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辺りがシーンとしている.....。

恐る恐る目を開けると、大きな満月と 漂う海... そして1人の美しい少女が隣にいた。

蘇芳

え...あ.....

詩音

何を狼狽えてるの?笑

蘇芳

し、cyanて呼んでいいか
詩音さんて

呼んでいいか
悩んだんだ!!

詩音

し、し、詩音さん
ですって...

て、気持ち悪いわ
蘇芳

蘇芳

お前なー!!

詩音

嘘よ

詩音の飛び切りの笑顔に、俺は固まる。

詩音

ごめんなさい...ね

蘇芳

詩音

貴方や菖蒲さんを
巻き込んでしまったわ

蘇芳

何、改まって

詩音

貴方の血に流れる力と
私の色々な思い...

あの悪霊...ううん元は
人だった彼ら

詩音

それが、何らかの因果で
巡りあった

詩音

殆どが、生きる者への
憎悪の感情だらけだった
けど...

詩音

中には、解放されて
除霊されてホッとした

人もいたわ...だから
蘇芳

詩音

自分を責めないでね?

蘇芳

cyan....

詩音

今は、詩音て
呼んで?

蘇芳

詩音...

詩音

ふふ笑

蘇芳

なんだよ!!

詩音

私、あの事故に会ったのは
17だけど

4年眠り続けたから

詩音

蘇芳、貴方と同い年よ

蘇芳

あ、そか
そうだよな

詩音

えぇ...

詩音

私ね...あの先生が好き
だったの

小さい頃からお嫁さんに
なりたかった

あの病院は家族でお世話に
なっていたし

詩音

でも

詩音

でも......

詩音

もしも、生きてたら

詩音

蘇芳...

詩音

貴方とデート

してみたかったな

蘇芳

.........

詩音

蘇芳の事

結構...

気に入ってたのよ?

蘇芳

詩音......

詩音

ふふ笑

普通に話せるじゃない

蘇芳

本当だ

いつの間にか、詩音の輪郭がボヤけてくる....。 とても、悲しそうな笑顔とは裏腹に 涙が頬を伝う。

蘇芳

詩音、いつか

蘇芳

何時になるかわかんないし
あの世とか、天国とか

あるか、わかんないけどさ

蘇芳

俺がいつの日か
そっちに行ったらさ

蘇芳

俺のバイクの後ろに
乗せてやるから

詩音

あのバイクは1人用よ?

蘇芳

中免取っとくわい!!
それまでに...はさ

詩音

うん.....

詩音

期待しないで
待ってる

蘇芳

しろし!!

詩音

ふふふ笑

どんどん....詩音の体が透けていく.....。

蘇芳

い...行.....

詩音

しー

その先の言葉
言っちゃダメ

透けかけているが、詩音の冷たい指が俺の唇に触れ、言葉を遮る。

詩音

多分、蘇芳

言霊も操れるように
なっているわ

だから、その言葉は
言っちゃダメ

詩音

離れられなくなるし
.....

離れたくなくなるから

詩音

バイバイ

蘇芳....

詩音の目から、涙が止まらない。 その寂しげな笑顔を...俺は忘れる事は 出来ないと思う。

蘇芳

詩音!!

両手を広げ詩音を抱き寄せる前に... 詩音は消えた。

菖蒲

気が...ついたか?

蘇芳

あ......うん

辺りを見回すと、あの教会の長椅子にまさかの、菖蒲の膝枕で寝かせられていた......。

いつもなら、( 'ω')ギャァァァァァァて 悲鳴あげるだろうけど、今はそんな気分になれない。 そのままの状態で俺は聞いた。

蘇芳

あの後どーなった?

菖蒲

目を開けるとあの空間の
ねじれは治って

悪霊も消えていた

蘇芳

そっか......

菖蒲

神父さんも、すぐ
目を覚ましてな

菖蒲

一連の話をしたら
信じてくれて

あの叔父夫婦が
自供したのも確かだから
って

菖蒲

警察呼んで、気絶したまま
逮捕されて

今頃、事情聴取されてる
だろう

蘇芳

巻き込んじゃったな

菖蒲

いや、自分にも責任があるし
俺達の事話さず、上手くやる
から大丈夫て

自信満々で、任意同行されて
行った

蘇芳

そっか...神の使いは
頼もしいな笑

菖蒲

そうだな

蘇芳

.........

菖蒲

..........

蘇芳

あいつ......

蘇芳

詩音....いやcyanか

蘇芳

マジ紛らわしよな
名前笑

蘇芳

cyan、あっちに
行ったよ...

蘇芳

月があって海があって
綺麗な場所でさ

さっき話したんだ

菖蒲

そうか......

蘇芳

うん.......

蘇芳

綺麗な子だったな

菖蒲

そうだな

蘇芳

俺らとタメだってさ

涙腺が崩壊したみたいだ。 天井が滲んで見えない。 膝枕されたまま、泣いている俺の顔を見ず、正面を向いたまま、菖蒲はただただ返事をする。

蘇芳

あちこち、連れて行って
やりたかったな

菖蒲

そうだな

蘇芳

もっと、優しくして
やればよかった....

菖蒲

........

そうだな

cyan

あら、今からでも
間に合うわよ?

蘇芳

!!

菖蒲

.......

胸ポケットから、声がして俺は飛び起きた!!!!

蘇芳

し、し、し.......

蘇芳

し、cyan?

cyan

し、し、し、
cyan?て


気持ち悪いわね

蘇芳

だっておま....

蘇芳

消えたじゃん?

cyan

私の本体...は火葬されて
骨しかないけど

cyan

霊体?みたいなのは

成仏?したみたい?🎶

俺は、あまりの衝撃に言葉にならず パクパク口を動かすだけで、声がでない。

cyan

パクパク魚じゃあるまいし

蘇芳

それ、前も言われたわ!!

cyan

そんな蘇芳は置いといて~

蘇芳

置いとくなよ!!

cyan

多分、私の思念?みたい
なのが携帯に宿ったんじゃ

ないかしら?

蘇芳

無視すんなや!!

菖蒲

とりあえず.....

菖蒲

おかえり
cyan

cyan

タダィマ💕(*>ω<*)ゞ

菖蒲さん💕💗💕

蘇芳

菖蒲、何普通に
迎えてんだよ?

菖蒲

ん?お前も挨拶して
欲しいのか?

cyan

挨拶して欲しいの?

蘇芳

微妙にユニゾンすんなー!!

俺は涙を拭い、菖蒲やcyanと又 このバタバタと賑やかな日常を過ごせる事を.... 神に感謝する事にした。

携帯は泣いていた

完結

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