ガンッ……
渡辺
ガンッ……
渡辺
まだ頭がズキズキと痛む。
あいつらの目的は恐らくラウールだ。
ラウールを奪うために、
俺の存在が邪魔だった。
何度かドアをこじ開けようとしたが、
外に細工をしているのか、
ビクともしなかった。
渡辺
俺はトイレを踏み台にして壁を掴み、
力づくでよじ登った。
渡辺
バタンっ……
渡辺
何とか外に出られた。
すぐに俺はトイレから出た。
渡辺
店は既にもぬけの殻からだった。
神崎も、ラウールも、
誰1人居なくなっていた。
神崎の車も無くなっていて、
唯一残っていたのは
ラウールの携帯だけだった。
恐らく連れ去られたのだろう。
渡辺
渡辺
俺は急いでラウールのGPSを確認した。
渡辺
渡辺
そういえば、
ラウール
あいつがそんな事を言ってた気がする。
渡辺
よりにもよってこんな時に。
神崎はラウールを好んでる。
だから命の危険性は極めて低い。
でも、ラウールは危険には慣れているが
女には慣れてない。
神崎に何をされるか分からないし、
一刻も早くあいつを見つけないと。
プルルルル……
カチャ……
阿部
渡辺
渡辺
阿部
阿部
渡辺
渡辺
渡辺
阿部
渡辺
渡辺
阿部
渡辺
ラウール
目が覚めると、
僕は見知らぬ部屋で眠っていた。
ギラギラと輝くライトに、
思わず目を覆おうとした時、
手の異変に気がついた。
ラウール
ガチャンガチャン……
僕の手は上に挙げられ、
ベッドの柵と手錠で繋がれていた。
ガチャガチャガチャ……
いくら動かしても手錠は外れなかった。
神崎
バスローブを着た神崎だった。
後ろには僕を襲った奴らが立っていて、
ドア付近で見張りをしているようだった。
ラウール
神崎
神崎
ラウール
神崎
神崎
ラウール
神崎
神崎
嫌な予感がした。
神崎は僕に覆い被さり、
僕のジャケットを脱がせた。
ラウール
神崎
神崎
ラウール
神崎は僕に微笑み、
キスをした。
ラウール
気持ち悪さが全身を駆け巡る。
ラウール
顔を動かして神崎から逃げようとしても
思うように体が動かなかった。
恐怖で体が固まっているのだろう。
神崎
神崎
神崎はおもむろにネクタイを取り、
ワイシャツのボタンをゆっくり外した。
ラウール
ガチャガチャガチャ……
ラウール
神崎
ラウール
ラウール
ラウール
ラウール
神崎
神崎
神崎
神崎
そう言って神崎は、
もう一度僕にキスをしようとした。
咄嗟に目を瞑ると、
それと同時に神崎の動きが止まった。
目を開けると、
後ろには翔太さんが立っていた。
翔太さんは、
神崎の首に注射器を刺して言った。
渡辺
渡辺
渡辺
その後ろには、
男達が全員倒れていた。
恐らく、毒を打たれて死んだんだろう。
ラウール
神崎
どうしてここに。
渡辺
渡辺
渡辺
渡辺
神崎
渡辺
神崎
神崎
渡辺
渡辺
渡辺
そう言って翔太さんは毒を打った。
神崎
神崎
バタンッ……
神崎はそのまま倒れ、死んだ。
渡辺
渡辺
僕は安心からか、
いつしか涙を流していた。
渡辺
ラウール
渡辺
ラウール
ラウール
ラウール
翔太さんは僕の手錠を外しながら言った。
渡辺
渡辺
ラウール
渡辺
渡辺
渡辺
ラウール
渡辺
渡辺
ラウール
ラウール
ラウール
渡辺
渡辺
渡辺
ラウール