これは、
総人口の約8割が何らかの超常能力"個性"を持つ世界で、
千里眼という個性を持ったとある少年の話。
偶に、この世界は不平等すぎると思う時がある。
ヒーローは綺麗事を吐くけれど、
個性がないのとあるのとじゃあまりにも世界が違う。
けれども諦めない無個性の幼馴染を見てきたから、
そんなヒーロー社会を糾弾することはできなかった。
見て見ぬふりをしていたのは自分も同じだから。
偶に、自分の幼馴染たちは強すぎると思う時がある。
彼らの凄さと努力は自分が一番よく知っている、
だからこそ怖気づいてしまうのだ。
こんな自分が彼らとともに居てもいいのかと───
そう思ってしまう自分が、誰よりも嫌いだった。
規則正しく歩いていると目の前に見覚えのある後ろ姿が見えた。
天里 千夏
やっほー、デク。
天里 千夏
そんなところでなにしてんの?
その後ろ姿はさっきまで考えていた幼馴染───
緑谷出久だった。
緑谷 出久
あ、ちーくん!
緑谷 出久
えっと、今から入ろうと思ってたところで…
天里 千夏
それじゃ、一緒に入ろうよ
緑谷 出久
うっ、うん!
そんなこんなでデクと一緒に建物の中に入るのだった。






