優奈
優奈はベランダに出ると、そこにはいかにも頑丈そうな白いロープが束ねておいてあった。
優奈
優奈
優奈はとても不思議に思ったが、自分が知らない間に置いてしまったのだろうと結論付けて、それ以上は考えなかった。
その日の夜
私が眠っている時に、事件は起きた。
優奈
優奈
優奈は目を覚まし
電気を付けた
優奈
優奈
部屋中に黒い煙が立ち込めていた。
優奈
優奈は一瞬夢だと思って、ほっぺをつねった。
優奈
優奈
優奈
優奈
優奈
優奈は低い姿勢を保って、火元を探す。
キッチンはいつも通り、トイレや風呂場も特に問題がない。
優奈
優奈
さらに黒い煙が立ち込めていく。
視界が狭くなっている。
優奈
優奈はもうパニック状態だった。
優奈
優奈はベランダに出た。
すると、部屋に立ち込めていた黒い煙が勢いよく外に出て行く。
それでもなお、熱を帯びた黒い煙は止む気配がなかった。
優奈
誰かに助けを求めたいが、恐怖のあまり声が出ない。
優奈
優奈
私はふと、昼にベランダに出た時に頑丈そうなロープがあったのを思い出した。
優奈
優奈
黒い煙はさらに勢いを増し、部屋から外へと放出され続けている。
優奈
優奈は、ロープの端をベランダの手すりのところに何重にも結び、飛び降りようとする。
優奈
優奈
優奈
優奈はロープのもう端をベランダから、マンションの下のほうに投げ込んだ。
優奈はそのロープを掴み、ベランダの手すりに足をかける。
そして勇気を出し、ロープを握ったまま外に飛び込もうとした
その時
ぶちっ!!
優奈
ロープは一瞬にして切れて、優奈と共に落ちてゆく。
優奈
グシャ!!
この事件は、その後自殺として扱われた。
また、火事などの形跡も全く見つからなかった。
ただ、玄関が酷く黒ずんでいた。