りぃくん
りぃくん
りぃくん
りぃくん
りぃくん
りぃくん
りぃくん
皆が食べなかった朝ごはんをゴミ箱に入れる
仕方の無いことだって
わかっている。
わかっているけれど、
どうしても、どうしても、
悲しくて、
憎くて。
今にも泣いてしまいそうだった。
りぃくん
りぃくん
お弁当、
お弁当でさえも、忙しくて食べれない
そう、皆は言う。
ころちゃんや、るぅちゃんはきっと違う
友達は購買でご飯をいつも買うんだという
話をよく耳にすることがある。
きっと、それが原因なのだろう…
りぃくん
重いため息をついた。
きっと、この気持ちは
誰にも気付かれないまま 終わってしまうのだろう
りぃくん
りぃくん
今日はあいにく雨だった。
りぃくん
りぃくん
部屋干しをする道具を出していく
一人でやるには意外と、重くて大変だ。
りぃくん
今日は、どうにも上手くいかなかった。
雨のせいなのだろうか、
いや、雨のせいだと思おう。
そうでもしないと、耐えられない
耐えられなかった。
りぃくん
りぃくん
…
りぃくん
りぃくん
りぃくん
水とパソコンを持って
リビングでやることにした。
りぃくん
りぃくん
偏頭痛で、少しだけ痛む頭
とは裏腹に
提出期限がギリギリのレポートをやらなくてはいけないという
焦りが、
俺の気持ちをごちゃ混ぜにしていた。
りぃくん
どんだけ睨めっこをして、
Enterキーを押して、
また、言葉を打つ。
どんだけ時間が過ぎても、
一向に課題は終わらなかった。
ガシャン!!!
りぃくん
何かが割れる音が聞こえた。
足元を見れば
さっきまで飲んでいた水が入った
ガラスのコップが割れて
水ピタしになっていた
りぃくん
このコップはお気に入りだった。
誕生日に皆から貰ったものだった。
大切にしようと思っていた。
それなのに、
それなのに、
気持ちに逆らえず、
いま、壊してしまった。
りぃくん
りぃくん
りぃくん
ピーンポーン
インターホンを見る、
そこにはタイミングの悪い宅配便がいた。
俺は、自分の顔を見られたくなかった、
だから、出なかった
出られなかった、
「荷物置いておきますねー!」
しばらくするとそう、聞こえた。
りぃくん
俺の目には
割れたガラス。
こぼれた水。
そして、鏡に映る
泣いてみすぼらしい俺
どこを見ても気持ちは憂鬱だった。
りぃくん
丁寧に丁寧に
ガラスを拾う
こぼした水をふく。
誰も怪我をしないように
ひとつひとつ取っていく。
細かいものは、掃除機で吸ってもらう。
拭いても拭いても、水は無くならない
それな、零した水では無いのだろう。
きっと、今この瞬間も止まらない涙だろう。
りぃくん
自分が嫌になる。
何をしても上手くいかない。
レポートだって終わらない。
洗濯するのも一苦労。
おまけに、大切だったはずのコップを壊してしまう。
こんな自分に、嫌気がさした。
時間が経つと共に、
罪悪感と
無力感と
孤独とで
心が壊れかけていた。
思わず、ソファの上でうづくまった。
りぃくん
涙は一向に止まらない。
眠気だけが、俺を襲った。
いつしか俺は夢の中へいた。
ころ視点
ころ
いつものように声をかける。
いつも帰ってくる元気な声が
今日は聞こえなかった。
テストで久しぶりに100点を取った。
凄く凄く嬉しくて、
反抗期な事を忘れてしまうぐらい
俺は、褒めて欲しくて
浮かれていた。
なのに、リビングに行くとうづくまって寝ているお兄ちゃんがいた。
ころ
自分よりもひと回り小さいお兄ちゃんの肩をゆすった。
一向に起きる気配がなかった。
ころ
ころ
褒めて欲しかったプラスの気持ちが
起きないお兄ちゃんへの苛立ちに変わっていた。
りぃくん
りぃくん
目を見ると、、
目尻は赤くなって、頬も少し赤かった。
きっと泣いていたのだろう。
机にはほとんど進んでいないレポート。
俺はそれが目に入ると
頑張ったんだなぁ、と身に染みて思った。
ころ
りぃくん
ころ
りぃくん
その声は
どこか寂しくて
泣くのを我慢しているような
そんな感じの
弱々しい声だった。
俺は思わず抱きついた。
ころ
りぃくん
りぃくん
りぃくん
ころ
りぃくん
ころ
りぃくん
りぃくん
りぃくん
りぃくん
りぃくん
ころ
りぃくん
泣いている声は
声を抑えて少し辛そうだった。
ごめんねぇ…ごめんねぇ…ポロポロ
ころ
そう、泣きついてくる君は
一体どれくらいのことを我慢したのだろうか
りぃくん
少しすると、寝息が聞こえた
やはり、まだ涙は止まらず苦しそうだった。
今日だけちょっぴり、 お兄ちゃんになれた気がした。