テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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雨が降る。×も降る。

第134話 - 総司編第15話　　山南さんの、代わり？

2024年07月13日

#新選組

#歴史創作

#BL(？)

メンアノ！

中の人

暇だー

中の人

怠いー

中の人

めんどいー

仲成

いいから書け

中の人

分かったよ…

中の人

始めるかぁ…

沖田総司

これでっ、どうだぁ！

市村辰之助

うわっ、まだまだっ！

市村辰之助

てりゃああ！！

沖田総司

うわぁぁぁ！！？

沖田総司

あっぶな……落ちるところだったぁ！

市村辰之助

うわぁ、落ちなかったぁ！

沖田総司

惜しい惜しい！

沖田総司

取り敢えず、この危機的状況から脱出しないと！

沖田総司

───

沖田総司

うわぁ！

市村辰之助

やったぁ！オレの勝ちです！

僕たちは何をしてたか気になる？

実は、おはじきしてたんだ！

あの平べったいやつを弾いて遊ぶやつね

まあ、僕は負けたんだけど

沖田総司

うぅ、もう一戦！

市村辰之助

あ、いいですよ！

辰之助くんは僕のやりたいことに合わせてくれる

面倒見の良い子だ

まるで、山南さんみたいで───

沖田総司

─っ…

市村辰之助

お、沖田さん！？大丈夫ですか！？

沖田総司

あ、う、うん、大丈夫

市村辰之助

………

市村辰之助

お仲間さんとの記憶、思い出しちゃったんですか？

沖田総司

あー、まぁ、そう、かな

沖田総司

ただの仲間なら良かったんだけど……

市村辰之助

………

すると、辰之助くんが僕の手を握ってきた

ぬっと、手の温もりを感じる

沖田総司

た、辰之助くん…？

市村辰之助

オレ、沖田さんの話、聞きたいんです！

市村辰之助

辛いことは言わなくて良いんですけど

市村辰之助

俺と鉄之助は最近入ったばかり

市村辰之助

その前の新選組の話はわからないんです

市村辰之助

だから、聞いてみたいんです

沖田総司

……

辰之助くんの目は真面目だった

話を聞きたいみたい

でも、今の僕に話せるほどの気力はあるのだろうか

市村辰之助

………

市村辰之助

土方さんに聞いても良いんですけどね

市村辰之助

でも、貴方が一番辛いでしょう？

市村辰之助

……少しでも、力になれたらなと

市村辰之助

あ、失礼ならやめますよ！

市村辰之助

沖田さんの気持ちが一番大切なので！

沖田総司

………

沖田総司

なら、話を聞いてくれる？

市村辰之助

！！

市村辰之助

はい！

沖田総司

まず、これを見てほしいんだ

僕は辰之助くんに袋を見せた

市村辰之助

？

市村辰之助

……この中に入ってる？

市村辰之助

そういうことですか？

沖田総司

……

沖田総司

そうだね

沖田総司

その物の内容なんだけど……

僕は袋の中からあるものを取り出した

市村辰之助

…

市村辰之助

これ、は？

沖田総司

………

沖田総司

僕の、大切な人だった方の鉢巻…

市村辰之助

……何というか、その……

辰之助くんは鉢巻を見て驚いているようだ

そうなるのも無理はない

だって………

市村辰之助

……血、付いてるじゃないですか…

沖田総司

………

市村辰之助

……亡くなったんですか？

沖田総司

……そうだよ

沖田総司

それも、僕の手で

市村辰之助

え……

辰之助くんは目を見開いたまま固まっている

無理もない

彼は死体や殺人に手を染めていないのだろう

そう怖じ気つくのも当たり前だ

市村辰之助

………

市村辰之助

何で殺すことになったんですか…？

沖田総司

……

沖田総司

辰之助くん、君は切腹っていうの、知ってるかな？

市村辰之助

あ、はい、分かります

市村辰之助

重い罪を犯した武士が武士らしく死ぬための方法

市村辰之助

所謂自害ってこと、ですよね…？

沖田総司

………

沖田総司

うん、そうだよ

市村辰之助

…あ……

沖田総司

気付いた？

市村辰之助

……介錯を、頼まれたんですか？

市村辰之助

土方さんや近藤さんに？

沖田総司

まあ、そうだ、ね

沖田総司

………

沖田総司

でも、僕を選んだのは僕の大切な人

沖田総司

その人自身が僕を指名したんだ

市村辰之助

そ、それは──結構やられそうですね……

