テラーノベル
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「 吸血鬼の君に恋をした 」
ya×et
〈 注意 〉 キャラ崩壊 戦闘有り お互い呼び捨て メンバーが敵
夜が嫌い。
静かすぎて、思い出したくのない記憶が浮かんでくるから
それでも、私は夜に生きる
ヴァンパイアハンターとして。
木から飛び降りた瞬間、足に鋭い痛みが走った
着地は成功。でも脇腹を裂かれた傷が深い
さっき戦った吸血鬼のせいだ
血の匂いが、風に溶ける
まずい、吸血鬼を呼んでしまう
私は木にもたれ、短く息を整えた
強くなければ、生き残れない
その時だった
背後から、低く落ち着いた声
反射で剣を構える
木々の影から現れたのは、黒髪に赤メッシュの青年だった
整いすぎた顔立ち。夜に溶ける瞳
すごく綺麗、綺麗すぎる
冷たく言い放つ
即答すると、彼は小さく笑った
図星だった
視線が一瞬揺れる
青年はゆっくり距離を詰めた。でも、襲う気配は全くない
むしろ…心配しているような目
拒絶する前に、そっと私の腕をとる
体温は、思っていたよりも低い
なのに、その手は優しい
その言葉に心臓が跳ねる
血、吸血鬼が敏感に反応するもの。
私は無意識に彼の瞳を見た
一瞬。
本当に一瞬だけ彼の瞳が揺らいだ気がした
差し出された手、
私は迷った末、触れない
名前だけ言う。それだけで十分。
包帯が巻かれていく。
すごく手際がいい
意味深な言い方
怪しい。でも、
ぽつりと漏れた声に、自分で驚く
ゆあんの目が柔らかくなる
その視線が妙に熱い
絶対にわかっていない顔。
風が吹く
夜明け前の、淡い空
嘘だ、と心の中で思ってしまう。
でも、なぜか追及はしようと思わない
まっすぐな問い
普通なら拒絶する。
でも、
この人となら会ってもいいと思ってしまった。
それだけ言って背を向ける
木に飛び乗った瞬間、胸がざわついた。
振り返る。
ゆあんがこちらを見上げている
その瞳が、今度ははっきりと赤く光った
吸血鬼
かもしれないと自分の中で思ってしまった
夜が嫌い
でも、
あの男に会う夜だけは、自然と心地よかった。
知らなかった。
ずっと追い続けている”王家の吸血鬼”があの男だなんて。
物語はまだ、始まったばかりだった。
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