桃赤
白昼夢の恋人
橙
休憩中
死んだような目で
体育館のステージの端に
座っている俺の横に腰掛ける橙先輩
橙
そう言って差し出したのは
缶のコンスープ
赤
有難く受け取って
両手で包み込む
肌寒くなってきた秋の気温のせいで
コンスープの温かさが身に染みた
赤
橙
しかめっ面のまま、
彼も自分のコンスープを開ける
橙
赤
橙
橙
橙
赤
あれから泣き疲れて気づいたら
図書室で寝ていた所を
青ちゃんに発見され
家に連行された
桃先輩は
どこにもいなくて
あれから図書室に行っても
彼が姿を見せることはなかった
赤
赤
一言発すると
溢れ出したように
涙がこぼれた
もう会えないのかな
本当に終わりなのかな
俺の事嫌いになったかな
赤
彼の事を多分俺は
近いうちに忘れてしまう
橙
橙
橙
橙先輩が俺の背中を
優しくさすってくれる
いつものあの威勢の良い手じゃなくて
物凄く甘えてしまうような
優しい手。
赤
橙先輩は
それ以上は何も聞いてこなかった
ただ黙ってその日は
傍にいてくれた
青
文化祭の前日
俺達のクラスはお化け屋敷をやるから
その準備中
赤
赤
青
赤
青
青ちゃんはニコニコ顔で
我が子のように
その気持ち悪い物体を抱きしめた
青
青
赤
青
青
すると青ちゃんは
それを俺の前に急に突き出してくるから
悲鳴を上げてしまった
赤
青
笑い転げる青ちゃんにムカついて
俺はその気持ち悪い奴の頭を
軽く叩いてやった
青
彼は笑いすぎて出た涙を
指で拭き取りながら言う
赤
青
青
自覚は....ある
だけどいつまでも落ち込んでいたら
演劇部のみんなにも迷惑がかかるから
今は
桃先輩のために
頑張ろうという意思で
何とか保っているのだから
赤
青
あの日
おかしかった俺の事なんて
黄先生で吹っ飛んだみたいだったから
青ちゃんには適当に 誤魔化したのだけれど
赤
赤
桃先輩は
きっと見に来てくれる
そう信じる
俺は
幽霊とか関係ない
彼が
大好きだから
紫
赤
本番の演劇が終盤に差し掛かり
ここで少年役の俺が
天使役の紫先輩を
一瞬で忘れてしまうシーン
天使役の紫先輩が
桃先輩と重なって
視界がぼやけた
あぁ、どうしよう
ここ泣くシーンじゃないのに
ぼんやりとした顔で
何してたんだっけって
言わなきゃいけないのに
言葉が出てこなくて
涙が次から次へと溢れて
床を濡らしていく
赤
赤
赤
次で最後です、多分w あのぉ.... 最初の方相互フォロー頑張ってたんです だけど最近リムられんの面倒くさくて してないですすいません 私なんかにフォローして欲しい方 いらっしゃったら教えてください (*・ω・)*_ _)ペコリ
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