TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

奴隷にされている男

た…助けてぇぇぇぇ!

男が泣き叫んでいる

その声を聞きつけたすまない先生一行はその様子を隠れて見ていた

たけし

この洞窟にこんな広い場所があったとは……

すまない先生

一体…何をしているんだ?

泣き叫ぶ男は両手両足を縄で縛られ、座らさせられている

ミスターレッド

早く助けてやらねぇとマズくねぇか?

レッドが泣き叫ぶ男の方へと身を乗り出す

すまない先生

待て、まだ早いぞ

レッドの前にすまない先生が手を出す

ミスターレッド

まぁ…さっきみたいに捕まったら元も子もないからな…

すまない先生

隙を伺うんだ

泣き叫ぶ男のいる方へ4人は目を移した

奴隷にされている男

た…助けて…!

奴隷にされている男

し…死にたくない…!

男は1人で叫び続けている

すると

緑冴

おやおやぁ?

緑冴

侵入者さんがなんか言ってるぜ?お前達

野生的な男

そうですねぇ…緑冴様…

岩場から緑冴と側近の男が出てくる

髭の生えた男

さてと…こいつの事はどうしちまいますか?

緑冴

そうだなぁ…

緑冴

勝手に侵入者して、食べ物を奪おうとしたからなぁ…

緑冴は腰に巻き付けている紐らしき物を取り出す

緑冴

全身鞭打ちの刑だな⤴︎

緑冴の声は明るいものの、表情は人を痛めつける気満々の表情だった

奴隷にされている男

ひ…ひぃっ!

泣き叫ぶ男の顔が真っ青になる

野生的な男

へっへっへっ

野生的な男

緑冴様直々の罰だ、感謝しろよ?

すまない先生

そこまでだぞ!ミスター赤ちゃん!

緑冴

誰だ!?

すまない先生が岩の影から飛び出す

銀さん

!?

銀さん

ちょっ…早いですよ!先生!

すまない先生

居ても立っても居られなくてね

すまない先生は背中から剣を抜き出す

剣を緑冴へと向ける

すまない先生

僕は…人を悪意を持って痛めつける人が大嫌いだ

緑冴

へっ…誰かと思えば侵入者の野郎じゃねぇか

緑冴

(それにしても…どうやって脱出したんだ?)

すまない先生

それにしても君…随分と性格が変わったね

緑冴に真正面で向き合い、語りかける

すまない先生

…スクールにいた頃とは全く違うな

ミスターレッド

お前はトラブルメーカーだったし、やたらと女の子好きだったりしたが…

銀さん

本当は、すげぇ良い奴だっただろ?

すまない先生

僕だって君の優しさを幾度となく見てきた

すまない先生

…なぁ

すまない先生

僕らの事、本当に忘れてしまったのか?

すまない先生は緑冴に訴えかける

緑冴

……

緑冴

なんの事かサッパリ分かんねぇな

緑冴

俺はずっと雹華様に従って来た

緑冴

「緑冴」だ

緑冴

お前らとは話した事も無ければ会った事もねぇ

ミスターレッド

…なんか

ミスターレッド

記憶を失ってるって分かってるけど

ミスターレッド

実際に言われると…傷つくな

銀さん

それだけお前が仲間を大事に思ってたって事だろ?

銀さん

もう一度、思い出させてやろうぜ

ミスターレッド

ああ、分かってるぜ

銀さんとレッドは互いに向き合い、頷き合う

緑冴

さっきから何の話をしてるか分かんねぇが…

緑冴

侵入者をこのまま逃す訳にはいかねぇ

緑冴は鞭を再び構える

緑冴

俺からのキツイお仕置きを受けさせてやんよ

緑冴はニヤリと暗い表情を浮かべる

すまない先生

臨む所だね

すまない先生も一歩踏み出す

すると、たけしが小声で耳打ちをする

たけし

お前らが戦ってる間に俺は記憶の石を探す

たけし

俺が赤ん坊の記憶の石を見つけるまで…耐えてくれ

ミスターレッド

ああ、もちろんだぜ

ミスターレッド

頼んだぜ、たけし

レッドはそう言って地面を蹴り出し、敵へと向かう

たけし

(うぉぉ…なんか仲間の信頼みたいで熱い…!)

