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Illuminate the darkness

5 - 第1部 イージス領編 4話 闇の住人

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2021年02月20日

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花の祠

ディアナ

闇の住人よ

ルーナ

闇の住人…

エトワール

はい、闇の住人の長、エトワール・ラインハルトです

エトワールは微笑みながら答えた。

タナトス

それで今回の目的は何?

タナトス

また私達の邪魔をするのかしら?

エトワール

いえ、今回からはあなた方と協力して闇の根源を倒そうと思いまして

ディアナ

…どういう風の吹き回し?

ディアナ

あんた達闇の住人は、闇の力と従えた闇獣を使って、魔獣から身を守ってる筈よ

ディアナ

それが理由で500年前も闇の根源の討伐を阻止しようとした…

ディアナ

なのに今更どういうことなの?

エトワール

それがですねぇ…ここ100年、命令に従わない闇獣が殆どでして…

エトワール

仕舞いには私達、闇の住人を襲うようになりましてね…

タナトス

切り捨てる、と言うこと?

エトワール

…ここが引き際と言うだけですよ

エトワール

それにいつまでも、闇の力に頼る訳にはいけませんからね

ディアナ

…それで取引の内容は?

エトワール

簡単なことですよ

エトワール

今後もあなた方には闇の根源を消すことを目的として動いてもらいます

エトワール

その代わりに私達、闇の住人はあなた方を全力で支援する

エトワール

ただそれだけの事です

タナトス

貴方達はどのようなことをしてくれるのかしら?

エトワール

そうですね…

エトワール

…では手始めに、私があなた方の旅にお供しましょう。

ディアナ

はぁ!?

ディアナ

あたしは絶対嫌よ、こんな奴!

ディアナ

ねぇ、タナトス!あんたもこんな奴お断りよね!?

タナトス

私はいいと思うけれど…

ディアナ

はぁ!?

ディアナ

500年前、こいつがした事忘れたわけじゃないでしょうね!?

タナトス

ええ

タナトス

でも許せないと程の事ではなかった気がするけどね。

ディアナ

そ、それはそうだけど…

タナトス

それに、エトワール達なりに理由があった筈よ

タナトス

それを私達が否定する権利はないわ

タナトス

それに決めるのルーナよ

ディアナ

ああもう!…分かったわ、好きにしなさい!

タナトス

…らしいわよ

タナトス

ルーナ、どうするの?

ルーナ

私もいいと思うよ

ルーナ

戦力が増えるのはいい事だしね

エトワール

感謝しますよ、精霊士ルーナさん

ルーナ

こちらこそ協力して頂き、ありがとうございます!

エトワール

私に接する時は敬語は使わなくて大丈夫ですよ

エトワール

私は貴方の部下として、協力しますから

ルーナ

部活…なんかそういうの嫌だなぁ…

ルーナ

折角一緒に旅するんだから、仲間として接して欲しいかな…?

エトワール

ふふふ…いいでしょう

エトワール

貴方がそうお望みなら

ディアナ

あたしもそいつと同じ扱いでいいわ

ディアナ

折角の旅なんだし、気軽にいきたいしね

ルーナ

うん!

タナトス

話、まとまったみたいね

タナトス

ディアナ、イージス領には他に精霊はいるの?

ディアナ

イージス領はあたし達だけの筈よ

エトワール

それなら残りの5人の精霊は、北方、西方、南方にいる、という事になりますね

ルーナ

え?5人?

ディアナ

エトワール

(なるほど…まだ話してはいないのですか…)

エトワール

いえ、4人でしたね

ルーナ

そうだよね…

ルーナ

まだ会ってない精霊は…火、水、氷、雷の4人だったっけ?

ディアナ

そうよ

エトワール

なら、これでイージス領でやる事は済んだという訳ですね?

タナトス

まだよ

タナトス

琴の光器、『アルタイルの琴』が手に入ってないわ

エトワール

あぁ、そんな物もありましたね

ディアナ

だったらこのエスメル湿地帯を西に進んで、クリプ平原に向かわないといけないわね

ルーナ

光器は東都にあるんだよね?

ディアナ

そう。クリプ平原を抜けたら、東都イージスに到着よ

エトワール

それなら早速東都に向けて出発しますか?

ディアナ

…いえ、出発は明日にしましょ

エトワール

…そうですね。この湿地帯を通ってきたお2人は疲れてる筈ですし

ディアナ

それにあたしにも準備があるから、1日時間が欲しいのよ

タナトス

…わかったわ。ルーナもそれでいいわね?

ルーナ

うん、異論はないよ

ディアナ

じゃあエトワール。あんた、ルーナを連れて先に祠の中で休んでなさい

ディアナ

タナトス、あんたは残りなさい

ディアナ

少し話があるわ

タナトス

エトワール

それじゃあ、お言葉に甘えて

エトワール

行きましょうか、ルーナさん

ルーナ

う、うん…

ルーナとエトワールは祠の中に入っていく

タナトス

…で?話って何?

2人が居なくなった事を確認し、タナトスはディアナの問う。

ディアナ

あんた、あの事話してないの?

タナトス

あの事って?

ディアナ

あいつのことよ!

ディアナ

…いずれはあいつの力も必要になる、その前に話しておく必要があるんじゃないの?

タナトス

タナトス

話すわよ…いずれは……

ディアナ

…まだ気にしてるの?

タナトス

ディアナ

あいつの事はあんたのせいじゃないわ

ディアナ

あいつは生きてるじゃない

ディアナ

別に二度と会えないってわけじゃない

ディアナ

それにあいつは自ら身代わりになって、あんたから闇を引き剥がしたのよ

ディアナ

あんたが強制した訳じゃないでしょ?

タナトス

そんなのわかっているわ……

タナトス

…でも、私が存在したせいで……あの人は……

タナトス

…あの人が私を恨んでるとは思ってない…けど……

ディアナ

どうしても負い目を感じてるのね

タナトス

ディアナ

…分かったわ

ディアナ

あんたが決心つくまで、ルーナには黙っていてあげるわ

ディアナ

もちろんエトワールにも、口止めしとくわ

タナトス

…ありがとう、ディアナ……

ディアナ

…なによ、あんたらしくもないわね!

ディアナ

…さ!あたし達も中に入りましょ!

タナトス

…そうね

2人も祠の中に入っていった

翌日、ルーナ達は東都を目指し、北西の方へと出発した。

闇の住人 END

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