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恋仲の紗樹が熱で早退したと聞いたのは、

放課後、彼の幼馴染に会った時だった。

夏瞳(ナツメ)

夏瞳(ナツメ)

…き、さ…き、

夏瞳(ナツメ)

夏瞳(ナツメ)

…紗樹、大丈夫…?

聞き慣れた声を聞いた気がして、

少し意識が浮上する。

紗樹(サキ)

紗樹(サキ)

…んん、

紗樹(サキ)

紗樹(サキ)

…ん、なつめ…?

夏瞳(ナツメ)

え、あ、おう。

夏瞳(ナツメ)

夏瞳ですお邪魔してます。

紗樹(サキ)

紗樹(サキ)

…あれ、

紗樹(サキ)

なんでココに…?

夏瞳(ナツメ)

時差すご、え今聞くんだ

夏瞳(ナツメ)

夏瞳(ナツメ)

いや、初葵から、
紗樹が早退したって聞いて、

夏瞳(ナツメ)

放課後に寄ってみたんだよ。

夏瞳(ナツメ)

夏瞳(ナツメ)

そしたら、カギ閉め忘れてるし、

夏瞳(ナツメ)

制服のままベッドで倒れてるし、

夏瞳(ナツメ)

夏瞳(ナツメ)

…思ったより重症だったわ。

紗樹(サキ)

あつくてねむかったから。

夏瞳(ナツメ)

…で、調子はどう?

紗樹(サキ)

紗樹(サキ)

あつい…ぐわんぐわんする…

夏瞳(ナツメ)

うーん…とりあえず薬なら買ってきたけど、

夏瞳(ナツメ)

何が何だか分かんねぇな…。

紗樹(サキ)

あ、おう、ありがとう。

紗樹(サキ)

気が向いたら飲む。

夏瞳(ナツメ)

何その行けたら行くみたいな…。

夏瞳(ナツメ)

夏瞳(ナツメ)

…まあいっか、水と薬置いとくな。

熱で頭が回らないのに加えて寝起きの俺は、

正直自分が何を言っているのかもイマイチ理解してなかった。

紗樹(サキ)

…ん、ありがと。

夏瞳(ナツメ)

夏瞳(ナツメ)

…あ、てか、

夏瞳(ナツメ)

今ちょっと元気なら、着替えね?

夏瞳(ナツメ)

結構汗かいてるっぽいし…

紗樹(サキ)

…んん、このままでいい…。

こりゃ頭回ってないな。

…なんだかまるで、酔っているようだ。

紗樹がこんな風になるとは、珍しい。

夏瞳(ナツメ)

夏瞳(ナツメ)

と、とりあえず着替えね…?

夏瞳(ナツメ)

汗かいてると、さらに風邪引く気が…

紗樹(サキ)

……んー、そっか。

紗樹(サキ)

紗樹(サキ)

なら、てつだって?

夏瞳(ナツメ)

─っは?!?

意地悪に微笑む紗樹が、急に爆弾を投下した。

そして自分のネクタイを緩め出す。

夏瞳(ナツメ)

夏瞳(ナツメ)

え、ちょ、ま、

夏瞳(ナツメ)

夏瞳(ナツメ)

分かった、俺あっち向いてるから!!

紗樹(サキ)

え、おれ今着替えもってない、

夏瞳(ナツメ)

だぁあ〜わかったよ!!!

夏瞳(ナツメ)

持ってくるから着替えてろっ!!

紗樹(サキ)

紗樹(サキ)

……じゃあいらねぇや。

夏瞳(ナツメ)

は?!

言うなり、急に俺の腕を引っ張り、

ベッドに引き込む紗樹。

夏瞳(ナツメ)

夏瞳(ナツメ)

…っ、おい紗樹…!

紗樹(サキ)

夏瞳がどっかいくなら着替えない。

夏瞳(ナツメ)

うわ、ぁっ、ちょ!!

急に後ろから抱きしめられ、だいぶパニック。

─いや、あの、今何が起きてます??

夏瞳(ナツメ)

─っ紗樹、離せって…

とりあえず、今コイツの思考回路と理性は、多分どっかに沈んでる。

唐突すぎるので一旦離れようと、

紗樹の腕の中でじたばたともがくと、

紗樹(サキ)

…なんで逃げんだよ。

不服そうな声が耳元でして、

紗樹の手が腰の辺りをなぞった。

夏瞳(ナツメ)

─っっ!!

思わずびくっと反応し、

慌てて紗樹の手を上から握って捕まえる。

夏瞳(ナツメ)

…っ、紗樹…!!

紗樹(サキ)

…抵抗するならしていいのに。

首筋に刺激が来て、肩が跳ねる。

噛まれた、感触でそう理解した。

夏瞳(ナツメ)

…っ、さ、さき……

紗樹(サキ)

紗樹(サキ)

抵抗しないなら、好きにしていいの?

夏瞳(ナツメ)

─っっ、

ダメだって、

いやコイツ今熱出してんだぞ?!

紗樹(サキ)

紗樹(サキ)

…夏瞳、

紗樹(サキ)

…あつい……

夏瞳(ナツメ)

じゃあ離れろよ……っ

紗樹(サキ)

紗樹(サキ)

……イヤ。

そう言われ、ぎゅうっと抱きしめられる。

夏瞳(ナツメ)

っ…、さき…

俺だってとっくの昔に暑い。

そのせいで、顔に熱が集まりやすい。

紗樹(サキ)

…なつめ、

気のせいだろうが、俺までぐわんぐわんしてきた。

夏瞳(ナツメ)

…っ、なに…。

紗樹(サキ)

紗樹(サキ)

…いっしょにいて。

耳元で囁かれた言葉は、

夏瞳(ナツメ)

─っ、///

俺の思考を止めるのに十分過ぎるモノで。

夏瞳(ナツメ)

夏瞳(ナツメ)

……っわかった、わかったって…。

ヤケクソになり、紗樹に回されていた手をぎゅっと握った。

夏瞳(ナツメ)

…どこにも行かねぇから、

夏瞳(ナツメ)

…寝てろってば。

紗樹(サキ)

なつ……、

紗樹(サキ)

背後で、ドサッと音がする。

夏瞳(ナツメ)

振り返ると、紗樹がベッドに倒れていた。

夏瞳(ナツメ)

紗樹?!

…と、

紗樹(サキ)

…スゥ、スゥ……、

小さな寝息が聞こえた。

夏瞳(ナツメ)

夏瞳(ナツメ)

はァ……

あのまま食われなくて、

ほっとしたような、

…なんだか、

放置されたような…

夏瞳(ナツメ)

…いいよな、お前はマイペースで。

皮肉を込めてそう呟き、

紗樹の額に軽くデコピンを打ち込む。

紗樹(サキ)

っ、んん…

少し紗樹が顔をしかめたのに満足し、思わず笑みが漏れた。

夏瞳(ナツメ)

夏瞳(ナツメ)

夏瞳(ナツメ)

─次途中でやめたら、デコピンじゃ済まねぇからな。

どこにも行かないという約束通り、

紗樹の手に指を絡ませ、俺も目を閉じた。

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