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(※no side)

_鏡の間

 

 

ラギーが心配するように レオナを覗き込む。

ラギー

いいんスか?ユウくん追いかけなくて。俺はマドルがかかってるんで行くっスけど…

レオナ

行かねぇ。…しかし、くだらねぇな。さっさとアイツ返しちまえばいいのによ。

ラギー

え、レオナさん寮長会議行きましたよね?ちゃんと聞いてました?

レオナ

ああ、聞いた上で言ってる。…お前も簡単にアイツの罠にひっかかってんじゃねえよ。

そう言ってレオナはラギーの顔の前に手を伸ばし、ひらりひらりと返した。

するとラギーは何かを思い出したかのように顔をハッとさせた。

ラギー

っ…あっ、そうッスよね。…夕飯何食べたいッスか?

レオナ

肉料理

ラギー

昨日もじゃないッスかぁ…。(野菜も入れとこ…。)

前に大きくため息をついたラギーは 寮の方へ前進していった。

 

 

 

 

世界から音が消えたかのように しんと静けさに包まれる鏡の間の中、 鏡を触るレオナ。

レオナ

...チッ。綺麗さっぱりか。

すると、遠くから途切れ途切れにコツコツと靴の音が聞こえてきた。

その音は扉の前で 最大限に大きくなり、止まる。

 

レオナ

...何の用だ、クロウリー。

強く睨むレオナの前に立つのは 学園長。

沢山の鍵をじゃらじゃらと ぶら下げて立っていた。

学園長

…いつから気づいていたんです?

扉の奥の光から学園長が逆光を受け、黄味がかった両目が余計、 怪しげな雰囲気を醸し出している。

それにレオナは動揺もせず、 涼しい顔で答えた。

レオナ

二度目のヴィルがオーバーブロットしたと聞いた頃だ。

それを聞き、妙な仕草をする学園長。

その後、ゆっくりと歩き始めた。

学園長

はあ…。あなた、私の魔法が効かないんですねぇ…。おかしいですねぇ…だってこれは…ごにょごにょ…

レオナ

今更驚くフリなんてみっともないぜ、クロウリー。俺が留年してる時点で気づいてたんだろ?

学園長はさっきまで活発に驚く仕草をしていた手の動きをやめる。

それに伴ってレオナは次々と学園長を挑発し始めた。

レオナ

お前のユニーク魔法はハッピーエンドになるまで全員の記憶を飛ばして、この世界をループさせるものなんだろ?

学園長

おやぁ…

レオナ

そこで疑問だ。グリムも倒し、1,2回目とはまた違うハッピーエンドになるはずだ。なのに、何故また繰り返そうとする?

学園長はため息をひとつ ついたあと、息を吸う。

学園長

それは...

学園長

" あの方 " の思惑通りの終わり方じゃないからですよ

レオナ

あの方?

学園長

そうです。

鍵をしゃらりと鳴らす。

学園長

うちの理事長です。

レオナ

理事長?

学園長

そうです。何せ、私理事長から指令を受け、この学園を預かっている身でして。

にこにこと笑う学園長。

相変わらずの気持ちの悪さに不快感を覚えながらレオナが口を出す。

レオナ

お前はこの事態がおかしいとは思わねぇのか?

学園長

思いませんよ。命令ですから。

レオナ

チッ…いかれてやがる

学園長

私は抜かりなく皆さんに命令を通したはず。なのになぁぜ、あなたたちは命令を聞かないんでしょうねぇ?

レオナ

あいつらは知らねぇが、言えるのは俺は防衛魔法が得意なことだけだな。

学園長

...まぁいいでしょう。あの数いれば十分ですし。

 

 

学園長は扉の外の光の方へ体を向け、呟いた。

 

 

 

学園長

...そろそろですねぇ。

【twst】運命に抗え

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