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死神の婚約者

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死神の婚約者

7 - 第7話 1番に言ってください

2024年06月03日

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スヴェア誕生日前日

何故か今日は陛下からのお呼び出しだ

何かしたっけ…?

スヴェア

スヴェア・レドアル

スヴェア

到着致しました

スヴェア

皇帝陛下に挨拶申し上げます

ローダン

ああ

ローダン

よく来てくれたね

スヴェア

はい…

ローダン

まぁそう固くならないでよ

スヴェア

……本日は一体何を…

スヴェア

私何か…

ローダン

違う違う

ローダン

君にはね

ローダン

誕生日プレゼントを渡そうとね

スヴェア

え…

ローダン

ルーク

ルーク

はい

スヴェア

……え?団長…

ルーク

君には沢山身体を張ってもらってるからね

ルーク

今までずっとすまなかったな

スヴェア

い…いえ…

ローダン

17歳…か

ローダン

もう1年すれば成人だ

ローダン

成人の祝いはまた別として…

ローダン

私達からはこれを

ルーク

受け取ってくれ

スヴェア

え……

団長が金属の長箱を持ってきた

スヴェア

それは…?

ルーク

新しい銃だ

ローダン

魔石を使って魔力を倍増させる技術を埋め込んだ特別な銃だ

スヴェア

そんな銃が…

ローダン

これはスヴェアにしか使えない銃なんだよ

スヴェア

私にしか…?

ルーク

スヴェア

スヴェア

はい…?

団長が箱を開けると光の加減によって色が変わる銃が現れた

スヴェア

ルーク

これはな

団長が銃に触れるとバチッと弾かれた

ルーク

っい…

スヴェア

?!団長?!!

ルーク

魔力量が一定数未満の人間は触ることすら出来ないんだよ…

ローダン

スヴェア

ローダン

持ってごらん

スヴェア

……

箱に近づいて銃にゆっくりと触れる

スヴェア

銃は金色に光ってから指から身体に魔力が流れ込んでる感覚がした

スヴェア

こ…これは…

ローダン

銃を渡すのは

ローダン

また君を戦場に行かせてしまう

ローダン

だけど

ローダン

死なないでくれ

ローダン

生きて帰って欲しい

ローダン

その為の銃だ

スヴェア

ルーク

君を守る銃だ

ルーク

使ってやってくれ

スヴェア

………

スヴェア

ありがとうございます…

ローダン

ルーク

ちょ…

ルーク

君が泣くのは初めて見るよ!!!

ルーク

は…ハンカチ…!!!

スヴェア

ぅ…っ…

ローダン

おやおや…

ローダン

これは記念に写真を…

ルーク

何やってんだアンタ!!

ルーク

そんな場合じゃないだろう?!

ローダン

まぁまぁ落ち着きたまえ

本当にありがとうございます

私を拾ってくれて

大切にしてくれて

スヴェア

ありがとうございます…

ヨル

スヴェア様!

ヨル

おかえりなさいませ!

スヴェア

ただいま

ヨル

ヨル

その箱は…?

スヴェア

誕生日プレゼントだ

スヴェア

陛下と団長から

ヨル

お〜!!

ヨル

それは嬉しいですねぇ!!

スヴェア

ああ…

スヴェア

とても良いものだ

スヴェア

部屋に運んでおいてくれ

ヨル

はい!

ロザンナ

おかえりなさい

ロザンナ

スヴェア

スヴェア

…ただいま帰りました

スヴェア

ロザンナ

中から入れ替わりでロザンナが出てきた

ロザンナ

……

スヴェア

ロザンナ…?

彼女は私の目元を優しく撫でた

ロザンナ

少し赤いわ

ロザンナ

……もしかして泣いていたの…?

スヴェア

……

スヴェア

嬉し涙です

スヴェア

初めての

そう言うと彼女はホッとした顔になった

ロザンナ

そっか

ロザンナ

それなら良かった

ロザンナ

……でも悔しいわね

スヴェア

……?

ロザンナ

貴女の初めてを他の人に取られてしまったわ

スヴェア

!……

スヴェア

…他の初めては全部ロザンナのものですよ

ロザンナ

ロザンナ

…それ…どうゆう意味…?

スヴェア

……?

ロザンナ

……はぁ…

ロザンナ

なんでもないわ

ロザンナ

それよりスヴェア

スヴェア

はい?

ロザンナ

プレゼントは何がいいか決めた?

スヴェア

……

スヴェア

スヴェア

なんでもいいんです…よね?

ロザンナ

ええ、いいわよ

スヴェア

……

彼女は少し顔を染めながら目を逸らした

まさかこれは…プレゼントは貴女が良いっていう…

スヴェア

……一緒に…寝たい…です

ロザンナ

!!

まさかそれってもしかして…

スヴェア

…それで…1番最初におめでとうって言って欲しいです

ロザンナ

ぁ…

スヴェア

…ダメ…ですか…?

ロザンナ

……

ロザンナ

そんな訳ないわよ…!!

ロザンナ

一緒に寝ましょう!ぜひ!!

自分の考えがだいぶ色欲にまみれていたことに恥ずかしさを覚えた

ドクドクと心を打つ音が聞こえる

誕生日だからとわがままを言うのは初めてだった

彼女の匂いに包まれて自分が生まれた日を待つ

家族

これが家族なのか

愛とか、恋とか

そんなものは未だに分からない

だけど、今分かるのは

常に隣にいるのは彼女で

彼女の隣にいるのは私

他の人は想像出来ない

したくない

この感情を恋というのなら、愛というのなら

私は彼女を愛しているのだろうか

カチッ

ロザンナ

スヴェア

ロザンナ

お誕生日おめでとう

頭を撫でられそう言われる

今日ほど心が満たされるような感覚になるのは今までに無かった

スヴェア

…ありがとうございます

スヴェア

………

貴女は私と結婚して幸せだと言うけれど

私も貴女が妻で良かったと

ちゃんと言葉で伝えられたらいいのに

そんな言葉さえも思い浮かばない私を

どうか、もう少し待っていてください

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