沖田総司

分かってくれて助かるよ

僕は鉢巻を汚さないように丁寧に取る

沖田総司

………

沖田総司

その人はね、面倒見が良くて、皆から慕えられていたんだ

市村辰之助

え、そんな人が？！

市村辰之助

そ、それは、結構大きな理由がありそうですね…

沖田総司

そうだよね…

沖田総司

………最後まで、僕に対しては笑顔でいてくれた

沖田総司

最期も笑顔で……

沖田総司

笑顔、で………ｯ！

市村辰之助

お、沖田さん！

沖田総司

うっ、ううぅぅ……

市村辰之助

お、落ち着いてください、ね？

辰之助くんは丁寧に僕を宥めてくれている

ただ、僕にはそれが苦痛だった

何故かって？それはね…

市村辰之助

あまり無理しないでください

市村辰之助

心配になりますので

沖田総司

っ………

沖田総司

何で、そんなに優しいの……っ

市村辰之助

えっ…？

辰之助くんと山南さんが重なって見えるから───

沖田総司

……

沖田総司

ん……

市村辰之助

あ、起きましたか…？

沖田総司

あ、あぁぁ、辰之助くん、か

僕は意識を無くしていたらしい

市村辰之助

つ、疲れてるんじゃないですか？

市村辰之助

熱はないようですけど…

沖田総司

う、うーん……

市村辰之助

………

市村辰之助

今日はもう休みます？

市村辰之助

流石にこれ以上は危ないかもです

沖田総司

……

市村辰之助

体を温めながら休んでください！

市村辰之助

それでは！

こうして、辰之助くんは退出した

やっぱり山南さんみたいな子

まるで山南さんの代わりだ

沖田総司

……

沖田総司

？あれ……

山南さんに、会わない……？

斎藤一

何ですか、土方さん

斎藤一

貴方から呼ぶの、珍しいですね

土方歳三

まあ、そうだな

斎藤一

それで、一体どうしたんですか？

斎藤一

暗殺とか、そこの仕事ですか？

土方歳三

お前に暗殺は向きすぎてるから却下してる

斎藤一

何その理由……

土方歳三

逆に狙われやすいんだよ、お前は

土方歳三

あと、女遊びと酒癖を治せ

土方歳三

お前は一体何回法度を破れば気が済むんだ

斎藤一

………

斎藤一

知りませんよ、そんなの

斎藤一

なら、切腹しても良いですよ？

斎藤一

何度も法度に触れてますもんね

土方歳三

私は黙認してるだけだ

土方歳三

理由は分かるか？

斎藤一

………

土方歳三

知ってるんだよ

土方歳三

過去の過ちを忘れたいだけだろ

斎藤一

……

斎藤一

そんなの、どうでもいいじゃないですか

土方歳三

よくねぇよ

土方歳三

というか、お前が消えたら新選組終わるからな

土方歳三

お前は生かしときゃあなんねぇんだよ

斎藤一

………何それ

土方歳三

私も知らん

斎藤一

とりあえず、もういいです？

斎藤一

俺、もう行くので

土方歳三

な、おい！！

斎藤一

クソが…

誰も俺の気持ちなんかわかってくれねぇ

人を信頼するのが苦手な俺なんだ

更に、俺は幼い頃、大人を殺した

斎藤一

こんなやべぇやつを好きになるやつは、相当な物好きだよな

藤堂平助

あー！一くんだー！

斎藤一

なっ………

斎藤一

ん、んだよ……

藤堂平助

いやぁ、色々あってきちゃった！

斎藤一

んだよ、それ…

……物好きがここにいたな

藤堂平助

隣良い？

斎藤一

…隣に座る需要あるか？

藤堂平助

…無いけどさ

斎藤一

ま、勝手に座れ

藤堂平助

あ、それなら膝枕は？

斎藤一

却下

藤堂平助

えぇ？

斎藤一

何で良いと思ったんだよ

藤堂平助

ただ反応見たかっただけだし

斎藤一

ふん…

本当は、膝枕されても満更でもないんだ

ただ、恥ずかしい

やっぱり、男同士だからか？

藤堂平助

………

斎藤一

……？平助？

……寝ちまったようだ

斎藤一

…はぁ

斎藤一

……

俺の顔が今さら熱くなるのを感じる

斎藤一

はは、最悪

斎藤一

本当は想い、伝えたいんだけどなぁ……

───はぁ

中の人

何で最後こうなった

斎藤一

知らねぇよ

中の人

うーん…

中の人

まあ、ここはしめるか

仲成

あ、ネタがないから閉めようとしてる

中の人

べ、別に良いだろ！

中の人

それじゃあ、またいつか！

雨が降る。×も降る。

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