運命の赤い糸

夕暮れの教室

窓からはオレンジ色の光が 差し込んでいる

クラスの皆はとっくに帰っていて

換気の為に空いている窓からは 運動部の声が聞こえてくる

教室に残っているのは僕と もう1人

どうしてこうなったんだっけ？

4月

ざわざわ

春休みが明け 今日から学年が2年生に上がる

学校に着くと既にたくさんの生徒が 廊下でクラスを確認していた

１年生の時はなんだかんだ 決めかねてしまって 結局部活には入らなかった。

いわゆる帰宅部だ

キーンコーンカーンコーン

3人で話していると10分前を 知らせるチャイムが鳴る

教室

ガラガラ

前の席のオラコと話していると 教室の扉が開く

ドズル先生は技術を担当していて １年生の時も何回も授業を受けた

優しいし面倒見も良いしで 生徒から人気の先生だ

ドズル先生が出ていってしまって 教室の生徒たちはお喋りを始めた

オラコは前の席の女の子と話している

ふと、隣のの生徒はどんな人だろうと 視線を横にズラす

左は窓なので右隣の生徒だ

黒髪にメガネで綺麗な緑色の瞳

なんとなく仲良くなりたいな、と 思った

机をトントン、と指でつつく

ガラガラ

なんだかんだ帰り

中庭

3人　(*´꒳`* )))))ﾄｺﾄｺ

僕は来た道を慌てて戻る

スマホは教室の机に置いているはずだ

校舎に入ろうとした時 聞き覚えのある声が聞こえてくる

僕は気になってしまって 様子を見てみる事にした

校舎裏

校舎の裏を覗くとおんりーと女の子が 話している姿が見える

僕はスマホの事を思い出す

パソコン室、というのは覚えているが 何棟だったか忘れてしまった

パソコン室に向かう為に階段を昇る

あと少し、という所でまたまたおんりーの姿が目に入ってくる

声を掛けようと思ったのだが....

何やら女の子と話してるみたいだ

耳を澄ませると、2人の会話が聞こえてくる

階段を下ってくるおんりーは 早足であっという間に距離が縮まる

バッチリ目が合う

C棟だと思っていたがどうやら 違ったみたいだ

おんりーに会えてラッキーだった かもしれん

今の事が気になったけど聞いたら 不味いかなと思って聞かなかった

　僕はおんりーと他愛もない事を話 ながら部室に向かった