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あの夏が飽和する

あの夏が飽和する

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1

あの夏が飽和する

♥

245

2021年12月28日

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昨日、人を殺したんだ…

青はそう言っていた

梅雨どき、ずぶ濡れのまんま

俺の部屋の前で泣いていた

え、どうして

何があった…?

ブルブル

夏が始まったばかりなのに

青は酷く震えていた…

大丈夫、俺はお前を責めたりしないよ

だから、何があったか教えて欲しい

うん、

あのね、

ああ、ゆっくりでいいぞ…

そんな話で始まる、

あの夏の日の記憶だ

殺したのは、隣の席のいつもいじめてくるアイツ、

もう嫌になって、肩を突き飛ばして、

あいつの打ちどころが悪かったんだ…

でも、自分がやったことに変わりはないし、もうここにはいられないと思うし

どこか遠いところで死んでくるよ…ニコッ

どこか遠いところで死んでくるよ…ニコッ

ころんはそう言った

だから、そんな君に俺は言った

それじゃ俺も連れてって

え?

僕について行ったら後悔するよ…?

いいの…?

ああ、俺が青について行きたい

……

ダメか?

……いいよ

でも、後悔だけはしないでね?

青と一緒にいるのに後悔するかよw

…///

ありがと…///

クスッ

可愛い…

うるさい!

あははっ

財布を持って、ナイフを持って、

携帯ゲームもかばんに詰めて

いらないものは全部

壊していこう

あの写真も、あの日記も、

今となっちゃもう、

いらないさ、

人殺しと、ダメ人間の、

俺と青の旅だ

そして俺らは逃げ出した

この狭い狭いこの世界から

家族もクラスのやつらも全部捨てて

青と2人で

遠い遠い誰もいない場所で

2人で死のうよ

もうこの世界に価値などないよ

人殺しなんてそこらじゅう湧いてるじゃんか

青はなにも悪くないよ

…ッ

君は、何も悪くないよ

ポロポロ

ありがとう…ッ

ふふっ

ほら!泣いてないでいこ?

これからは自由なんだから、楽しいことしようぜ!

!!

うん!

楽しいことする!

あははっ

楽しもうぜ!

結構俺ら誰にも愛されたことなどなかったんだ

そんな嫌な共通点で

俺らは簡単に信じあってきた

青の手を握ったとき

微かな震えも既になくなっていて

誰にも縛られないで2人

線路の上を歩いた

自由だー!

そうだね笑

まじで楽しい!

僕も笑

自由だーー!

何回言うのそれ笑

だって自由じゃん!

そうだけど笑

行こーぜ!

うん!

金を盗んで、

2人で逃げて

今更怖いものは俺らにはなかったんだ

額の汗も

落ちたメガネも

今となっちゃ

どうでもいいさ

あぶれものの

小さな、逃避行の旅だ

…なぁ、青

なぁに?

いつか夢見た優しくて

誰にも好かれる主人公なら

汚くなった俺達も見捨てずに

ちゃんと救ってくれるのかな

そんな夢なら捨てたよ

…ッ

だって現実を見ろよ

「シアワセ」

の4文字なんてなかった

今までの人生で思い知ったじゃないか

っ…

そうだよな…

ごめんな

いいよ…ニコッ

でも、見捨てずに助けてくれる人なんて、いるのかな?

……

いないかもなw

いないよね笑

だって

自分はなにも悪くねぇと

誰もがきっと思ってる

ああ、悪くないよ

ぇ…

青は、悪くないよ

桃くん…グスッ

ごめんね…グスッ

ありがとう…グスッ

よく泣くなぁ…w

これからも、ずっと一緒にいような?

うん!

ずっと一緒にいる!

ほら、行くぞ!

レッツゴー!

宛もなく彷徨うセミの群れに

水もなくなり揺れ出す視界に

迫り狂う鬼たちの怒号に

馬鹿みたいにはしゃぎ合い

ふと、青はナイフをとった

桃くんが今までそばにいたからここまで来れたんだ

だから、もういいよ

もういいよ

死ぬのは、僕一人でいいよ

は!?

