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nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 暴力表現過多⚠️ 年齢操作注意⚠️ 兄弟パロ注意⚠️ 関東組虐められ注意⚠️
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苦手な方はback推奨!
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第3話 それぞれの決意
翌朝の教室。
チャイムが鳴る少し前のざわめきの中で、いるまは教室の隅に座るらんを見つめていた。
白い体操服。
袖口は丁寧に洗われているのに、ほんのり湿り気が残っている。
この間と同じ。
周囲の数人がクスクスと笑いながら囁いているのも耳に入ったが、らんはいつものように俯いてノートを広げているだけだった。
いるま
いるまは小さく息を吐いた。
席を立ち、当然のようにらんの隣へ腰を下ろす。
いるま
声のトーンはあくまで自然に。
いつもと変わらない会話に見えるように。
らんは驚いたように顔を上げ、それから曖昧な笑みを浮かべる。
らん
らん
ノートを見せる仕草はぎこちない。
その顔に張り付いた笑顔の裏で、どれほど疲れているかを、いるまはもう気づいてしまっていた。
放課後。
いるまは廊下に出ようとしたら、後ろから小さく呼び止められた。
らん
振り返れば、そこにいたのはらんだった。
いつもは「一人で帰れるから」と言うはずのらんが、珍しく自分から声をかけてきた。
いるま
何でもないふうに答えながら、いるまの胸の奥はざわりと波打った。
――こいつ、どれだけ追い詰められてんだ
隣を歩くらんの横顔は、笑顔を貼り付けているのにどこか影が濃い。
誰にも気づかれないように、けれど必死に助けを求めているように見えた。
いるま
いるま
言いかけた瞬間、らんが先に言葉を重ねる。
らん
笑顔のまま、核心を避ける言葉。
いるまは口をつぐみ、ただ隣を歩き続けた。
一方その頃、別の教室では。
放課後のざわめきが遠ざかり、静けさが広がる中で、こさめとみことが机を突き合わせて座っていた。
目の前にはノート。
そこに「なつ」「すち」と名前が書かれている。
こさめ
こさめが呟くように言った。
みことはペンをくるくる回しながら、唇を噛んで考え込む。
みこと
みこと
悔しさが滲む声。
こさめは小さく頷き、ノートに「先生?」と書いた。
みこと
みこと
こさめ
二人の声が重なった。
しばし沈黙が落ちる。
みことは椅子の背に体を預け、天井を見上げて吐き出した。
みこと
みこと
その言葉に、こさめはゆっくりと顔を上げた。
瞳は真剣に揺れている。
こさめ
こさめ
きっぱりと言い切る声。
みことは目を瞬かせ、それから小さく笑った。
みこと
みこと
二人は顔を見合わせ、机の上のノートを睨む。
こさめ
こさめの声は震えていたが、その奥には確かな覚悟があった。
その夜。
外の月明かりの下では、いるまが拳を握りしめていた。
いるま
ぽつりと呟く声は夜風にかき消される。
同じ頃、机に広げたノートを前に、こさめとみことは鉛筆を走らせていた。
こさめ
こさめ
みこと
小さな字でびっしりと書き込まれていくページ。
それは稚拙な作戦で、完璧にはほど遠い。
けれど、そこには確かな想いが込められていた。
誰かを守りたいという、不器用な決意が。
翌朝。
いるまはわざとらしく大声でらんに声をかけた。
いるま
教室中が一瞬こちらを振り返る。
その中でらんは困ったように笑いながらも、隣の席に座る。
その光景を、廊下の向こうからこさめとみことが見つめていた。
互いに目を合わせ、小さく頷き合う。
それぞれの小さな一歩。
それは何も変えられないようでいて、確かに未来へと繋がっていた。
第3話・了
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡40
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コメント
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3人とも、関東組を必死に守ろうとしてるのほんとに優しすぎる...、
不器用な愛ほど美しいこともあるね