すまない先生

ああ、石の事は任せた

すまない先生も一言そう言って飛び出す

それに続いて銀さんも飛び出す

緑冴

この勝負…受けて立つぜ!

すまない先生が剣を振り上げ、緑冴を狙う

すまない先生

ダァッ!!

緑冴の毛皮の服を掠るが、攻撃を躱されてしまう

緑冴

へっ!スピードが甘いぜ!

緑冴はすまない先生の足元でローリングし、すまない先生の反対側へと転がった

すまない先生

何!?

緑冴

隙あり!

緑冴はすかさず鞭を振る

鞭がバチんと音を立て、すまない先生の足に直撃する

すまない先生

痛ぁぁぁぁぁぁ!?

すまない先生

(鞭ってここまで痛いものなのか!?)

痛みに何とか耐え、体制を整える

再び体制を整えたのち、緑冴に向かって剣を振る

すまない先生

ドリャァッ!!

だが、緑冴は体の面積が小さい為に簡単に躱される

すまない先生

(このまま地面に足を付けたままだと、さっきの二の舞になってしまう)

すまない先生

(ならば…)

一瞬で足に力を込め、地面から飛び上がる

だが

緑冴

へっ!そんなの予想済みだぜ!

空中に向かって鞭が振られる

すまない先生

!?

身を捩って鞭を回避する

再び地面に足を付け直し、緑冴から距離を置く

すまない先生

(あの動き…完全に普段のミスター赤ちゃんじゃない…)

すまない先生

(正直ミスター赤ちゃんだからと侮っていたが…)

すまない先生

(簡単には倒せないようだね)

ミスターレッドと銀さんに目を向ける

2人は緑冴の側近と攻撃を交わし合っていた

すまない先生

(2人が側近の相手をしてくれている)

すまない先生

(その隙に赤ちゃんを倒して…)

すまない先生

(2人の援護に行かないとね)

すまない先生は壁に足を付け、走る瞬間に壁を蹴り上げる

先程よりもより速いスピードで赤ちゃんに迫る

すまない先生

(基本的な動きでダメなら…)

すまない先生

(今度はスピードで勝負だ…!)

緑冴は横にヒラリと回避し、鞭を構える

すまない先生

(ダメだ、このまま赤ちゃんを攻撃しようとすると)

すまない先生

(僕が攻撃を喰らう事になってしまう…)

すまない先生

(一旦走り抜けるしか…ない!)

緑冴を一旦通り過ぎ、洞窟の反対側まで走り抜ける

すまない先生

おっとっと……

物凄いスピードで走っていた為、ブレーキを掛けると体がよろける

緑冴

へっ、中々やるじゃねぇか

緑冴

じゃ、これならどうだ?

緑冴

フンッ!

緑冴が地面を急に殴りつける

すまない先生

!?

すまない先生

何をする気d…

その瞬間、天井や床、壁までもがひび割れ出す

一瞬の間に天井から石が降り注ぐ

避ける間もなく、岩に押しつぶされる

すまない先生

どわぁっと!?

ガラガラガラガラ

少し大きめの石の下敷きとなる

すまない先生

ぐ……重い…

すまない先生

さっきの走りで足に負荷を掛け過ぎた…!

足が石で押しつぶされ、余計に動かない

銀さん

よし…側近は倒し終えた……

ミスターレッド

って…すまない先生!?

側近を倒し終えた2人がこちらへと駆け寄ってくる

すまない先生

2人とも…!危ない!

緑冴は床を殴り続け、まるで雨のように石が降ってくる

銀さん

…!?

ガラガラガラガラ

石によってすまない先生が完全に見えなくなる

ミスターレッド

す…すまない先生…!

