🎸
…ん
人々が寝静まった夜 🎸は寒さを感じ、目を覚ました。
🎸
(いつの間にか布団から
はみ出てんじゃん)
はみ出てんじゃん)
🎸
(そりゃ寒いはずだよ…)
暗い部屋の中、温もりを求め 布団を手繰り寄せた。
🎹
…んん
🎸
あ、起こした…?
🎹
…zzz
🎸
(起きてなかった、よかった)
🎹を起こさない様、 慎重に布団を被り直した🎸は気付く。
🎸
(うわ…、🎹って手足冷たいな…)
🎸
(そういえば🎤のスマホで配信した時も冷たかったんだっけ)
🎸
…
🎸
……
氷の様に冷たい手を握ってみる。
🎹
…ん
今度こそ起こしてしまったかと 🎸は焦ったが、身動ぎしたのみで 🎹はすぅすぅと寝息を立て、 眠っている。
🎸
(…幸せそうな顔で寝ちゃって)
🎸
(何か夢見てんのかな)
握った手から自分の温度が 🎹に移り、手の温もりが広がる。
🎸
(…お、温かくなってきた)
一度繋いだ手を離さず、 🎹の手に目をやる。
🎸
(🎹って指も綺麗だよな…)
🎸
(俺と違って柔らかくて細い指)
🎸
(いつもこの手で音を奏でてるんだよな)
🎸
…好きだな
目の前で眠る恋人への気持ちが、 🎸自身も気付かず音に出た。
🎸
(…髪もさらさらだし)
🎹
…ん
ふと🎹の頭を撫でてやると、 その手に擦り寄ってきた。
🎸
…猫みたい
その後もしばらく撫で続け、 些細な幸せに胸がいっぱいになる。
🎸
(恥ずかしくてなかなか言えないけど)
🎸
(🎹が思ってる以上に)
🎸
(🎹が好きだよ)
🎸
(…もうちょっと素直に
言えたらいいんだけど)
言えたらいいんだけど)
🎸
(言葉にするには時間が掛かりそうだから)
🎸
(これで許して)
🎸は🎹の額に口付けをする。
🎸
…おやすみ
愛する恋人の体温と、自分の体温。
程よい温かさに包まれ、 🎸は夢の中へ戻っていった。