
出雲 治
出雲 治
月見 晴翔
彼は小柄だと言われるのは苦手らしい。
それは事実で、実際彼の身長は俺と比べて15cmは低い。
かくいう俺は180cm程度なので、おそらく彼は165cm前後なのだろう。
彼が解決してきた事件はここ十数年で何百、もっと言えば何千にものぼるだろう。
あの小柄な背中で、どれだけのことを背負い込んでいるのかは、俺には想像もつかない。
それでも弱さを見せないのは、彼のプライドか、それとも彼が本当にそういうことに強いのか。
月見 晴翔
月見 晴翔
出雲 治
山道に入って十数分、やっと大きな御屋敷が見えてくる。
月見 晴翔
出雲 治
そこらに車を停めて、警察らの集まる場所へと向かう。
月見 晴翔
月見 晴翔
月見 晴翔
出雲 治
月見 晴翔
月見 晴翔
月見 晴翔
月見 晴翔
出雲 治
月見 晴翔
出雲 治
とかなんとか駄弁っていると、向こうから走ってくる人影が見える。
肩幅が広くて大柄な男__
朝霧 司
出雲 治
月見 晴翔
朝霧 司
月見 晴翔
月見 晴翔
朝霧 司
出雲 治
朝霧 司
朝霧 司
月見 晴翔
朝霧 司
出雲 治
出雲 治
月見 晴翔
すかさず晴翔さんが言った。
月見 晴翔
朝霧 司
朝霧司は予想外の反応にびっくりしたものの、冷静さを取り戻して淡々と告げる。
が、そもそも何も知らない自分は話についていけるはずもなく。
出雲 治
出雲 治
朝霧 司
月見 晴翔
朝霧 司
出雲 治
出雲 治
出雲 治
月見 晴翔
月見 晴翔
月見 晴翔
月見 晴翔
出雲 治
出雲 治
出雲 治
朝霧 司
チラ、と朝霧司が後ろを振り返ると、そこにはいつか見た老紳士の姿が。
朝霧 司
朝霧 司
黒井 千歳
黒井 千歳
出雲 治
いや、確証もなく喋るのは辞めておいた方がいいだろう。
実際何度も晴翔さんに注意されている。
憶測でものを言うな__と。
月見 晴翔
出雲 治
朝霧 司
月見 晴翔
月見 晴翔
月見 晴翔
晴翔さんは鋭い目つきで黒井を見つめ、口角を歪める。
既にこの事件の真相が分かっているかのように。
__[解決編]へ続く