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#メメントリ
❀ 花惇 ✿
300
sea🎼
17,339
如月💜🎼
230
5月
朝日が部屋の中に差し込んで
俺の目を覚ます
重たい身体を起こして
リビングへと向かう
何でもない日常の一角
だけど今日は、少しだけ違った
暇 懐
雨乃 こさめ
暇 懐
思わず驚いて声を出してしまったが
俺は咄嗟に叫ぶのを堪えた
リビングに行くと見えたのは、ソファーですやすやと寝ているこさめの姿
俺が寝ている間に合鍵で入ってきたのだろう
暇 懐
寒いだろうに
何もかけずそのまま寝ていたので、そっと毛布をかけた
それが心地よかったのか、少しだけ寝顔が綻ぶ
安心して眠っているのを見て、安心した
実は朝起きたらいた…なんてことがあったのはこれが初めてではない
こさめの頬にはまた、涙の痕があった
最近、合鍵を使う回数が増えている
こさめが俺の家に来るときは、決まって嫌なことがあったときだ
理由は知らないし、教えてくれない
けど…決まって涙の痕が見える
暇 懐
泣くくらい嫌なこと
消えたくなるくらい、辛いこと
明るく振る舞う癖に繊細なこさめは
まだそこに踏み入らせてくれない
雨乃 こさめ
暇 懐
雨乃 こさめ
暇 懐
雨乃 こさめ
雨乃 こさめ
暇 懐
雨乃 こさめ
しばらくして目が覚めると
眠たそうに目をこすりながらリビングの椅子に座り
トーストを一口食べる
雨乃 こさめ
暇 懐
いつものように長い会話ではなかった
途切れ途切れの、世間話
今日は相当弱ってるみたいだ
雨乃 こさめ
暇 懐
暇 懐
雨乃 こさめ
あ、良かった…
暗い表情のこさめの頭を撫でてやると
照れくさそうに笑ってくれた
雨乃 こさめ
雨乃 こさめ
暇 懐
いつものように、優しくこめかみへキスが落とされる
一瞬のこと
けど離れると、いつもその余韻が消えない
雨乃 こさめ
雨乃 こさめ
暇 懐
暇 懐
好きな奴にいつもされるこっちの身にもなってほしい
何度されても心臓バクバク
暇 懐
暇 懐
雨乃 こさめ
雨乃 こさめ
雨乃 こさめ
暇 懐
きっとこさめの中の一種の儀式的なものなのだろうと
勝手に思ってはいるけど
その意図は掴むことができない
雨乃 こさめ
暇 懐
雨乃 こさめ
雨乃 こさめ
なんて…考えていたら
こさめが自身の唇を指差しながら
そう尋ねてきた
暇 懐
雨乃 こさめ
雨乃 こさめ
今日の雰囲気は、やっぱり少し違っていた
真剣な顔でこちらを見つめる
もしかしたら…今日初めて
こさめの中の深い部分に、触れることができるのかもしれない
雨乃 こさめ
暇 懐
雨乃 こさめ
雨乃 こさめ
暇 懐
雨乃 こさめ
雨乃 こさめ
__𝒔𝒊𝒅𝒆 雨乃こさめ
こさめのお父さんね
すっごく優しい人で
いっつもにこにこしてる人だった
いい子だねって
頭を撫でるといつも
こめかみに優しくキスをしてくれたの
雨乃 こさめ
こさめの父
雨乃 こさめ
こさめの父
こさめの父
こさめの父
こさめの父
こさめはずっとそれが忘れられなかった
小さい頃に事故で亡くなっちゃって…
2度とお父さんと会えなくなって
でも、あんまり覚えてない会話の中で
それだけは、ずっと覚えてた
雨乃 こさめ
雨乃 こさめ
雨乃 こさめ
雨乃 こさめ
暇 懐
雨乃 こさめ
雨乃 こさめ
雨乃 こさめ
君はまた、いつの日かのように泣いてくれた
誰かを想って泣ける君は
やっぱりすっごく優しい人だね
雨乃 こさめ
暇 懐
雨乃 こさめ
ソファーに座ってそのまま待っていると
驚いたことに
なつくんが近づいてきて
こめかみに優しくキスを落としてくれた
雨乃 こさめ
暇 懐
暇 懐
雨乃 こさめ
暇 懐
暇 懐
雨乃 こさめ
心の底から指先まで
体温が上がるのを感じた
雨乃 こさめ
暇 懐
だって…その
こんなに嬉しいとは思ってなくて
安心できるとは思ってなくて
暇 懐
暇 懐
雨乃 こさめ
何でいつも
何でいつもなつくんは
離れて行こうとするこさめの手を
掴んでしまうのだろう
何度も消えようと思った
辛くて
気持ち悪くて、仕方なくて
そんな想いするくらいならって何度も考えた
なのに、そんなこと言われたら
雨乃 こさめ
幻滅されてしまうかもしれない
突き放されてしまうかもしれない
でも、なつくんなら
雨乃 こさめ
綺麗な赤色
静かな中で優しく燃えている
暖かい瞳
雨乃 こさめ
いつかは崩れるってわかってる
だから、今だけでいい
〝今だけで良いから〟
雨乃 こさめ
コメント
1件
うわあああ第9話読み終えたよ…!!😭💕 こさめちゃんの“おまじない”の話、胸がギュッてなった…。お父さんがくれてたキスを、今度はなつくんが同じように返すシーン、尊すぎてやばい。こさめが「恵みの雨」って言われて戸惑うのも、全部愛おしいよ…。 「受け止めて」って素直に言えるようになったこさめちゃん、確実に変わってきてるね。ふたりの距離、じわじわ縮まってて泣ける…。次も絶対読む!📖💫