銀さん

ま…マズい…!

緑冴

ヘっヘっヘっ

緑冴

お前らの先生とやらは完全にダメになったな⤴︎

ミスターレッド

そ…そんなバカな…

野生的な男

はぁっ…はぁっ…

野生的な男

これで終わり…だ…

倒したと思われた側近2人も立ち上がり、近寄って来る

髭の生えた男

お前らの事……ボコボコにしてやるよぉ…

銀さん

ま…マズいって…

銀さん

すまない先生と互角にやり合える程の赤ちゃんと…

銀さん

俺たちは戦えるのか…?

ミスターレッド

間違いなく…負けるだろうな

2人は一歩一歩後退りする

それに合わせて緑冴一行も歩み寄って来る

緑冴

これで終わりだぜ?

緑冴はそう言って鞭を振り上げようとする

すまない先生

誰が死んだと言った?

すまない先生

さっきも言ったろう?

すまない先生

僕は悪意を持って人を傷つける人を許さない…と

緑冴

!?

緑冴

お前…どうやって脱出したんだよ…

すまない先生

右手が空いていたものでね

すまない先生

僕の力を侮るなよ?

そう言ってすまない先生は緑冴に物凄いスピードで接近する

緑冴

!?

その瞬間

ミシ…ミシミシ……

何かがミシミシという音を立てる

すまない先生

な…なんだ?

すまない先生も思わず手を止める

ガラガラガラガラ

天井が崩れ始める

ミスターレッド

!?

銀さん

まさか…さっきの赤ちゃんの攻撃で洞窟が崩れたんじゃないか?

銀さんの顔が青くなる

緑冴

は…はぁっ!?

緑冴

なんだよ…これ…

だんだんと出口への入り口に岩が落ち始める

すまない先生

ま…マズい

すまない先生

まだ記憶の石は見つかってないんだぞ!?

ミスターレッド

このまま崩れちまったら…記憶の石が埋もれちまう

銀さん

ど…どうすりゃぁ良いんだ!?

銀さん

は…早く逃げないか…?

銀さん

じゃ…じゃないと…

野生的な男

逃す訳…ねぇだろ?

緑冴の側近の男が銀さんの腕を掴む

銀さん

……!?

ガラガラガラガラ

更に天井が崩壊し出す

野生的な男

雹華様の命令は絶対だ

野生的な男

計画を邪魔する者を逃す訳にはいかねぇ

側近の男は逃すまいと銀さんの腕を強く握る

すまない先生

ぎ…銀さん!早く逃げないと出口が…!

銀さん

で…でも腕が…!

銀さん

それに…記憶の石が…

たけし

おらぁぁぁ!!

たけしがこちらへ飛びかかって来る

そして側近の男の腕を殴りつける

野生的な男

ぐ……痛い……

男は痛みに耐えられず、銀さんの腕を離す

銀さん

あ…ありがとな!

たけし

へっ、礼はいらねぇぜ

ガラガラガラガラ

逃げ道が埋もれかけている

次天井が崩れたらもう限界だろう

ミスターレッド

き…記憶の石を探さねぇと!

ミスターレッド

それに…赤ちゃんを連れてかねぇと…!

レッドは完全にパニックになっている

たけし

その心配はねぇ

そう言ってたけしは光る何かを投げ渡す

ミスターレッド

!?

それをレッドが受け取る

ミスターレッド

これって…

たけし

恐らくこれが赤ん坊の記憶の石だ

たけし

さぁ、早く石と赤ん坊を連れて逃げろ

たけし

この洞窟はもう限界だ

たけしは出口を指差す

髭の生えた男

に…逃す訳にはいかねぇからな!

側近の男が再びこちらに飛び掛かろうとする

たけし

おらぁっ!!

たけしが側近を殴りつける

すまない先生

た…たけし…!

すまない先生

君も逃げないと…!

天井からは石が降り落ち続けている

たけし

この側近どもはお前らの逃げる邪魔を必ずして来る

たけし

お前らをここで死なせる訳にはいかねぇ

たけし

さぁ、早く逃げろ!