青!

ごめんね…桃くん…

ぼく…やっぱり…耐えられないや…

人を殺したからには…

死んで償わないといけない…

ぼくは…人の命を奪ったんだ…

ぼくがしたことは…絶対に…

許されないことなんだよ…

だからッ

もう…いいかなって…

今まで一緒に来てくれたのに…ごめんね…

待て!

ずっと一緒にいるって言ったじゃないか!

1人にしないでくれ…

死なないでくれ…

お願いだから…

ころんッ…

ごめんね…桃くん…

どうか…僕も分まで…

笑って生きて…ニコッ

ザシュッ

なんで…最後の最後まで…

笑顔なんだよ…

なんで!

そして、青は

首を切った

まるでなにかの映画のワンシーンだ

白昼夢を見ている気がした

...俺は

チュッ

俺は、まだ温もりがある

青の唇に、自分の唇を合わせた

俺の小さな唇だけでは溢れてしまうほどの

青からの

『生きて』

という温もりが感じられて、

止まることを知らない俺の涙は、

さらに溢れてきた

気づけば俺は捕まって

青ッ!

青!!

どこにいるんだよ!

返事しろよ!

青ッ…!

青がどこにも見つからなくって…

君だけがどこにもいなくって…

青ッ…

そして時は過ぎていった

ただ暑い暑い日がすぎてった

家族もクラスのやつらもいるのに

何故か青だけはどこにもいない

あの夏の日を思い出す

青が人を殺したと打ち明けてくれて、俺も行くと言った日

『自由だ』と言って、2人で線路の上を歩いた日

『主人公なら見捨てないのかな』なんて言って、青を悲しませた日

…青が死ぬ決意をした日

……青の唇に、キスをしたとき

溢れてしまいそうなほど、『生きて』という感情を青から貰ったとき

……青が居なくな行った日……

俺は、今も今でも

歌ってる

君をずっと探しているんだ

君に言いたいことがあるんだ

9月の終わりにくしゃみして

6月の匂いを繰り返す

君の笑顔は

君の無邪気さは

頭の中を飽和している

誰も何も悪くないよ…

青は何も悪くは無いから…

もういいよ、投げ出してしまおう

そう言って欲しかったのだろう?

なぁ?

『桃くーん!』

『ありがとねー!』

『先に死んじゃってごめんねー!』

『でも、桃くんはまだ生きていく権利があるからさ!』

『僕の分まで生きてよ!』

『ずっと桃くんを見守ってるよ!』

『桃くん』

『キスしてくれたとき、嬉しかったよ!』

『…桃くん』

『好きだったよ』

『いや、今でも愛してるからね…ニコッ』

!!

青…?

ニコッ

ああ、

俺も

愛してるよ…青…

ぱれこ

ぐへへ2本投稿したよ(´◉👄◉)

ぱれこ

面白かった?(´◉👄◉)

ぱれこ

みんな冬休みいつまで?

ぱれこ

僕5日までなんだけどさ

ぱれこ

言いたいこと言っていい?

ぱれこ

スゥゥゥゥゥ

少ない!

ぱれこ

なんで!?

ぱれこ

こんなに少ないのに宿題でさぁ、テスト用紙?みたいなの配られてさぁ

ぱれこ

この短期間でやれと!?

ぱれこ

やばいだろ!

ぱれこ

うわーんわんわん

ぱれこ

わーんわんわーん

ぱれこ

まぁ答えついてるし☆

ぱれこ

写せばいっか☆

ぱれこ

以上!ぱれこ語りでした(´◉👄◉)

ぱれこ

次はエチ表現あるかもしれないけど無いかもしれない(´◉👄◉)

ぱれこ

お楽しみに!

無理フォロー・ブクマ大丈夫です!(´◉👄◉)

通報はノーノーノー(´◉👄◉)

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245

コメント

15

ユーザー

ぱれちゃーん!!! 最高よあんた〜、、😭✨

ユーザー

泣いたあ これが二年前のものだと今日知った( ˙▿˙ )☝

ユーザー

最高ぉ✨

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