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苦い
慣れない臭いに喉が焼ける
何も考えたくない
知らないフリして生きたい
醜いもので溢れかえる
夢と現実の区別がつかない
颯一郎
颯一郎
気を抜くとボーっとしてしまう
颯一郎
『失礼します』
『颯一郎先輩居ますか?』
颯一郎
山下
颯一郎
山下
山下
颯一郎
嗚呼、
やな感じ
ガラッ
颯一郎
教室には
山下くん、髙橋くん、紅林くん、由伸、
そして…、
廣岡
颯一郎
颯一郎
なんで、
どうして、
言いたい事は沢山あるはずなのに
掛ける言葉が見つからなくて
口を噤んで下を向いてしまう
山下
山下
山下
山下
山下
山下
颯一郎
颯一郎
山下
山下
颯一郎
颯一郎
山下
山下
山下
颯一郎
山下
山下
山下
山下
山下
山下
山下
山下
山下
山下
山下
山下
山下
山下
颯一郎
颯一郎
颯一郎
山下
山下
颯一郎
山下
山下
山下
颯一郎
宏斗
廣岡
廣岡
宏斗
宏斗
廣岡
宏斗
廣岡
宏斗
宏斗
廣岡
廣岡
廣岡
廣岡
宏斗
宏斗
颯一郎
颯一郎
山下
山下
山下
山下
山下
山下
山下
颯一郎
山下
颯一郎
ドクッ…、
廣岡
廣岡
宏斗
紅林
由伸
山下
颯一郎。
颯一郎
母はまだ小3だった俺を置いて家を出た
原因は父の暴力
父は酒癖が悪く、女好き
愛想尽きた母はとうとう逃げ出した
別に悲しくなかった
多少の愛はあったのだろうが母は俺を酷く妬んでいたからだ
9歳の時点で既に顔が完成した俺は母にとって嫉妬の根源だった
母は父からの束縛に逃げるだけじゃなく、
俺を殺してしまう前に身を引いたんだと思う
問題はそれからだ
父が俺に欲情するようになった
父
スル…、
いつも馬鹿みたいに俺を殴る手が
そっと優しく輪郭を撫でる
ねっとりとした父の笑顔に気味の悪さを感じた
颯一郎
父
父
父
11歳、父と初めて体を繋げた
早くこの時間を終わらせたくていつも時計ばかり見ていた
中学に上がっても俺の生活に変化は 訪れなかった
颯一郎
紅い口紅を強く塗る
自分を保っていられるよう
強気でいられるようにと
一種の盾だった
父
颯一郎
颯一郎
指で唇をなぞられる
口紅が頬まで伸びてしまった
父
父
父が愛おしそうに母の名前を呼ぶ
颯一郎
颯一郎
言っても無駄なのは分かってる
それでも、
どうしても希望を抱いてしまう
もう自分は綺麗じゃないと知っているのに
颯一郎
煙草の煙
酒の臭い
それに囲まれた汚い俺
苦い
慣れない臭いに喉が焼ける
何も考えたくない
知らないフリして生きたい
醜いもので溢れかえる
現実が夢になれば良いのに
山下
颯一郎
颯一郎
颯一郎
颯一郎
颯一郎
颯一郎
颯一郎
颯一郎
颯一郎
廣岡
颯一郎
颯一郎
震える手で学ランを脱ぎ始める
謝らないと
皆んなに俺がついた嘘を
パサ…、
山下
宏斗
紅林
廣岡
由伸
颯一郎
颯一郎
廣岡
廣岡
廣岡
廣岡
廣岡
廣岡
馬鹿暑い日、俺は教室に体操着を忘れた
廣岡
廣岡
廣岡
廣岡
ガラッ
廣岡
颯一郎
何だあの傷
どう見たって故意に付けられた傷だ
颯一郎がいつも更衣室を使わない理由って、
颯一郎
颯一郎
颯一郎
颯一郎
廣岡
俺は間違えた
秘密にして良い事じゃない
誰かに相談すべきだった
颯一郎を助けるべきだった
なのに、
お前の顔をみたら何も言えなくなった
廣岡
廣岡
廣岡
廣岡
廣岡
廣岡
廣岡
廣岡
廣岡
颯一郎
颯一郎
颯一郎
廣岡
ギュゥゥ…ッ、
廣岡
颯一郎
あの後、先生達に事情を説明し、颯一郎先輩は親戚に引き取られた
分裂した人格は、颯一郎先輩のSOS信号だった
颯一郎先輩が幸せかは分からない
でもきっと、もう苦しくはないはず
山下
紅林
山下
山下
宏斗
紅林
紅林
紅林
山下
山下
山下
宏斗
紅林
紅林
紅林
山下
紅林