たけしは側近と戦い続けている

天井は本当に崩れ掛けていた

ミスターレッド

で…でも…

ミスターレッド

お前は仲間だろ…!?

たけし

へっ…ありがとな

たけし

でも俺は最後の罪を償わなきゃいけねぇ…

たけし

お前の記憶を奪ったっていうな…

たけし

さぁ…早く逃げるんだ!

ミスターレッド

た…たけし…

レッドはたけしに背を向け走り出す

すまない先生

たけし…

すまない先生

ありがとな

すまない先生と銀さんも背を向け走り出す

ガラガラガラガラ

出口に向かい、脱出したタイミングで天井が全て崩壊した

緑冴

はぁっ…はぁっ…

緑冴

俺の足の速さじゃ…間に合わねぇ…

緑冴

早く…早く逃げねぇと…!

緑冴は完全に疲れ切り、もう走ることができなかった

緑冴

もう…ダm…

すまない先生

捕まえた!!

すまない先生が緑冴の服を掴む

緑冴

お…お前…!?

緑冴

やめろ…!離せ!

すまない先生

もう走れないんじゃないのか?

緑冴

う……

緑冴

(このまま死ぬ訳にもいかねぇし…)

緑冴

ちっ………

緑冴は抵抗をやめ、すまない先生に捕まる

銀さん

先生!完全に崩れる前に早く逃げましょう!

すまない先生

ああ!分かってるさ!

ミスターレッド

たけしが俺たちを救ってくれた

ミスターレッド

たけしの命を…無駄にする訳にはいかねぇ

そう言って4人は出口へと向かった

それから…スクールに向かって

走って、走って、走り続けた

ガラガラガラガラ

すまない先生達が逃げ切った後

たけしや側近は天井から降って来た石でダメージを受け、死にけかていた

たけし

く……くそ…

たけし

お…俺の人生も……ここまでか

たけし

へっ……最後の最後にいい仲間に出会ったもんだぜ

たけしは石が降り注ぐ天井を見上げ、今までの人生の記憶に浸っていた

たけし

やっぱり思い出せなかったなぁ……

たけし

俺…雹華なんかよりも大切な人が…きっといたのに

たけし

はは……

ガラガラガラガラ

完全に洞窟が崩壊しかけていた

もう足掻いても無駄だとたけしは悟り、目を瞑る

たけし

へっ……今までありがとn

???

大丈夫か!!

岩の隙間から黄色っぽい男が顔を覗かせる

野生的な男

!?

野生的な男

____様!?

____の部分を聞き取る事はできなかったが、助けが来たようであった

たけし

隠し…通路なんてあったのか?

たけし

俺……たすか…る…のか?

だんだんと意識が薄まっていく

黄色っぽい男が近寄って来た瞬間、たけしの意識は途絶えた

ねぇ……貴方

ちょっと聞いて欲しいの

???

…?

???

なんでしょうか

あのね…どうやら最近…私の計画を邪魔しようとする人がいるの

???

邪魔する人というと?

そうね…あの男達の1人は…

「すまない」と叫んでいたわ…

灰色の髪に水色のメッシュ…

そしてその男は…「すまないスクール」とやらの先生なの

???

はぁ……

ねぇ…貴方

すまないスクールの連中を始末してくれない?

貴方…とても強いでしょ?

倒してくれたら…私…嬉しいわ

???

雹華様の願いならば

???

すぐさま始末してやりましょう

ふふ…ありがとう

よろしくね

黄華

忘れてしまったとしても

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

279

コメント

6

ユーザー

たけし…いいやつだとやっと気づけた…そしてバナナさん来たあああ!

ユーザー

修学旅行で遅れた!!((殴 赤ちゃんたすかってーーーー 次はバナナかぁぁー

ユーザー

最後のって…バナナ君だよねえ!!!? たけしよ、お前のことが初めて良い奴だと感じたよ…

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