〜真冬 side〜
天ちゃんが浄化技を唱えて、 光月夜で闇を斬る
その瞬間、何故か僕には、闇が とても悲しそうな、辛そうな顔を しているように見えた
まるで、僕らに助けを 求めてきた時の、天ちゃんみたいに
彼方
真冬
彼方
へたりこんでいた地面から立って、 片眼しか見えなくなってしまった そらるさんを支えながら、2人で 天ちゃんのところに行く
真冬
翔太
翔太
彼方
何故か、ポロポロと涙を流していた
翔太
そう言って、嗚咽を漏らしながら 泣き始めた天ちゃん
翔太
翔太
静かに泣く天月君を、 2人でそっと抱きしめる
真冬
真冬
彼方
真冬
彼方
彼方
涙を拭いて、それぞれ魔法空間に行く
ノアさんに言われた通り、事前に それぞれTwitterで、しばらく浮上 しないことをみんなに伝えておいた
天ちゃんとは空間が別だから、 魔法界に出たところで合流する ことになってる
……はず、だったんだけど……
彼方
翔太
真冬
何故か、3人一緒にいつもの 魔法空間に来ていた
普通、空間は1人一ヶ所で、僕と そらるさんが同じ場所ってこと自体、 今までに例がないくらい異例のこと なのに……何で、天ちゃんまで?
翔太
真冬
翔太
じゃあ時系列的には、昔天ちゃんが 使ってたところにそらるさんが来て、 さらに僕まで来ちゃったってこと?
彼方
彼方
彼方
そらるさんらしい、 なんとも呑気な答えだ
真冬
僕もそう考えることにして、 笑いながら言う
それから、3人で空間の扉の方に 行って、魔法界へ向かった
もう、闇生物も闇使いもいない
いつもの平和な世界に戻っていた
翔太
病院のような療養施設もある中心部へ 向かう道中、あちこちを見回して、 懐かしむように言った天ちゃん
耳飾りの鈴も、楽しそうに チリンと鳴っている
真冬
翔太
翔太
雰囲気かぁ……たしかにここは、 常に魔力が消費されるからなのか、 現世とはちょっと違う独特な 空気が流れてる
天ちゃんは、それのことを 言ってるのかな
雑談しながら歩いて、中心部に着く
さっきまでいた魔法使いは、 ピリピリした空気とは一変、それぞれ 立ち話をしたりして和んでいた
ノアさんも、どこかに いると思うけど……
──チリン
真冬
不意に、天ちゃんの耳飾りの 鈴の音がしたと思って、 チラリとその方を振り向く
だけど、そこに天ちゃんはいない
翔太
かと思えば、僕の向いていた方とは 真反対から、声をかけられた
真冬
今の、絶対に天ちゃんの 耳飾りの音だと思ったけど……
真冬
少し気になって、もう一度 音のした方を向いてみる
真冬
すると、軽い人混みの中、どうにも 見覚えのあるものを見つけた
真冬
頭の中が混乱したまま、身体の方が 先に動いて、勝手にその方へと 足が進んでいく
真冬
そして、とある人物に話しかけた
金髪に、前髪には赤メッシュの、 背が小さい女性
その人の右耳には、天ちゃんの つけてるものと瓜二つの、鈴のついた 赤い耳飾りがつけられていた
こちらを振り返った眼は、 黄色をしていて……
……って、この顔!?
???
???
真冬
「まふちゃん!?」 「96ちゃん!?」
コメント
4件
浄化成功したのになぜ泣いていたんだろう? これで平和になった〜そらまふ月(ノアさん)お疲れ様です! そしてまさかの96ちゃんも!?そりゃ両方びっくりするわw エピローグ見てきます!
ぉぉおおおおっ!?? えっと…とりあえずあまちゃん! 浄化成功したんだねっ!?? 良かったぁ…これでまた平和な日常を 取り戻せたんだね!!!!! んで……まさかの96ちゃん登場w 96ちゃんも魔法使いだったのか! 続き読んできます!