コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
1か月前、ニキは死んだ……はずだった。
葬式もしたし、死因だってわかった。
なのに数週間前、ニキが俺を助けに来てくれた。
薬をのんでは吐いての繰り返しをしていた俺を、救ってくれた。
どうしてニキが生きているのか、あの日見た浴槽の中のニキは一体なんだったのか。
そんなこと、もうどうでもよかった。
ニキが生きていた。
今の俺には、それだけで充分だった。
ニキ
しろせんせー
俺がさっき頼んだクレーンゲームで取れたものは、黄色、紫、ピンクの猫のキーホルダーだった。
しろせんせー
ニキ
ニキはあからさまに動揺して、それを隠すように俺にキーホルダーを手渡した。
しろせんせー
その後、いい時間になったので解散して各自家に帰った。
俺はなんだか飲みたい気分で、酒を買いにコンビニへと出かけた。
しろせんせー
ニキから貰った紫色のキーホルダーをスマホカバーにつけて、キーホルダーを揺らしながらコンビニへと歩く。
店内に入ると、見慣れた奴がいた。
しろせんせー
キャメロン
生気のない返事、 目の下のくっきりとついたクマ。
手に持っているのはエナジードリンクだった。
しろせんせー
心配になり尋ねると、キャメロンは大きく目を見開いた。
キャメロン
キャメロン
ニキのこと?あいつまたなんかやらかしたんか?
…いやもしかして、ニキが生き返ったこと知らんとか…?
なんや、そういうことか。
なら早く教えたらんと、
しろせんせー
俺が説明しようとすると、後ろから声をかけられた。
ニキ
しろせんせー
ニキ
キャメの方を見ると、青ざめた顔で瞳をグラグラと揺らしていた。
キャメロン
キャメロン
ゆらゆらと、ニキに近づいて行く。
キャメロン
りぃちょ
キャメさんに、小声で耳打ちする。
キャメロン
キャメロン
大きく見開いた目で、おれをみつめる。
りぃちょ
キャメロンを睨んで、 せんせーの方へと向き直る。
しろせんせー
ニキ
ニキに手を引かれて、訳も分からず自動ドアをくぐる。
しろせんせー